天使で悪魔







ゴブリン戦争




  「ふぅ」
  溜息が出る。帝都軍の軍馬に揺られながら私は本日十回目の溜息。
  私の名はフィッツガルド=エメラルダ。愛称はフィー。
  種族はブレトン。
  らぶらぶせぶんてぃーん(実年齢二十歳)な魔法剣士。
  しかもタムリエル大陸中心部シロディール最高峰の知識を誇るアルケイン大学在籍の天才魔術師♪
  末は皇帝付き魔術師かアークメイジかっ!
  ……とまで言われた私は現在、帝都軍の巡察隊に属してる。
  任務は至極簡単。
  軍馬に乗って街道を巡察、怪しい者は斬る斬る斬るー、が任務。
  ま、まあそんな物騒な殺戮衝動は冗談にしても、それが任務だ。
  盗賊の類や危険な動物やモンスターがカテゴリーの範疇に含まれる。商人や旅人の安全を護る為に街道沿いの厄介を排除
  するのが巡察隊の最大の役割。
  「ふぅ」
  本日十一回目の溜息。
  任務に不服?
  帝国の忠誠?
  ええ不服ですとも不服ですとも。しかも忠誠心なんか皆無っす。
  私は旅が好き。
  魔法の実験&鍛錬の為に洞窟や遺跡に潜り敵を殲滅するのが快感♪
  いや危ないと言うなかれ。
  帝国の法律によって盗賊や吸血鬼&死霊術師はては邪教集団に基本的人権は存在しないのだ。
  いやマジで。
  「やめよっかな、帝都兵。給料雀の涙だしさぁ」
  独り言。
  アルケイン大学を飛び出したのは冒険する為。
  帝都巡察隊に入隊したのは、つまり給料ももらって冒険する為だ。だけど私は体力的にはそれほど逞しくはない。
  帝都軍支給の鋼鉄製全身フル装備を着込んで洞窟に潜って戦利品ガッポガッポ抱え込むと……当然重さで
  動けなくなるしかといって眼にした&手にしたお宝をみすみす見逃すのは私の心が許さない。
  結局軍馬に乗って街道を周るしかない。
  本気で重いんだから、この鎧。
  洞窟潜る時に脱げばいい(鎧の下に服は着込んでるし当然代えの服も持っている)のだが洞窟の外に放置してお
  いて紛失した場合が面倒だしなぁ。罰則金を納めなければならないし。
  だから当初の入隊希望の最大の動機は今や風前の灯……というか消えてるわけで。
  「げっ」
  雨まで降ってきた。
  今回の巡察の道筋は帝都〜レヤウィン〜ブラヴィル〜帝都に帰還、となっている。
  さてどうするか。
  @任務続行。帝都軍万歳♪
  A雨宿りの為に洞窟に潜って……ついでにお宝万歳♪
  B無理はお肌の大敵。今日はゆっくり休もう。美肌万歳♪
  ……。
  迷わず選択肢Bに決定ーっ!
  だって女の子だもん♪
  「さて宿はどこかなーっと」
  木陰に入って雨を凌ぎ地図を広げる。
  「えーっと」
  クロップスフォード、という名が地図に刻まれてある。個人の農場、らしい。
  ここからならとう遠くはない。
  「行くわよ、ロドリゲスベラムッチョっ!」
  私は軍馬の名(私の命名♪)を叫び、馬は嘶きながら街道を駆ける。
  この分なら雨が強くなる前に着けそうだ。




  「……」
  で、ここがクロップスフォード……なわけよね?

  完璧なる廃墟。
  建物は焼け落ちていた。ほぼ全焼。……ほぼ。
  「完全に全焼じゃないと保険が中途半端なのよねぇ」
  親切心から完全に跡形もなく消し飛ばしてあげようかしら?
  あーでもでもそれは保険金詐欺になるのかしら?
  帝国の法律って結構いい加減なのよねぇ。フォーク一本衛兵の目の前で盗んで逮捕に抵抗すると問答無用
  で始末される一方で丹精込めて作ったであろう農作物を洗いざらいかっぱらっても合法なのだ。

  ……何故に?
  まあ農作物泥棒して錬金術の材料にして財産築いた私にしてみれば合法でよかったけどさ。
  「うー、雨強くなってきた。どっかの盗賊の寝床をかっぱらうしかないかなぁ」

  力尽くでさ。
  雨脚は強くなってくる。馬を走らせ、街道を進む知的超絶美少女の帝都兵♪
  苦境になんて、私負けない♪



  街道を進む。
  「煙? ……明かり?」
  街道から少し離れた茂みの向こうに何かが見えた。近くに川があるのだろう、水の音も。
  「ここで待ってて」
  馬にそう声をかけて私は茂みの中に入っていく。剣の柄に手を掛ける事も忘れない。
  どんな使い手でも致命的な部位に攻撃が当たれで即死なのだ。
  焚き火?

  弓を手にしたレッドガードがいた。女性だ。まだ向こうは気付いていない。テントが張ってある。
  盗賊かな?
  レッドガードは純戦士の素質を持つ種族だ。肉体的には私は及ばない。
  もっとも肉体美は私の方が上だけどねー♪

  おほほのほー♪
  ゆっくりゆっくりと。
  足音を忍ばせて近づく私。もう少しで間合いに入る。
  「ミリサ、大丈夫かい?」
  「ご安心を。ゴブリンが近づいても私が対処します」
  どう考えても盗賊とは思えない初老の男がテントの中から這い出してきた。他に男女が一組。
  ……なんだ。
  アウトドア中の連中か。危うく皆殺しにするところだった。……危ねぇ。
  「ハイ。元気? 帝都兵のお姉さんだぞぉー♪」

  「ふふふ。こっちで焚き火に当たって温まって」
  狩人の恰好をした女性は私の姿を見ると気さくにそう言った。ではお言葉に甘えて。
  ミリサ、という名前らしい。
  彼女は冒険者であると同時にこの地域のガイド兼護衛という仕事も請け負っているらしい。
  で今回の依頼人がこの家族。
  「ちょうど良いところに来てくれたわ。私じゃ護衛が精一杯でね」
  帝都軍は戦闘のプロ。
  個人の差はあるものの盗賊の四、五人は簡単に叩きのめすだけの実力はある。立場的には下級に
  位置しているものの私の剣術&魔術を持ってすれば一個師団でも粉砕出来る自信はある。
  おーほっほっほっシロディール最強の魔法剣士(自称っす)とは私の事よー♪
  「ねぇ。彼らの力になってくれない?」
  「私がぁ?」
  と言うもののこの恰好は帝都軍巡察隊。街道沿いの安全を護るのが仕事。
  見て見ぬ振りもしてもいいけど特に断る理由はない。
  今のところ彼女たちに悪印象は持っていない。
  まっ、そんなわけで……。
  「で? 誰に話を聞けばいい?」



  バーセル・ガーナンド。
  ハイロックと呼ばれる地方から移住してきた開拓者。家族の数はバーセルと、娘とその婿の三人。
  「あんた……帝都軍か?」
  「見たまんまよ。魚売りに見える?」
  胡散臭そうに私を見ている。
  確かに帝都軍に女性仕官はいない。各地の領主の私兵(諸侯も皇帝の臣下だからある意味では
  都市軍も帝国の傘下だけど)には女性はいるが、帝都軍には前例がない。
  女性の私が帝都兵の恰好をしている。
  まあ胡散臭いでしょうけどねぇ。
  うっわそれともまさか私の美貌にメロメロっ!
  ……ふっ、私も罪な女さ♪
  「実はゴブリンの戦争に巻き込まれたんだ」
  「ゴブリン?」
  言わずと知れたモンスター。
  洞窟や遺跡等に巣食っている怪物でかなり頻繁に遭遇する。
  弱い……と思われがちな連中だが実際にはシロディールを闊歩する怪物の中では一番知能は高い。
  ネズミを串刺しにして焼いたり罠仕掛けたり武器に毒を塗ったりするだけの頭を持ったりと意外に狡猾な種族。
  トロールやオーガ、ミノタウロスに比べると一見脅威ではないように思われるが冒険慣れした私に言わせると
  一番厄介なのがゴブリンだろう。他のモンスターに比べて繁殖力が強いし。
  そしてゴブリン戦争。
  別に人間に戦争を吹っかけたわけではないし戦争と言うほどの大規模な戦闘ではない。
  ただゴブリンは異常に縄張り意識が高い。
  入り込む者は誰であろうと排除する。人間が一致団結全ての意思疎通出来てます人類皆兄弟、とはいかない
  ように一口でゴブリンと言ってもたくさんの部族がある。ゴブリン戦争とは部族間の抗争のことだ。
  「で戦争に巻き込まれたから気分転換の為にここでキャンプしてるわけね?」
  「なわけあるかーっ!」
  ……気の短い奴。
  大体話は見えてきた。クロップスフォードはゴブリン戦争で廃墟になったらしい。
  でこの連中はそこの農場の住人なわけね。おそらくはハイロックから一攫千金もとい新天地&新生活をする為に。
  「我々はクロップスフォードを連中の戦争で焼かれ路頭に迷っているんだ。土地と物資を買う為に金は
  使い果たしたしもはやどうする事も出来なくてね」
  「それでここでホームレスになる決意をしたわけね。金貨一枚恵もうか?」
  「違うわボケーっ!」
  「はいはい冗談よ」
  「……あんた、助けてくれないか? ゴブリンを追い出して定住の地を築きたいんだ」
  なるほど。
  故郷を出る時に全てを売り払い、ここでの生活に全てをつぎ込んだ……わけだ。しかし結果ゴブリン同士
  の戦争に巻き込まれ家を焼かれ畑を踏みにじられた。故郷にも帰れない。
  さてさてどうする?
  見なければ知らない事。
  例え世界で何が起きても知らなければ、存在しない事と同じだ。
  しかし……。
  「知った以上は見過ごせないわね」
  「ありがとうっ! あんた帝国関連な人なのに良い人だなっ! ありがとうっ!」
  「はぁ?」
  意味が分からない。今の言い回しは何?
  「ミリサに詳細を聞いてくれ。彼女はゴブリンの生態に詳しいんだ」
  「了解」
  「彼女には感謝しているんだ。我々はこの地の案内役として彼女を雇ったんだ。あの夜、彼女が助けてくれなか
  ったら我々はゴブリンに殺されていただろう。今も護ってくれている」
  ちらりとミリサの方を私は見た。
  周囲の警戒をしながら彼女は弓を手に取っている。私の視線に気付いたのか、軽く会釈した。
  ふふふ。喉の奥で笑う。
  嫌いなタイプじゃないわね。義理人情で動ける人。金だけの為に命は誰も懸けない。
  どうやら私と同じタイプらしい。
  知った以上、関わった以上はそれはやり通す。
  ……無論完全に一緒ではないだろう。私なら気分次第で誰であろうとも殺す。
  ……なーんてね♪
  てへ♪
  「ミリサ。ゴブリンの事で聞きたい事があるんだけど」


  「クロップスフォードを解放してくれるのかい? それはよかった」
  言いながら肩を叩く仕草をした。
  肩の荷が下りた、とでも言っているつもりだろうか。
  ゴブリン戦争は部族間の戦争。
  百も二百もいないだろう。その半分よりもさらに少ない数のはず。
  根本的にゴブリン達の戦争の目的は人間の根絶でもなくクロップスフォードの壊滅も彼らの目的じゃない。
  あくまで部族間の優劣を決める為の戦争でありわざわざ戦場から離れたこの場所にテントを張っているガーナンド一家
  を狙う事はないだろう。が警戒は必要だ。必ずしも安全とは言い難いのもまた事実。
  ミリサは一人でここを護っていた。
  解決に乗り出した者が現れれば彼女も安堵するのも頷ける。
  「親切な帝都兵さん、ゴブリンに詳しい?」
  「書物に書かれている程度ならね。この辺の地理は知らないわ」
  「この周辺にはゴブリンの洞窟が二つあるの。そしてそこの二つの部族が戦争中なのさ」 
  その二つの洞窟のちょうど真ん中にクロップスフォードがあり、両部族の戦士達はそこで激突したらしい。
  「ゴブリンにはゴブリンなりの行動の理屈があるんだよ。知ってるかい?」
  「理屈?」
  「首よ首。誰の首かは知らないけどね。ゴブリンはそれを護ってる。一つの部族に一つの首。その首は連中
  にとっては聖なるモノらしくてね。それを巡って現在戦争しているってわけさ」
  「へぇ」
  それは知らなかった。
  部族秘蔵のお宝(ゴブリンの生首♪)を巡って戦争を起こす習性らしい。
  「連中はそれで優劣を決める。で奪われた連中はそれを奪い返す、とまあ延々と続くわけさ」
  「つまり……その首を奪われた側に返せばいいわけ?」
  「そっ。でまた睨み合いに戻るわけ。めでたしめでたし」
  意味がない気が……。
  戦争が再燃する可能性は捨てきれないのだが……。
  私の表情を見てミリサは笑いながら言った。
  「無類のお人好しの帝都兵さん。難しい方法もあるわよ?」
  「ん?」
  「どちらかのシャーマンを殺せばいいの。部族の長よ。そしたら手下どもは混乱して無力になるわ」
 
  「原始的な連中なわけ、か」
  人間は進化した。
  ゴブリンも進化している……があくまで有史以前の文明レベル。神(もしくは悪魔)と交信できるもしくは祈
  る権限を持つシャーマンさえ消せば部族は完全に混乱する。

  「ふむ」
  さてどうする私?



  クラックウッド洞窟。
  クロップスフォード北部にある、『血塗られ』と呼ばれるゴブリン部族の根城。
  ミリサが言うにはここに安置されていた首が奪われたらしい。そして奪い返す為にかなりの数のゴブリンが
  奪還に行ったと言っていた。

  つまり手薄。さて行きますか。
  「はぁっ!」
  キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィンっ!
  銀製のロングソードを一閃。歩哨のゴブを斬り捨てる。断末魔も発する余裕もない。
  ギギギギギギ。
  木製の扉を開けると、血臭に満ちていた。どうやら敵は急襲して首を奪ったのだろう。
  その証拠に洞窟周辺にはゴブの死体はほとんどなかった。
  そして立ち直る事の出来ないまま首は奪われた、で残った戦力の大半を投入して首奪還なわけか。
  理屈は分かる。首を奪っての優劣決定劇なわけだ。ゴブ戦争は。

  「だけどこの戦争って結局始めたらどっちか滅ぶやるわけでしょ? ……変なの」
  愚痴りながら飛び掛ってきたゴブを斬り伏せた。
  野生の掟、ね。
  人間はそれを捨てた。だから繁栄しているわけだ。
  他人と迎合し自己を殺し欺いて欺かれてと、偽善疑心欺瞞を駆使しているからこそ滅びずに栄えた。
  ゴブもまだまだ進化しきれていないらしい。
  さてさて。
  「大分賑やかになってきたわねぇ」
  ゴブ三体。連中には独自の言葉があるから、あの奇声も意味があるのだろう。
  侵入がばれた。ならばっ!
  「裁きの天雷っ!」
  バチバチバチィィィィィィィィィィィィィィィィィィっ!
  手から放たれる雷。
  私の構呪した広範囲&高威力の魔法。ゴブにはもったいないほどの一撃だ。
  愉快なまでに吹き飛び、私から遥かに離れた位置に落ちた。
  「さぁお次は誰? 優しく嬲って殺ってあげるわよー♪」
  優しさは万国共通らしい。
  にこやかに笑って魔法を放ち剣で振るうとゴブ達は我先にと逃げ出した。
  うんうん。慈悲は世界を救う。
  まぁ優しさの伝わらなかったゴブの死体は累々だけど。
  さて、シャーマン殺りに行くとしましょうか。
  「つっ!」
  バチバチバチィィィィィィィィィィィィィィィィっ!
  痺れる体。瞬間、私は横に転がって次撃を避けた。雷が通り過ぎる。
  「キシャアアアアアアアアアア」
  法衣を着込んだ、明らかに異質のゴブが現れた。ゴブは魔法を使うまでの知能はない。
  あれがシャーマンだっ!
  「煉獄っ!」
  頼りないほどの小さな火の玉を投げつける。それはシャーマンに触れた瞬間、大爆発を起こした。
  私の魔法はどれもが広範囲。
  集団戦に向いているし動きの素早い相手にでも対抗できる。
  反面、敵味方入り乱れての戦闘には不向き。援護で仲間を吹き飛ばすからだ。
  ……無論、それが誰にも洩れないならば消し飛ばしてもいいけどねぇ。
  「はい、おしまい」
  焦げたゴブシャーマンの遺骸を見下ろしながら私は剣を収めた。
  ふん。
  剣も魔法も極めた私にゴブ程度が相手になるもんか。
  オブリビオンの彼方の悪魔だって足蹴にして女王様ぶる事だって私には出来るんだ。
  「身の程がお分かりかしら? おーほっほっほっほっー♪」
  ゴブの洞窟に私の笑い声が響き渡る。
  どこまでも善人だしどこまでも私は悪人。人助けから人殺しまで、こなしますぜー♪
  ……まっ、必要に応じてね。
  私の性格は天使で悪魔なのだ。



  「シャーマンを殺したって? 凄いじゃないの」
  ミリサは感嘆の声を上げた。
  シャーマンを殺した後でもう一つの洞窟を襲撃し抗争中のゴブども一掃、さらに首……というか杖かなあれは。
  杖の先に首取り付けてあった。ゴブリントーテムというものらしい。
  戦争の原因の杖を粉々に砕いてきた。
  例え生き残りがいても首がない以上、戦争はもう起こらないだろう。
  「バーセルに伝えてよ。喜ぶよ」
  彼女自身も喜んでいた。
  その笑い消さないまま、彼女は去っていった。どうやら契約はとうに切れていたらしい。
  それでも見捨てられなかった。
  ふぅん。本当に良い人かぁ。
  バーセルは見る眼があったらしい。……ま、まあ人選適当だったかも?
  「ゴブ、片付けてきたわよ。両方とも」
  いつからここでキャンプを張っていたかは知らないが長期生活するにはテントでは余程慣れたものでなければ疲れ
  は溜まる一方だろう。しかし今の彼には疲れなど微塵もない。
  喜びの方が大きいのだ。
  私にこれでもかこれでもかえいえい、とまでに喜びを表現していた。
  「これでクロップスフォードの再建が出来るっ!」
  「よかったわね」
  「いつかまた訪ねて来てくれ。いつでも大歓迎だ。盛大にもてなすよ」
  「楽しみにしてるわ」
  「さぁ二人とも帰るぞ。ゴブリンはもういない、追い払ってくれたそうだ」
  あの家族が帝国に対して懐疑的だった理由。
  私を当初猜疑的な視線で見ていた理由。
  どうやら帝国はゴブリンの事を伏せられたまま土地を売ったらしい、そして知らずに購入。で結果は……まあ、帝国嫌いも分からないではない。
  妙な展開になったがこれも任務でありお仕事なのだ。
  雨も上がった。
  「さて、レヤウィン目指して行くとしましょうかねぇ」
  あ、あれ?
  私ってば結局徹夜しちゃった?
  お、お肌が荒れるーっ!
  ……おおぅ。