正義の巨大ヒロイン
「マユミ」
クーデター

AKAFUJI




「引越お目出度う。はい、引越祝い、駅前のお店で買ったの」
マユミは出張のついで、寿退社した元同僚の新居を訪ねた。このN市は関西圏の外れにある郊外都市だ。
「すごい!美味しいわねこれ。マユミ良く見つけたね」
「でしょう。お手柄でしょう。お土産にも買ったの」
「お手柄!お店の開拓が一つ前進したわ」
「他にも良い雰囲気の店がありそうね。歴史がある町って良いわね」
「そうそう。老舗が多いわね。保存してほしいと思う。でも、意外と行政の理解が無いらしいわ。再開発と戦うのが大変で、可哀想なの。ジャンジャン新しいビル建ててるでしょう」
「確かに凄い発展ぶりだけど」
 N市は比較的大きな都市だ。ここまで発達するのにはそうとうな資本と機会に恵まれてのことだろう。それもあっという間のことで、この都市が小京都の風情を売りにしていた頃の印象が浮いてしまうほど。
「それに、変な行政工事が多くて不気味なの。長い有刺鉄線を市の境に張り巡らせて関所を作るって、江戸時代かって」
「なにそれ!怪しい!」
「小中学校も教員が全員解雇されて、新しい人達に入れ替えられたんだけど、超スパルタなんだって」
「マジで、何か起こっているわね、それ」
マユミの心の中にアラートが鳴った。非常に危険な敵対勢力の予感。
「そうね〜、変な予感。少しの間ここを離れた方が良いかも。巻き込まれたら大変だもんね」
「うん、旦那もそう言ってた。マユミもそう思うか〜」
引っ越して来たてで残念な展開、気の毒なのであまり深刻にはせず、会社の噂など少し披露して、夕食前に辞した。
友人とは、不安を隠して笑顔で別れたが、帰りの道中、市内を観察すると、疑惑は確信へと変わってゆく。巧みに都市構造にカモフラージュされた重兵器が至る所に設置されている。またしても奴らの仕業か。

マユミが出張から帰って数日、社内でお土産を振る舞っていたところで、緊急ニュースが流れた。
N市のクーデターだ。
その急成長の裏には悪の秘密組織の計画があり、市議会選挙のあからさまな票操作によって、その制御下にある急進革命派の政治家が躍進。数ヶ月の間に暗殺と強行建設をくり返して市全体を要塞化し、占領宣言を下したのだ。
その急激な組織災害にこの国の政府は混乱し、対応できていない。有刺鉄線で区切られただけの国境線に手が付けられないでいる。正義の巨人ビックウーマンであるマユミも調査に乗り出すことにした。人間同士のいざこざには手を出さない主義だが、裏で手引きしている者が問題だ。
「でも、巨大化したあたしに出来ることは何かしら。市議会の建物を破壊するだけで、終わることかしら」
なるべくなら、町を破壊したくないが、あの組織の得意技は急速に人心を侵して悪に染めてゆく超能力だ。躊躇は禁物。
「調査して、すぐに巨大化して、早く破壊しないといけないわ」
敵の計画は急激に進行しており、情報収集が追いつかない。寿退社の友人も連絡が途絶えている。脱出できたのか、粛正されてしまったのか。現時点で事はかなり深刻のようだ。
「行かなきゃ!」
唯一N市内へ向かうマイクロバスに紛れ込み、正面から潜入する計画。
関所にさしかかる頃には、マユミを残し全ての乗客が降りてしまっていた。
ゆっくりと検問所で停止したバスに市軍の兵士が乗り込んできた。
「女が一人か?何をしに来た、スパイだな?」
「いえ、違います!N市に住んでいる友達のことが心配で」
「市民証を見せろ!」
「ないです」
とりあえず捕らえられることにした。変身していない状態では、三十路を越えた普通の女性に過ぎない。格闘技やエアロビクスで鍛えているとはいえ、あまり派手なことは出来ない。市民証の無いマユミは、敵外国民収容施設に送られた。
その道中、都市の内部を観察する。町の設備建物はさらに軍事的に強化され、其所にひしめく市民達は百年前の戦時のように軍事一色となり、至る所で竹槍訓練 をさせられていた。軍歌を歌いながら行進する学徒達、建物の多くは工場を併設し兵器を作っているようであった。マユミがあきれるほどこのN市は本気だ。
敵外国民収容施設はこの都市を覆う高層ビルの一つであった。地上二〇階、低層部は事務局、その上は収容区画と尋問局、N市の外に住む者のほとんどは外に追 放されたが、追放されるのを拒んだ者や、N市民でありながらも反体制側の人間など、五千人近くがこのビルに押し込められていた。
マユミは一晩、その粗末な相部屋に押し込められて後、翌日の午後、尋問室に引き出された。

「君の命を左右する重大な審査だ。外国人は我々の役に立たなければ致命的だよ」
裁判所に似た構造のホール。其所に二〇人もの尋問官や事務官がマユミを遠巻きに取り囲み、重厚な座席に座って睨み付けている。
「審判長、いかがでしょうか?」
気むずかしそうな老人、見るからに融通の利かない想像力の無い無能な奴。そんな奴に無責任に決断を求める審問官。
「服装が悪い。なんだその赤い服は!破廉恥な!」
マユミは赤い革ジャケットを着ていた。確かに胸が開きFカップの乳房の割れ目を強調したデザインだったが、破廉恥と言われるほどの代物では無い。破廉恥と 言えばむしろ下半身。尻や陰部の割れ目がクッキリと表れ、はち切れんばかりに下半身の形を強調したスキニージーンズ、大好きなガンメタニーハイブーツの攻 撃的な光沢感の方が、マユミ的にはエロチックに感じている。
「本日ようやく軍備が整い、攻撃を開始すると言う良き日に、その破廉恥な格好で現れるとは許されない。N国国策の国民服制度を推進する中その妨害を目論んだ。よって当軍事法廷は死刑を宣告するべきだ」
なんだかメチャクチャなことを言っている。
「何か申し開きはあるか?協力的で無ければ死刑と言うことだ。理解できるね?」
「さあ、何を提供できる?良い情報、良い技能、良い奉仕、とりあえず何でも申告したまえ。」
「やれやれ、はあ、何もなさそうだな。それでは銃殺による処刑と決めよう」
なんと短絡的な死刑宣告だろう。もう少しまともに話し合うつもりだったので少々不本意だが、マユミは攻撃を決断した。
「この服が気にくわないなら、これはどう?」
ビュン!
風切り音がしたかと思うと、マユミの服装が一瞬で変化して、正義の巨人のコスチュームとなった。
「こっちの方が破廉恥かしら?」
レオタードにブーツ、グローブにマスクと、体を覆ってはいるが、その印象は裸よりも露出度が高く見える。元々マユミの体は極めて女性らしく発達しており、 巨大なバスト、充実したヒップ、発達した筋肉の上からも適度な脂肪が覆い美しくも頼もしい重量感がある。肩幅は広く巨大なバストを支えるに十分なバラン ス。多少の年齢が出たのかウエストは少々きつめ。しかし、抱きしめても抱きしめられても良しというパーフェクトなボディー。毎日のトレーニングのためか発 汗気味の体質で、薄く健康的に焼けた皮膚はじっとりと汗ばんでテラテラと輝いている。
豊満なボディーをぴっちりと締め付けるTバックレオタードはピンク地にシルバーのサイドラインの入った特殊生地。薄く、伸縮性に富み、ぬめるような光沢が ある。細くキツいTバックは汗ばんで汚れた肛門が潜む尻の割れ目の中に引きちぎれんばかりに引き延ばされて食い込み、割れ目が始まる上の部分からすでに存 在を消している。それは糸のように細くなってしまい中の肛門の幅にはとうてい及ず、何も隠せてはいないのが明らか。少しでも脚を開いたら黒々とした肛門が 見えてしまうだろう。
鋭く切れ上がったフロント部分は陰部の形を裸の時よりもクッキリと浮き上がらせ強調している。ぬめぬめと光沢のある細い股布はたっぷりと熟した陰唇を包ん で柔らかく膨らみつつ、その襞の中に食い込んで一筋の深い食い込み線を刻み、中から突き出した小さな突起がその食い込みを押し上げての脇に分け入らせ小さ なY字となり、陰核の形を明瞭にしている。高く切れ込んだハイレグカットのため股布は細く、さらにマユミの露出趣味の極みとして、レオタードの脇からは黒 々とした陰毛を、適量、わざとはみ出させている。また、脇や股間の陰毛を処理していないのは汗で臭うような筋肉の力を強調するためだ。ピンクのレオタード は心なしか股間の部分が黒ずんで湿って見え、目のやり場が無いほどセクシーな女臭感を醸している。現に、陰唇から漏れ出す粘液が染みこんで、縫い目や布の 重なりから溢れ濡れ色に変色させ、割れ目に沿ってシミが浮き上がり、発情の証と見まがうほど本当に汚している。
太さが自慢の太股は汗ばんで濡れそぼっているのだが、そのほとんどはブーツの革で覆われて、尖った足先にかけて覆い尽くしたそれはマユミの足の臭いを醸造 するためにと言って良いほどに、湿度を隠蔽している。その結果蒸れに蒸れたその中はいつも強烈な獣臭を発し、ついに革を透過して周囲に漂う。それは光沢ピ ンクのしなやかなタイトニーハイブーツ。ぴちぴちにタイトなそれは脚の形を強調する逸品で、タイトながらも脚の動きを邪魔しない。ヒーローのそれらしく履 き口は前方に尖り、その縁をシルバーの革が襟を立て、膝裏でベルト止めされている。使い込まれたそのブーツには踝と膝にエロティックな動き皺、各所に年季 の入った細かい引き皺が入るが、丁寧に磨き込まれ美しく輝き、マユミの脚の美しさと力強さを強調。脚が強力な武器であると暗喩するように細く尖ったピン ヒールが木の床に蹟を付ける。同色のエナメル革ロンググローブにチョーカー、顔には鼻から上を覆うピンクのマスク。三十路を越えつつもチャーミングな眼差 しと黒く長いまつげがマスクの穴から覗き、照明に輝いている。真紅の口紅を引いたふくよかな唇を微笑ませ、審問官を睨んだ。
「降伏するなら今よ」
「おお?早替えの手品か?笑わせるな、手錠をはめられて何が出来る」
バキン!
両手に架けられた手錠を引きちぎった。あまりの想定外に場内は放心状態となった。
「侵略は許しません!いろいろと準備してきたようだけど、私には全て破壊できるのよ!
降伏するなら今よ!」
拘束する物がなくなったと理解したとたん、その成熟した半裸の女性が何者なのか思い出した。
「おのれ正義の巨人だな!撃て!警備兵!巨大化する前に殺すんだ!」
弾丸をかわすためジャンプし、椅子に座る審問官の前に着地。審問官に弾丸が命中するのを恐れ警備兵は撃てない。審問官の顔の位置に着地したマユミの股間があった。
「まて!話せばわかる!ああ、」
「許さないわ!」
審問官の顔面に下腹が押し着くまで近づけると、わざとはみ出させた陰毛から立ち昇る獣臭におののき、完全に観念した。
「お願いです、許して下さい」
「だめよ」
審問官の上を跳び箱を跳ぶように軽くジャンプ。股を開き審問官の頭部を股間に挟むと着地した。
「むがあ!」
後ろに倒れ込む椅子に審問官の半身を沈めたまま、頭部を太い太股で締め上げる。股間の奥に圧迫され、もがく審問官。尻の割れ目に荒い息を感じ、鼻が肛門近 くにあり、臭いを嗅がれているのがわかった。汚れた肛門の臭いをこのまま嗅がし続けるのも一興とは思ったが、時間が無い。
「可哀想だけど、」
太股を力一杯ひねり、
ゴキッ!
審問官の頸椎をはずした。尻の中で一度強く痙攣した後、停止。太股を開くと、絶命した審問官が椅子に座ったままマユミの脚の間に倒れる。その音を合図に銃撃が始まった。
周りの事務官達の流れ弾に戦く顔を一瞥すると、その上に跨がるようにジャンプしつつ、空中で巨大化変身のスイッチを入れた。
ズビュルルルルルルルルルルルル〜!
二〇階建ての灰色のビルが鳴動し激しいスパークがいくつも起こると、爆音と共に建物が内部から二つに裂けた。内部で巨大化変身し、そのビルと同じ大きさに膨張したマユミが一気に両手脚を開いて、破裂させたのだ。
左右に二分されつつ粉々に粉砕された大量の瓦礫が周囲に崩れ落ち、ぬめぬめと汗ばんだマユミの体が現れた。身長八〇メートル体重五万トンの巨体。半裸のコスチュームにもかかわらず堂々と脚を開き。ゆっくりと両腕を腰に当て正義の味方である威厳を示し町を見下ろす。
粉砕されたビルの瓦礫がもうもうと砂埃をあげてブーツの周りに崩れ落ちてゆくが、その瓦礫には大量の人体が含まれている。中に居た審問官達は初期的にマユ ミの股間に挟み込まれ摺り潰されてしまった。そして同時にそのビルに収容されていた数千の罪なき人々も一人残らずマユミの体に押し潰されてしまった。膨張 してコンクリートを粉砕する臀部に人間の暴れる感触が小さく伝わってくる、砲弾のように突き上げてゆく乳房がメリメリと幾枚もの床を押し潰す。たたみ込ま れた床には大勢の人間も圧縮されてしまう。巨大化する肉体のあちこちでビルの内部を押し潰す感覚を味わいながら、その収容者のことを罪深い気持ちで思った が、マユミのモットーは、正義には犠牲がつきものと言う言葉。暗いビル内部を引き裂きながら、大量の人々を押し潰す感覚を全身で受け止め、鬼のような気持 ちで乗り越えたのだ。もうもうと立ち上る煙に濃厚な血液の臭い。
はっ!と罪深さに戦き、失態を恥じらって両手で口を覆い、足元を見る。
「やだ!たいへん!」
巨大な太股を覆うニーハイブーツが艶めかしくヌメッた輝きを放ち、瓦礫と化したビルの惨状の上を踏みしめてている。その倒錯的光景がマユミのメンタルモードを一気に積極的なエロチックな風味へと変えた。
「躊躇してはいられないわ!いくわよ!」
町の上に躍り出ると、太い太股を煌めかせながら激しくキックを繰り出し、数棟の高層ビルを蹴り倒した。ビルよりも太く重い塊である太股と臀部がぶるんぶる んと震え、固い肉の塊でありながら強大な力を秘めた筋肉であることを主張する。ブーツに包まれた脹ら脛は美しくも硬く締まった破壊兵器となり、鋼鉄よりも 堅く建物にダメージを与え、なぎ払い、一撃で倒壊させてゆく。凄まじいエネルギーを容赦なく炸裂させるマユミの体はスケールを無視した早さで躍動し、周囲 の巨大建造物の倒壊する光景がスローモーションのように見える。砂埃をあげながらゆっくりと崩れ落ちるビルの上から、ブーツのハイヒールを崩れ落ちるより も早く踏み下ろし、とどめに踏み付けると、建物の全ては中の人々ごと空中で爆発してしまう。いくつかのビルの屋上にかかと落としを食らわせると、あまりの エネルギーにコンクリートが気化する程。中の人間のほとんどが蒸発してしまう。まるで激しいレゲエダンスのように艶めかしく蹴りまくり踏みまくり、下半身 を躍動させ、太股を激しく上下させ、お尻を引き絞り、飛び上がり、ハイキックをくり返し、一気に十数棟の高層ビルが粉砕されてしまった。一分も経たず。誰 も何が起こったかわからない猛烈な素早さ。中の人々を逃さないためだ。この一撃でN市の主要部は壊滅してしまう。マユミのブーツの蹴り込みのいずれかが、 この謀反の首謀者を挽き潰したことだろう。首謀者を逃がすわけにはいかない。とりあえず中心部の半径数百メートルの範囲は速攻で全て破壊し尽くすと決め た。瓦礫の中に少しでも建物を見つけるとその上を踏み付け粉砕し、軽く飛び上がると小さなビルの上に両脚をそろえて着地して地面にめり込むまで踏み潰し、 激しい太股の上下によって踏み潰しの行進をくり返し、ついには土壌がむき出した大きな円形の更地となった。
休む間もなくその外へと踏み込んでゆく、手当たり次第にビルを蹴飛ばす。人と自動車で溢れた道路を踏み付ける。が、後は少しペースを落としてもかまわな い。基本的には無力で無抵抗の一般的な人間達だ。巨大ヒロインのマユミにとって、圧倒的に無力、本気で戦う相手ではない、向こうも戦うつもりなどないし、 観念して助けを乞う者もいる。一方的な破壊と殺戮となるだろう。殲滅するのは簡単だ。
もうもうと砂埃が上がる中でグラマーなマユミの体が躍動するのを見つけると、町中から悲鳴が上がる。そして一気に大量の視線がマユミの半裸の肉体に降りか かった。さらに町中の至る所からカメラのフラッシュと撮影音が響く。どうやらあまりの展開の早さに町の人々はマユミが何をしているか気付いておらず、正義 のヒロインとして自分達を助けに来たものと思い違いをしているらしい。そうなると少々やりにくい、助けに来たと応援する人々をこの尻で押し潰すのは、いか に非情になろうとも気が引ける。
「ああん!もう!」
困り顔のマユミだが、口元を緩めて両腕を頭に組み、足元に集まるカメラにポーズをする。サービス満点のエロチックなポーズ。そして大通りを腰を艶めかしく くねらせながら練り歩いた。サービスと見せかけつつ、グシャグシャとブーツであらゆる物を踏み潰しながら数百メートル移動する。後ろを見ると車と人が大量 に挽き潰されている。
「ふう!」
エロチックに体を動かしながらの破壊は、倒錯的な快楽を伴い、腰の中心が熱くなる。
下半身を見下ろすと陰毛がはみ出した股間がビルの窓の位置にあり、マユミの心に悪戯な欲望が火を噴きあげた。
バスを蹴飛ばしながらハイキックをし、そのまま股を開いて陰部を見せつけるように片脚を高く円を描くように引き上げると、横のビルの上へ腰を回し、ブーツを相撲のしこ踏みのように振り下ろした。
ズッシーン!
豪快に横の腰高のビルに跨がった。打ち下ろしたブーツがビルを一つ踏み潰してしまう。太股に挟まれたビルの中からは悲鳴が起こる。下半身を激しく躍動し続 けていたためか、元々きついレオタードが強烈に股間に食い込んでいる。陰裂の縦割れにクッキリと食い込み、布越しに勃起したクリトリスが確認できる。ビル を跨いでいるために尻の割れ目も少し開いて、細いTバックから肛門がはみ出している。それが十分に認識できているマユミは突然恥ずかしくなった。顔がどん どん赤くなる。なぜなら、そこは、一晩牢に収容されていたために体を洗う機会が無く、激しく汚れている淫垢臭う恥部で、ビルを跨いだりすれば、その臭いが 内部の人間に届いてしまうだろう。
「あん!ちょっと、そういえば、、」
思わず前と後ろに手を回し臭いを塞ごうとするが、気体など漏れ出てしまうに違いなく、さらに、その時に触れた陰部が、思ったよりもヌルヌルに愛液まみれと なっており、レオタードの両脇から糸を引いて滴る有様。股が臭いどころでは無い醜態だ。グショグショに濡れそぼった股間は隠しようも無く、クッキリと陰唇 の形に黒々と濡れたシミを作っている。尻の割れ目もぬるぬるで、粘液が糸を引いている。臭いを隠そうとして当てていた手袋にも愛液と汚れが染みこんでく る。何時しかその手袋の動きは陰核と肛門に刺激を与えるべく前後に滑り出し、美しい指を破廉恥な音を上げながら陰核の上で小さく回し。尻の割れ目をなぞ る。
「はあ、がまんできないわあ!メチャメチャにしてあげる!」
すぐに気を取り直し、両手を振り上げて力こぶを作る。そして、極めてゆっくりと腰を落としていった。まずは屋上の機材がクシャクシャと股間にめり込んで潰 れてゆく。まるで紙細工のようだ。マユミ腰の中心にどっと淫欲のマグマが吹き上がる。一気に腰をくねらせて、陰部にめちゃくちゃに刺激を与えたいところだ が、それを堪え、ゆっくりと屋上を押し潰してゆく。何の抵抗もなく最上階が押し潰される。尻の割れ目に瓦礫が食い込んでくる。しかしなんて弱いのだろう。 こうしてわざと破壊するとそのか弱さを痛感する。マユミの体重にいささかの抵抗も出来ず、粉砕されてゆく。ビルの中に股間を落とし込んでゆく。バリバリと もの凄い破壊音を連続させ一段ずつフロアーを押し潰す。時々人間の鋭い断末魔が響く。
この正義の巨人のパワーに対して、圧倒的に弱い、砂の城に跨がるような物だ。中の人々ごとあっけなくペシャンコにしてしまった。
次のビルに跨がると、そっと両手でビルの前後を支え、股間の密着に耐えるように押さえた。密着した股間を擦るように前後にくねらせると、すぐに崩れ始め、 淫列と尻の割れ目に瓦礫が突き込んできた。しかし、両手で支えながらなので激しく揺すられながらもビルは倒壊を免れている。中の大群衆は揺すられる方向に 吹き飛ばされては体を打ち付けられ、室内は阿鼻叫喚の地獄となった。
「いいわ!崩れないで!」
快楽に息を荒げ、淫らなあえぎ声を漏らしながら腰をくねらせ続けるマユミ。激しい破壊音がビル全体から響き渡り、目を疑うほどの早さでビルが前後に揺すられている。中の人々が什器と共にガラスを突き破って飛び出してくる。建物はすぐに崩壊寸前となる。
「あん。だめ。まだよ」
倒壊を察すると、マユミは左右から太股に挟み込んで支えた。そして、さらに、激しさを増して身をくねらせた。
グガガガガガガガ!
爆音を放つビルの構造物。強大な太股に挟まれて、瞬く間にクシャクシャと押し潰されて、粉塵と化した。転落してきた人間の上に幾重にも瓦礫が積もってゆく。
物足りないマユミ。冷たい目で見下ろし、ガバリと脚を開くと、粉塵の小山の上にクシャクシャになった鉄骨がガラガラと落下した。
ビルが並んだ密集地帯、その前に仁王立ちとなる。行動を開始してからまだ数分だ。マユミが歩くとまるで大地震のように大地が揺れ、立っていられない。エレ ベーターなどは人を満載したまま停止して、非常階段は押しかけた人々がパニックとなり将棋倒しになっている。誰も避難など出来るはずも無い。そのビル街に は数万の人々が全く動けずにいた。
ゆっくりとそのビル街に背を向けると、尻を突き出して脚を大きく開いた。ビルの窓に肛門を見せつけるように尻を接近させる。
「ほーらこれを見て、このお尻で、この町を破壊し尽くすことが出来るのよ」
怖がらせるように全ての窓に見せつけてゆく。
「前からやってみたかったの、ビルをお尻の割れ目に挟めるかしら」
尻を突き上げると、ビルの中はマユミの巨大な尻で視界が覆われてしまう。正義の味方の肛門がはみ出している。レオタードが細く食い込んで肛門の襞がそれをくわえ込んでいる。
メラニン色素が黒く禍々しく沈着し汚れた粘膜質がぬらぬらと輝る。
ドドシン!
尻をガラス張りの外壁に激突させると全てのガラスが割れて落ちた。そのとたん猛烈な臭気が内部に襲いかかった。ツンとした肛門の臭いだ。大きな悲鳴が上がる。
ガリガリッ!
尻をビルに押し付け、床を押し崩しながら、内部にねじ込んでゆく。破壊音と悲鳴を響きあげながら尻をくねらせながらねじ込んでゆくとビルの中はマユミの尻 でいっぱいになった。人々は強烈な臭気をを放つ尻に追い詰められ奥に押し込められている。人々の断末魔の喧噪、息が肛門に当たるのを感じた。そして、一気 に片脚を後ろに回し、ビルを太股で掻き取るように。圧縮し、両手で押さえ込みつつ尻の割れ目に押し込んだ。
バッキュウ!
一瞬の破壊音の後、巨大すぎる尻の割れ目に見事にビルが一つ圧縮されてしまった。
「あああん!あん!ああん!」
ビルを尻の割れ目に挟み込みながら、尻を振り、尻に力を入れて、快楽を吸い取る。
次のビルに手をかけながら股を開くと、板状に圧縮された元ビルが、ズルリと地面に滑り落ちた。堅く圧縮されているため組織が結合し滑らかな表面をして、マ ユミの陰部を押し付けた型となっており、そこには陰唇の形や肛門の襞まで見て取れた。その物体の中に数百人の人が生きていられるとは思えない。
ビルの角に肛門を擦りつけ息を荒げるマユミ。
マユミの愛液でビルの一角がベトベトになる頃には、激しい振動に内部は引っかき回されて倒壊寸前となった。四つん這いになりながらそのビルを太股で挟み込む。
「うん!」
ビシュウ!瞬時に尻の割れ目に消滅するビル。太股を広げると、板状のビルが立っていた。
次々と尻の割れ目で哀れなビルを押し潰す。
「ああん!いいわああ!」
圧縮したビルの板を尻に挟みながら両手で前後に滑らせつつ、快楽に赤面したマユミが立ち上がる。ふと表情を怒りに変えると、尻に挟んでいた板を放り投げ、 爆発的な勢いで次々とビルの上に跨がり、押し潰し始めた。腰を高速でくねらせ、太股で挟み込んだビルを一気に崩し尽くしてゆく。太股を閉じてビルの上に正 座するようにしたり、あらん限りに股を広げて股間の一点に高圧の刺激がくるようにしたり、跨ぎつつ両手でしたから掬い上げるように陰部に押し付けたり。レ オタードは股間に食い込んで姿を消し、全てがはみ出して敏感な陰部がむき出しとなり、その敏感な部分に鋭い瓦礫が殺到し、引っ掻き、鋭い鋼鉄のささくれが 粘膜を掻き上げ押し引き、刃物を束ねたような瓦礫の固まりが肛門の内部に突き込んでかき回される。マユミには程よくも強烈な自慰の刺激であるが、そこに巻 き込まれた人体は跡形もなくすり潰され細切れになり、高圧で発火し炭化し、ついには完全に気化した。
何度も絶頂を迎えたマユミは汗だくとなり、自分の発する酢えた臭気でまた興奮する、股の間からほとばしる大量の愛液は全ての瓦礫の中に染みこんでいるほど で、その臭気も凄まじく、町の上空にまでその生臭い臭いが満ちてきたころ、すでに高い建物は全てマユミの尻に挟み尽くされてしまった。地面には、巨大なマ ユミの尻の型がいくつも転がっているという不思議な光景が広がっている。尻で押し潰す際にまき散らされる瓦礫はマユミにとっては粉塵に等しいが、地上を逃 げまどう人間にとっては大きな岩石であり、致命的な大きさ。マユミが逃亡を気にかける間もなく地上にいた人々は埋没し、絶命してしまった。
次のターゲットはと見回すマユミ。少し離れた丘の上にある住宅街を発見する。
股間から愛液の糸を引きながら立ち上がると、足をそろえて腰に手を当て、正義の味方然としたポーズをし、軽くうなずく。あくまで、これは正義の作戦なのだ。
「ハッ!」
かけ声を発するとその住宅街へ向かって駆け込んで行った。
まずはその中に建てられた学校に目をつけた。小学校なのかそれよりも上なのかはわからない。校庭にいた生徒が一目散に玄関に入っていくのが見える。
ズシンズシンと地響きを立てながらその学校の横に立つと、半裸の体を誇らしげに、少し脚を開いて、前屈みとなり、その学校のガラス窓の列に向かって敬礼した。内部は暗くて見えないが大勢の学生で満ちているのだろう。恐怖でざわついている気配がある。
マユミはその大量の視線に我慢が出来なくなった。乱暴に校庭に踏み込むと渾身の力で体育館にむかってハイキックを炸裂させた。基礎ごと空中に巻き上げられた体育館は中の生徒共々粉々に飛び散ってしまった。衝撃波が校舎を襲い、全てのガラスが割れる。
「フ〜!」
息を整えると校庭にしゃがみ込み始める。マユミの巨体は校庭からはみ出るほどで、メリメリとブーツの革を軋ませながら狭そうに身をかがめ、体育館の跡地に 上半身を回り込ませることで辛うじて寝そべることが出来た。校庭には下半身がどーんと鎮座しており、校舎よりも太股の方がボリュームがある。そして校舎に 向かって横向きに寝返ると、禍々しく刺激を待ち受ける股間部が窓の前に見せつけられている状態となった。汗と大人の女の臭いが校舎内部を直撃する。さらに ぐいっと片脚を振り上げ股を開くと、ほぼむき出しの陰部があらわとなり、校舎内からは鋭い悲鳴が沸き上がる。その声に反応してマユミの陰部から愛液が流れ 出し、大きな滴が尻の方へ垂れてゆく。メリメリと破壊音がして、その方向へ生徒達の視線が集まると、マユミが校舎の裏手に手を伸ばして何かをしている。ざ わつく生徒達。マユミのピンクの長手袋が校庭の側に降りてくると、その掌の上に一軒の家が建っていた。それは校舎の裏に建つ住宅だ。マユミがそっともぎ 取って、見せたのだ。
それは掌にのるショートケーキのようにか弱く、繊細に見えた。崩さないように基礎からはずし掌に乗せつつそっと空中に保って見せている。中には住民が居る ようで慌てふためく影がいくつか見える。まるでミニチュアの家を掌に乗せてゆっくりと生徒に鑑賞させているかのよう。マユミなりの授業なのか。巨大な掌と 住宅は校舎の前をじっくりと移動してゆく。ざわつく生徒達の声はさらに大きくなっていった。マユミの行為の訳がわからないのだ。だが、その掌がむき出した 股間にさしかかると、一気に全員に理解された。股を開いて待ち受けるポーズに、吸い込まれるように、まさしくその真上に差し込まれる掌。その上の家は軋み ながら濡れそぼった股間に擦り付き、傾きながらも崩れずに、その不潔な黒い陰部、太股の付け根に、そっと移築された。ずれ落ちないように指先で屋根を支え つつ、家の角を軽く陰部に押し付けると、
「ああん!」
低くあえぎ声を漏らすマユミ。ピンクのレオタードは内部からの粘液がしみ出して黒く濡れたシミを広げ、その水分で瓦礫がひっついて激しく汚れている。その成熟女性の生理現象とか弱い家のコントラストに絶句する生徒達の静寂を待って、一気に股は閉じられた。
バキン!と言う切ない破壊音を残して押し潰された家は、股の間から建材の固まりとなってささくれ立ってかろうじて覗いていた。マユミは興奮して太股を激し く擦り合わせ始めた。バリバリと粉砕する音を響かせた後、再び股を開く。股間にはネットリと愛液と擦り合わされた木片と瓦礫がへばり付き前後に大きな固ま りが垂れてゆく。
大きな悲鳴を聞いたマユミは、ごろりと校舎側に転がって、校舎を太股で挟み込んでしまった。興奮を隠さない、腰のくねらせかた。校舎の屋上の角に陰核を押 し付けて擦る。ビル街でやったと同じ事をここでも展開、すぐに屋上が陥没し太股が内部に押し込まれる。肛門に当たる物を探るように教室に股間をねじ込ん で、猛烈に腰をくねらせ始めた。机や椅子が尻の割れ目に挟まれてはでペシャンコになる、肛門が激しく開閉し、くわえ込む物を求め壁を破っては次々と教室を 挽き潰してゆく押し寄せてくる圧倒的に巨大な下半身になすすべも無く潰されてゆく最上階のクラス。校舎の半分まで尻の割れ目で挟み砕くと、校舎を跨ぎつつ 獣のように四つん這いに這って前に体をずらし、股を大きく広げ、校舎全体を脚の間に挟み込む姿勢となった。両手を地面に押し付けて上半身をエビぞって立ち 上げ、背の方を振り返ると、巨大な尻の向こうに太股に挟まれながら長い校舎がマユミのブーツと並行に脚の間に収まっている。長さはすねの中程まで。それを 確かめると、その股の筋肉にエネルギーを注ぎ始めた。ギシイッ!と鉄筋コンクリートの建物が悲鳴を上げる。
校舎全体を一気に挟み潰そうというのだ、
メッシャン!
あっけなく股間の中でペシャンコにされた校舎。さらに何度も股を開閉させて瓦礫を潰し尽くすと、校舎は跡形も無く消滅した。
「アアン!弱いわあ!」
物足りなさに横の住宅街に這い進むと、次々と住宅の上に正座する。もじもじと腰を動かしながら次々と家の上に座ってゆく。家を一軒ずつ肛門にねじ込むよう に破壊しているのだ。ビルとは違い、住宅はマユミの握り拳ほど。肛門にピッタリとはまり込み恥ずかしい部分の汚れを掻き取るように刺激してくれる。ゴロゴ ロと寝転がりながら家に尻を擦りつけ身もだえすると、ローラーのように広範囲の建物が全身で押し潰されて、あっという間に消滅してゆく。丘の上に建つ住宅 団地にたどり着くと、その丘を丸ごと跨いで、低く腰を下ろし、両腕を振り上げてガッツポーズをとる。その丘以外の土地は全て押し潰されてしまっている。下 半身から漂う臭気に住民がくらくらし始めるのを見届けると、
「少し疲れたわ、腰掛けていいかしら?」
意地悪く微笑むと、軽くジャンプしてその丘の上に、座ると言うよりは全体重をかけて尻餅をついた。丘は大重量に耐えかねて押し潰れ、土砂が周囲に盛り上がる。住宅団地は瞬時に炭化して爆発してしまった。
三〇分ほどの作戦だったが、これで危機は去った。だが、もう少しじっくりと破壊すれば良かったと、後悔する。あと二回は絶頂をえられたと思うのだ。何か壊し残しはないかと眺めると、遠くに小さなアパートがぽつんと残されていた。
「ああん。残っているわ」
そっとそのアパートに歩み寄ると。優しく太股で挟んで、慎重に股間を屋根の笠木に擦りつけるメリメリと壊れそうな音がすると動きを止める。弱い者を股の間 でもて遊ぶ新種の快楽に没頭する。そっと尻の割れ目に挟み込んで、まるで、パンティーに汚れを染みこませるように、建物を恥ずかしい垢で汚してゆく。巨大 な肉体から代謝される汚れは大量に有り、マユミも驚くほど大量の汚物が股間から擦り出てくる。小さなアパートは見る見る汚れてベトベトになってゆく。優し く基礎からはずすと、尻に挟み込んだまま立ち上がり、両手で股間の奥に閉じ込めつつしばらく練り歩き、町の外れまで移動した。それ程の距離では無かった が、アパートはちり紙のようにクシャクシャによれて吸わされた汚物に汚れ、悪臭を放つ恥ずかしい陰部の一部となっていた。
変身を解き、人間のサイズに戻ると、あまりの臭気に気を失いそうになった。目の前に横たわるアパートだった物からだけでは無く、そこから離れても臭いは弱まらない。どうやら、このO市全体から漂ってくる臭気のようだ。
「私を一晩閉じ込めていたから、こんなに臭くなっちゃったのよ」
家にたどり着いた頃には夜になっていた。
直にはいていたスキニージーンズを脱いでみると、尻の割れ目に沿って黒く汚れている。前陰部には乾燥した尿と茶色い何か、そして白い恥垢がネットリトこびりついている。
鼻を近づけると、強烈に臭い。入浴前にその臭いを嗅ぎながらまた自慰をしてしまい何回か絶頂に達した。
N市は全市民が殲滅され、建物ごと全てが消滅した。人口五万人の都市だったが、老人から子供まで、全ての人々を殺めた今回の作戦は少しやり過ぎだったかも しれない。と、自分の股間の汚れを嗅ぎながら一瞬浮かんだ罪悪感の片鱗は、絶頂にかき消され、この臭いと同じ臭いに包まれている広大な惨劇地帯を思って は、あまりの快楽に目の前が白くなり意識が遠のいた。

その後大規模な救助作戦が行われたが、生存者はおらず、掘り出された遺体もわずか。ほとんどは生物レベルの原形をとどめておらず、回収不能。分子レベルに気化してしまった者も多くいるようで、市民の九割は行方不明となった。  

 了