■国際サンゴ礁イニシアティブ(ICRI)総会開催記念公開シンポジウム
　サンゴ礁保全のためのパートナーシップ〜国際サンゴ礁年に向けて〜

日　時 2007年４月22日(日)　14:00〜18:00 場　所 立教大学池袋キャンパス11号館 参加費 無料（事前申込／定員400名） 主　催 環境省・立教大学

ポスター展示

• 中２で初ダイビング、３年前にサンゴの移植に出会い、１年前にサンゴの保全再生を目的とするＮＰＯ法人アクアプラネットの会長に。
• ポリプを増やす無性生殖で、素焼きのコーラルピンに４万苗養殖。ドリルで岩に開けた穴に、スクリュー状の先端を差し込み、隙間をサンゴ砂で埋め、乾燥ヘチマで蓋をして固定。
• 食害を防ぐため２年はカゴで覆い、最初は親指大だったのが開いた手の大きさ程に成長、産卵も確認した。
• 今後は、ハサミでカットできるベースロックを、自然の岩の隙間にはめ込むやり方も確立していく。
• サンゴの生息するのは海のわずか0.3％だけど、そこに魚の65％もが生息する大切な場であり、これからもマスメディアを通じて活動を少しでもアピールしていきたい。

• 1998年のエルニーニョによる大白化で世界のサンゴ礁の16％が消滅し、その後は40％しか回復していなく、残った半分も危機的な状況にある。
• 2004年のインド洋津波では、主に陸からの流入物や堆積物でサンゴ礁も被害を受けたが大した事はなく、５〜10年で回復できる見込み。それよりは日常的な人間活動による被害のほうがはるかに大きい。
• サンゴ礁がもたらすものは、多様な生物、漁業資源、防波堤、観光資源、医薬品、文化との関わりなど、1,700〜3,750億＄との試算もある。開発でサンゴ礁が失われては元も子もなくなってしまう。
• サンゴ礁に多くの影響を与えるのは人間活動であり、その保全には地域主体の活動が必要である。「しらほサンゴ村」では魚湧く海を取り戻すべく、観光自主ルール設定、海岸清掃活動、伝統漁法の再現などを行っているが、新空港バブル、ルールの徹底、人材や財源の確保などが課題。

• 石西礁湖では1970年代にオニヒトデ大発生、1998年の大白化などでサンゴの被覆度が大幅に減少、2002年から詳細調査を開始、2006年に石西礁湖自然再生協議会を設立、多様な関係者95名が活動中。
• グレートバリアリーフは2,000kmに渡る大きな海洋保護区で、サンゴだけでなくマングローブや海藻藻場など包括的に保全。しかし他の地域同様に、排水、開発、漁業、観光が問題で、ゾーニング計画で2004年には５％だった禁漁区を33％に拡大、政府、産業、住民連携で取り組んでいる。
• アメリカ・サンゴ礁タスクフォースは、12連邦政府関係機関、７州、3自由連合国の保全活動を主導すべく、1998年に設立。プライオリティを付けてゴールを設定しているが、国家目標とローカルな行動戦略の連携が課題。
• ミクロネシア・チャレンジは、沿岸海洋資源の30％、森林資源の20％を2020年までに保全するため、2006年にミクロネシア各国が調印、具体的な活動計画を策定中。