■危なくないの?



見た目は恐いウツボ
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ちょっかいを出さない限り噛まれる事は
滅多にありませんが、噛まれると何針か
ぬう事になり、炎症を起こしかなり腫れ
上がるのだとか。
確かにダイビングには多少なりとも危険が伴います。しかし、そのために講習を受け、各トラブルへの対処法を覚えます。

潜る時は一人でなく、必ず二人でバディを組み、お互いにチェックしあいます。また普通はガイドやインストラクターが導いて4〜5人のメンバーで潜ります。ただし、エアが切れないよう残圧計を確認するなど、最低限自分の事は自分で責任を持つ必要はあります。

また、よく「サメに襲われるのでは?」と心配されますが、レジャーダイビングにおいては、ほとんどそういったケースはありません。サメはもともと臆病な生き物で、よっぽどの事がない限り人を襲いません。ただホホジロザメのように凶暴なサメもいますが、そういう海域ではまずダイビングは行いません。

サメは血の臭いや、弱った魚の動きに誘われて来ます。そのため、漁をしているダイバー(漁師)が採った魚の血の臭いに誘われて来たサメに襲われたり、ボードに乗ったサーファーがエサのアシカと間違えられ襲われるケースはあります。

その他にも、毒を持つ魚やクラゲ、ウツボ、ウミヘビ、ウニ等、危険な生物もたくさんいます。ちょっかいを出すのはもちろんいけません。ガイドの指示に従って、「我々は海にお邪魔させてもらっているんだ」という心を忘れずに、節度ある行動を取りましょう。


・ ダイビングの事故

 
肺の
過膨張障害
水中では水圧に応じた高い圧力の空気を吸っている為、急激に浮上してしまうと、肺が破裂してしまいます。トラブルで急浮上しなければならない時は、口から息を吐き出しながら浮上する事で肺の破裂を防ぐ事が出来ます。
減圧症高い圧力の空気を吸っていると、空気中の窒素が徐々に血液中に溶けこんで来ます。急激に浮上すると、炭酸飲料の栓を抜いた時のように、血液中の窒素が液体から気体へと変わり、障害を起してしまいます。深く長く潜り過ぎない事、浮上速度に気を付ける事で防げます。
遭難ボートでダイビングに出かけた時、潮の流れが速かったり、海が荒れてたりすると、ボートからかなり離れた所に浮上してしまい、遭難してしまう事があります。海が荒れてる時はダイビングを諦める、初心者が流れの速い所で潜らない、遭難した場合の緊急グッズを必ず持つ、等の注意が必要です。



・ ダイビングをするには障害のある病気

 
鼻の病気水中では、水圧に応じた圧力の空気がタンクから送られ、体内の空間の圧力と水圧の平衡を保ちます。浮上する時は、体内の高い圧力の空気は抜けていきますが、鼻が詰まっていると抜けず、中で空気が膨張して痛い目にあいます。
そのため、風邪やアレルギーで鼻粘膜が炎症を起こしているときは潜れません。薬で炎症を抑えることも出来ますが、水中で効き目が切れる危険があります。
耳の病気潜ると水圧で鼓膜が内側に押されるため、鼻を摘んで息を吹き込んで圧力の平衡をとる「耳抜き」が必要になります。電車でトンネルに入った時ツンとくるアレです。耳に何か障害があると耳抜きが出来ず、潜れない事があります。
視力視力が悪い場合、水中マスクに度付きのレンズを入れればOKです。最近、使い捨てのコンタクトレンズで潜ってる人もいるようですが、水中でズレても直せないし、雑菌の多い海水で炎症を起こしたり、マスククリアで取れてしまったり、最悪、眼球を傷付ける危険性、はたまた高圧下でどんな影響があるのかも分かっていないのが現状です。コンタクトレンズと眼球の間の細かな気泡が角膜を傷つけてしまうという話もあります。酸素透過型なら大丈夫という話は確証がありません。利便性より安全性を第一に考え、コンタクトレンズは使わない事をお勧めします。
高血圧水中では水圧がかかる為、高血圧の方、あるいは心臓疾患のある方は、きちんと医師に相談しましょう。定年を機にダイビングを始める方も多く、「日本シニアダイバーズクラブ」もあります。
薬の服用潜っている時、服用した薬が、人体にどのような影響をおよぼすのか、まだはっきり分かっていないのが現状です。一部、高圧環境下での臨床試験をクリアした薬もありますので、ダイビングに詳しい医師にきちんと処方してもらった薬以外は、飲まないようにしましょう。


講習を申し込むときに、健康状態のチェックを受けますが、いずれにせよ、心配な方は医師の診断を受けるといいでしょう。東京・新橋の「吉村クリニック」の吉村せいこ医師はダイビングのインストラクターでもあり、数多くのダイバーの診察・治療を行っています。

これ以外にも、ダイビングに関わる事故や病気はありますが、ほとんどのケースは、無茶をした場合や、ルールを破った時に発生しています。講習で習った事を忘れずに、天候や体調が悪い時は潜らない勇気を持つ、深く潜りすぎない、自分の能力に合わせた所で潜る、睡眠不足や二日酔い等、常識的な事に注意するだけで、そう心配する事なく、安全に潜れます。

そして何よりも、海中には今まで体験した事のない世界が待っています。色とりどりの魚や珊瑚礁が目の前に広がり、無重力空間を体験できます。一度ダイビングを体験すると、それまでの人生観がガラリと変わります。ダイビングに興味のある方は、まず体験ダイビングをやってみて下さい。沖縄方面や海外に出かけた時がチャンスで、1万円前後で3〜4時間あれば体験できます。性別や年齢は関係ありません。あなたはすぐにダイビングの虜になるでしょう。


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