■ダイビングフェスティバル2003について



 
会 場東京ビッグサイト(東京国際展示場) 西4ホール
日 時2003年2月7日(金) 商談日
     8日(土) 一般公開日 10:00〜18:00
     9日(日) 一般公開日 10:00〜17:00
入場料1,000円
主 催日本スクーバ協会
問合先ダイビングフェスティバル事務局 03-3503-7623
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会場入口

東京ビックサイトで、17回目を迎えるダイビングの見本市が開催され、私自身としては8回目になりますが、8日(土) 12:30〜16:00 会場見学、9日(日) 10:00〜15:00 JCUEフォーラムと、初めて2日間とも行っちゃいました (^^ゞ

毎年苦労する招待券の入手ですが (^^;;、今年はダイビングのメーリングリスト「ScubaDiving-ML」で当日配布してるのを戴きました。 今年のテーマは去年、一昨年と同じく「一緒にもぐろうよ。」  年々の規模縮小も同じく、今年は 83社 166小間との事。 一刻も早い景気回復を祈るばかりです。。。


・ツアー・リゾート

国内は、奄美、与論、八重山など7ブース、国外はエジプト、タイ、パラオ、マリアナなど10ブースと、かなり縮小してしまった感じです。 恒例のアンケートでの抽選プレゼントも非常に寂しかったような?

沖縄ツーリスト「サンゴ移植ツアー」(沖縄観光産業研究会)は、まだまだ手法が確立されてないという問題はありますが、何もやらないよりはまずはやってみる事が大切だと思います。
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・ダイビング機材

軽・重器材では、個人的には余り興味を引かれるものはなかったのですが、、、インターネット発の GULLのフルフットフィン「Warp」は、オレンジ、グレー、ブラウン、イエロー、ブルー、ライトブルーと、カラーバージョンのアンケートを実施してました。

電子サメ忌避装置「Shark Shield」(日本海洋株式会社)よりは、むしろ魚を逃がさないような装置が欲しいところです。 排気音を逆位相で消すとか、魚の好きな色や音など、もっと研究して欲しいものです。

水中スクーター「SEASCOOTER」(ホットスパイス株式会社)は、もっとコンパクトで、エアタンクに取り付けられるようなものがあるといいのにと思います。 電動自転車と同じで、あくまで補助推進力で良く、パワーはそんなに必要ありません。 シニアダイバーに限らず、ものぐさな人にもウケるかも (^^;; 
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・水中撮影機材

INONでは、デジカメ用ストロボ「D-180」の廉価版「D-180S(価格未定)」を展示(写真上)。 青い筐体で、フォーカスライトが消費電力が少なくて魚も逃げにくい(?)という赤色LED2個に変更、絞り調節つまみが1つになり10段階のみの調節となります。 私も使ってる「D-180」の絞り調節24段階はとてもじゃないけど使いこなせてなく、全く猫に小判なのですが (^^;;、フォーカスライトはミニ水中ライトとしても便利に使えるため、やや魅力減といったところでしょうか。 この2つのストロボを連動させる「光Dスレーブケーブル」、照射角を100°から110°に広げて光を和らげる「D-180専用・拡散板」も発売されるそうです。

Tektite の LEDライトシリーズ(写真下)は、高輝度白色LEDを2〜60個使用し、結構な明るさ。 消費電力が少なく、電池寿命も長くて魅力度が高いのですが、、、問題はお値段 (^^;;。 LEDを2個使ったミニライト「TREK2」でも \7,500、LEDを40個使った、単2電池4本の普及型「TREK400」は、、、なっ、なっ、何と \49,500!  高輝度白色LEDがもっと普及していけば、値段も徐々には下がるのでしょう。。。 LEDを60個使った「TREK6000」は \69,500ですが、デジカメのアームに取り付けられるそうで、水中撮影用にも良さそうです。

毎回楽しみにしていたDIVは今年は出展なしでした。 Zillionでは、コンパクトデジカメ FUJIFILM FinePixF402 用のアルミ合金製ハウジングを展示。 アクリル製に比べ、値段は変わりませんが、強度面で有利だそうです。

SEA&SEAでは、RICOH Caplio用ハウジング「DX-3000」を展示。 液晶モニター用の遮光ゴムフードは取り外し可能となっています。 土台部分はハウジングにネジ留めする方式なので、そのままでは無理なのですが、耐水両面テープやマジックテープなどを利用し、色々なハウジングに取り付けられるような汎用タイプがぜひ欲しいところです。 そうそう、去年展示されてた一体型の水中デジカメもまだまだ諦めた訳ではないとの事... (^^;;
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・JCUEフォーラム2003

NPO法人として設立された日本安全潜水教育協会「JCUE」では、入場無料のフォーラムを別棟会議室にて開催。 メールで事前予約し、開催2日目に聞いてきました。 各2時間、ちと大変かなと思いきや、、、部長の上品な(?)下ネタ、ぶっちゃけ話もあり、スライドやトークショーも興味津々、楽しくてあっという間で、しかも、とってもタメになるフォーラムでした。

■ おタハラ部長こと田原浩一さん「欲は深く!リスクは低く!」10:15〜12:00
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  • 「長く深く潜る事=ハイリスク」が現状であり、テクニカルダイビングの導入を勧めたい。減圧ダイビングは難易度は高くなるが、イコール危険ではない。
  • 器材は壊れるものであり、オクトパスはまずは自分の為の物、バディはバックアップであり、バディチェックも実は自分の為でもある。それでも水中撮影などでバディから離れがちであり、ポニーボトルの必要性は高く、国内でも導入を勧めていきたい。
  • トレーニングの基本は「サバイバルスキル」であり、ストレストレーニングなしに自立、スキルアップは出来ない。パニック時にはスキルも知識も無になってしまう。トラブルは起こるものであり、泳げなくていい訳がない。
  • 最近、東京医科歯科大学のチャンバーは連日盛況だが (^^;;、悪い事をした自覚のない人も多い。問題は、体調、水分補給、計画、保温、潜水後の体内窒素を活気付ける高温の風呂、激しい運動、飲酒、高所移動などにある。
  • 浮上速度も今まで以上に重視しなくてはならない。RGBM(縮小勾配気泡)モデルでは1分6mとか相当ゆっくりとした速度で、浅場だけでなく Deep Stop も推奨されている。浮上速度のコントロールにはフロート&リールが有効だが、トレーニングが必要である。
  • レスキュー講習の必要性がしばし問われるが、リスクがある以上、万一の時の対応は必須である。ただし、独りで全てをこなす事を求める現状の講習は、余り実践的ではなく、浮上直後の激しい運動で減圧症リスクが高まるなど、救助者も危険にさらしてしまう。複数の人での対応を前提とすべきであり、事故時に水中のダイバーを集めるリコールサインの設定、溺者曳航時に口と鼻を覆って人工呼吸もしやすいポケットマスクの導入、酸素供給キットの常備など、整備してゆきたい。
  • テックダイビングの器材「ダブルタンク」(写真右側)は、1stを始めとして小物を吊るす部分まで二重化されており、様々なリスクへの対応が考えられている。レジャーダイビングにも応用できる部分は多々ある。
  • 呼気中の二酸化炭素を吸着し、酸素を添加するため、ほとんど排気のない「リブリーザー」(写真左側:カバーなどを外した状態)は、システムが複雑で高価、5日間程の講習が必要などの問題もあるが、浮力の変動がない、生物への大接近が可能になるなど、様々な可能性を秘めている。また安全停止時には純酸素を吸えるため、早く窒素を排出できるメリットもある。
  • きちんとリスクとのバランスを取って、楽しく、末永く潜ってもらいたい。
■ 水中写真家 中村征夫さん・キャスター 須賀潮美さん「スライドショー&トークショー」12:50〜15:00
  • 美味しい江戸前の魚が食べたいと、東京湾を撮り続けて25年、いずれヘドロまみれの写真集を出したいという、自称ヘドグラファー (^^;;の征夫さん。
  • 東京湾で行われている、ヘルメット潜水による貝採り、シャコの底引き網漁、アナゴの筒仕掛け、タコ壷漁など、実に様々な漁、ヘドロの中にも力強く生きている、マヒトデ、イトマキヒトデ、ナマコ、カンザシゴカイ、ムラサキガイ、カキ、トリガイ、ゴカイ、イソギンチャク、ハゼ、コウイカ、クモヒトデ、イソガニ、イッカククモガニ、タイワンガザミ、コブシガニ等など、様々な生物の写真を紹介。
  • 海では魚の死骸を殆ど見かけないが、貝などが食べてしまい、後はバクテリアが分解し、生命の循環が行われており、酸素供給など、干潟は貴重な場所である。
  • 東京湾には様々なゴミが落ちているが、最も多い古タイヤは、タグボートが船縁に付けているのが古くなったらそのまま捨ててしまうそうで、家電品は停泊中の船が古くなった物を捨ててしまうのだとか。
  • 仕事ではライバル局 (^^;;なので殆ど顔を合わす事はないものの、飲み屋や現場では良くご一緒するという潮美さん。東京湾は潜水許可を取るのがとにかく大変で、潜らせまいとしてるのかと思う位。
  • 東京湾もお台場などはウエットがヘドロ臭くなってしまうものの、沖に行けばヘドロも殆どなくきれい。
  • やはり毎日現場を見ている漁師の知識は大したもので、ホラも多いが (^^;;、ポロッと言った一言が大きかったりする。利尻島では春に数万匹のホッケが渦巻いてプランクトンを集めて食べるホッケ柱が見られると聞いて行ったら、高さ20m位もあってすごかったそうである。
  • 金魚鉢型のヘルメット潜水は、絵的には良いものの、魚眼レンズ状態で距離感や大きさが分らず、指差してもズレてしまい気持ち悪い。ウエイトも15kgも必要で、立ち姿のままでしか移動できない。
  • 水中撮影は、撮影器材はもちろん、大勢のスタッフ、船のチャーター、天気や魚待ちも多く、とにかくお金がかかるため、最近すっかり減ってしまい、頑張らなくてはならない。
  • 好きなポイントはお二方とも座間味で、ポイントが近い、荒れててもどこかしら潜れる、リーフに囲まれてないから潮通しが良いので白化にも強い、などから。ちなみに嘘の様な話、お二方とも船酔いには弱いのだとか。
  • 最近のダイバーはマナーも良く、環境への意識も高いため、どんどん出かけて潜り、実際にその目で見てきて欲しい。まずは行かないと話にならない。三番瀬の埋め立て問題も白紙撤回されたが、それで終りでなく、青潮の問題など手を入れていかなければならない。工業排水は規制されたが、今度は生活廃水による富栄養化が問題。江戸前は新鮮で旨いし、ずっと食べていきたい (^^;;



・その他ブース

NAUI、Cressi-sub、SAS、Bism など数々の大手が撤退。 果たして来年は...!?
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