私は天使なんかじゃない







10分





  怒りは隙を生じる。
  怒りは虚を作る。
  怒りは冷静を欠く。

  そして怒りは闘争本能を剥き出しにする。





  「立て」
  「ミスティ……」
  「黙って立て」
  「……」
  私は44マグナムをホルスターに戻し、右手にインフェルトレイター持ったまま白衣のグールを見る。
  会話を無駄と悟ったのか。
  白衣のグールはゆっくりと立ち上がる。
  左胸に銃創がある。
  私が撃った部分。
  ゆっくりと。
  ゆっくりとその傷は塞がっていった。仲間達は気付かないようだけど私は見逃さなかった。しかしそのことは一切触れずに私はグールにもう一度問う。
  冷たい口調で。
  「それでお前は誰?」
  「ジェームスだっ!」
  「もう一度だけ聞く。お前は誰?」
  「ジェームスだっ!」
  「……」
  私は首を静かに横に振った。
  パパなはずないじゃない。
  「お前みたいな奴がパパのわけないじゃない。……イライラするのよ。本当の事を言いなさい。もちろん言わなくてもいい。すぐに排除するから」
  「ティリアスっ!」
  鋭い声で私に非難の声を発したのはDrリー。
  はぁ。
  私は露骨に溜息を吐いた。
  まだ彼女は分かってないらしい。
  そう。
  私と一番付き合いが古いであろうブッチにもたぶん分からない事だと思う。Drリーだけが分かる事なんだけど彼女は冷静さを欠いているらしい。
  Drリーの援護で威勢を取り戻したらしいグールは再び言葉を発する。
  「ミスティ」
  「……」
  「確かに俺はグールになった。醜い。それは分かってる。しかし俺達は家族だ。こんな姿だが……受け入れてくれはしないか?」
  「……」
  「ミスティ、俺はお前をそんな冷たい人間に育てたつもりはないぞ」
  「……」
  この言葉にはカチーンときた。
  こんな奴に育ててもらったつもりはない。
  遊びは終わりだ。
  我慢も限界。
  イライラとする。
  これを鎮める為にはこいつを殺すしかない。
  「1つ聞くわ」
  「何だ?」
  「彼女は誰?」
  Drリーを指差す。
  「何が言いたいんだミスティ」
  「彼女は誰?」
  「Drリーだ。正確にはDrマジソン・リー。俺の研究仲間だ。一緒に浄化プロジェクトを立ち上げたメンバー。……Drリー、君からもミスティを説得してくれ」
  「何て言った? 今?」
  「何が?」
  グールは気付かない。
  今、自分が致命的なミスをしたことに。
  ようやく気付いたのだろう。
  Drリーも異変に気付いたようだ。
  ……。
  ……エンクレイブの追撃も迫ってきてる。いちいちこんな下らない押し問答をしている暇なんてない。
  私は科学者達に向って言う。
  「装甲隔壁のアクセスコードを調べて開けて」
  一瞬、科学者達は何を言われたか分からないという顔をした。
  それはそうだろう。
  何しろハッキングする為のパソコンすらないわけだからチマチマと1から順番にアクセスコードを試すしかない。
  私のPIPBOY3000ならハッキングできるけど、私は今からすべき事がある。
  だから無理。
  科学者達に任せるとしよう。
  「イライラしてるの、私。いい加減つまらないジョークはやめて掛かってらっしゃい。誰だか知らないけどね」
  「ミスティ……っ!」
  「ミスティは愛称。私のことをティリアスと呼ぶのよ、パパはね」
  「な、何?」
  ミスティは愛称。
  ミス・ティリアスが縮まってミスティとなった。
  ボルト101では基本的にミスティで通してたけど、居住者は皆知り合い状態の世界だったからミスティが愛称だと皆は知ってた。知った上でミスティと呼ぶ。
  ただしキャピタル・ウェイストランドではそうじゃない。
  ずっとミスティで通してた。
  だから。
  だから敵も味方も私の本名がミスティだと思い込んでいるだろう。
  このグールはミスを犯した。
  おそらく私やDrリーの情報も詳しく持っているのだろうけど私の本名までは知らなかったと見える。それはそうだろう。ティリアスと名乗ったことはないから。
  Drリーが違和感を覚えたのは『マジソン』と呼ばずに敬称で呼んだからだ。
  さて。
  「お前誰だ?」
  「……くくく。くだらない化かし合いはもう要らんという事か?」
  「そうね」
  「俺が誰か分かっては……ないんだろうな。まあ、仕方ないか。サングラスをなくしたしな」
  「サングラス?」
  「エンクレイブの部隊がここまで来るのにはあと10分は掛かるだろうよ。放射能で道を妨害して来た。防護チームが放射能を除去するまではこれないさ」
  「御託はいい。お前誰?」
  「ウェスカー様だっ!」
  「ウェスカー?」
  その名は知っている。
  ボルトテック社のセキュリティ部隊のリーダーの名前だ。
  レッドレーサー工場にあった機密を強奪した私(私は知らないけど)を追撃して奴で、最初に接触したのはオアシス周辺。二度目の接触はママ・ドルス。
  そこでこいつは死んだはずだった。
  末路?
  大型トレーラーに積載されていた放射能を浴びて死んだ……いや、生きてたのかもしれない。ただ最終的には死んだ、かな。
  だってママ・ドルスの爆発に巻き込まれたはずだから。
  だけど今ここにいる。
  騙り?
  まあ、それはなかろうよ。
  わざわざ<俺ウェスカーっ!>と騙る馬鹿はいるまい。その名に需要があれば別だけど。
  ……。
  ……あれ?
  それじゃあ私の偽者がいるってことは私は需要があるってわけ?
  照れますなー☆
  さて。
  「何故あんたが生きてるわけ?」
  機銃を構えようとするブッチを手で制しながら私は聞き返す。
  科学者達も銃を構えているけど私はゆっくりと歩き、銃口を遮る形でウェスカーと対峙するから撃てないでいる。
  誰にも邪魔されせるものか。
  どういう理由であれこいつはパパの名を騙った。パパの死を茶化したも同義。
  私が始末する。
  私が。
  「この姿を見れば一目瞭然だろ? ……お前がっ! 放射能に俺を塗れさせたんだろうがっ! それが今のこの俺の姿だっ!」
  「爆発に巻き込まれたはずだけど?」
  「この肉体は再生能力を持っている。だからこそ生き延びたのさ」
  「じゃあ私に感謝してもいいよね」
  「ふざけるなっ!」

  ふっ。

  消えた。
  正確には消えたという表現が相応しいスピードだった。
  奴は私のすぐ真横に立っていた。
  「だが、まあ、確かに感謝してもいいのかも知れんな。お陰でこの身体能力だ。……お前ポイントルックアウトって知ってるか?」
  「ポイントルックアウト?」
  知らない。
  聞いたこともない。
  ただこれでもキャピタル・ウェイストランドは結構馴染んできているので、キャピタル・ウェイストランドの地名ではないことは何となく分かる。
  「未開の地さ」
  「それが何?」
  「俺はこの姿で生き延びてから旅人を襲ったりして生きてきた。そんな中、ポイントルックアウトの旅人がいたのさ」
  「それで?」
  話が見えてこない。
  それにしてもウェスカーは攻撃してこない。
  会話を楽しんでいる?
  そうかもしれない。
  もしかしたらエンクレイブの回し者で時間稼ぎ……はないか。ウェスカーはボルトテック社を裏切ろうとしていた。ボルトテック社はエンクレイブの下部
  組織でありグール化したからといって親玉組織に泣きつくのはどうかと思うしエンクレイブも受け入れないと思う。見る限りエンクレイブは純血至上。
  グールを受け入れまい。
  ……。
  ……カロンは別ね、カロンは。ハークネスも別。
  あれはどうもクリスティーナの独断の節がある。個人的な人選だろう。
  根拠?
  さあ分かんない(笑)。
  ただ別物だと私は思う。それが敵対しているとはいえクリスティーナと出会って得た、彼女の評価。
  まあそれはこの展開と別の話だ。
  話を元に戻そう。
  「ポイントルックアウトの旅人は俺を見てこう悲鳴をあげたよ。<フェルラ・グール・リーヴァー>が何故ここにってな」
  「フェラル・グール・リーヴァー?」
  「ポイントルックアウトの天災的な存在らしい。視界に入る者全てを虐殺しないと気が済まない悪魔らしいぜ。俺をそいつと錯覚したらしい」
  「はぁ」
  溜息を吐く。
  下らない。
  下らない話だ。
  「結論は何?」
  「キャピタル・ウェイストランドのリーヴァーに俺はなるっ! ……フェラルではないがな」
  「リーヴァーにでも海賊王にでも勝手になりなさい」
  インフェルトレイターの銃口を向ける。
  瞬間……。

  ふっ。

  高速移動。
  周囲をチョロチョロと動き回りながら声が響き渡る。
  「お前の能力は知っているぞ、弾丸等の飛来物を回避するのはお手の物だろうが人物が相手の場合は回避できるという情報はないっ! 武器オンリーに
  適応される能力だとすでに調査はついているのだよっ! そうさっ! ボルトテック社時代にお前の能力は調査済みだっ!」
  「……」
  ブッチや科学者達はしきりに高速移動するウェスカーに銃口を定めようとするものの追いつけていない。
  私は言う。
  「こいつは私が相手する。手出し無用っ!」
  「面白い事を言うなっ!」
  答えたのはウェスカー。
  そのまま続ける。
  「お前の親父は本当にグール化してたぜ、死んでたがなっ!」
  「……」
  「この白衣は正真正銘にあいつの物だよ剥ぎ取ったんだよ見覚えがあるだろう? はははははははははははははははははははははははははははははははっ!」
  「……」
  「俺の登場から何分経ったそうさな5分か残り5分でお前を殺してやるぜ合計で10分の勝負ってわけだ死ね赤毛っ!」
  「よく喋る」

  ガン。

  インフェルトレイターの銃床を叩き込む。
  何もない虚空に。
  そうね。
  何もないように映るでしょうね普通は。
  並みの動体視力では反応しないだろう。私はどうやら並ではないらしい。
  振るった瞬間、鈍い衝撃。
  そして何かが足元に引っくり返った。
  「ハイ。ウェスカー。また会ったわね」
  「……っ!」

  バッ。

  奴は立ち上がって大きく後ろに下がった。
  「ば、馬鹿なっ! 俺のスピードについて来ただとっ!」
  「自尊心傷付けた? だけど私が受けた傷に比べたら大したことじゃあないわ」
  「傷だと?」
  「心の傷。……パパの名を騙り、パパの死を辱めた。その報いは受けてもらうわよ。覚悟はいい? 10分以内に完結しなきゃね」
  「ほざけぇーっ!」

  ふっ。

  高速移動。
  「今のはマグレだっ! マグレだろ、真正面からだったからなっ! ならば今度は死角から攻撃してやるっ!」
  「そう。すごいわね」
  左に少しずれる。
  その瞬間、背後からさっきまで私の立ってた場所に何かが通り抜けた。
  ウェスカーだ。
  インフェルトレイターを通り過ぎた奴の背に叩き込む。
  どれだけ高速移動できるからと言っても、それを完全に制御できているかと言うとまったく出来ていない。咄嗟の方向転換は不可能。
  静かな掃射音。
  全弾を背中に叩き込まれて奴は機銃の乗っている台座に頭から直撃した。
  「お、おいっ!」
  「ごめんブッチ」
  非難の声をあげるブッチ。
  鉄の台座はしっかりと固定されているので引っくり返ることも動くこともしなかったけど、いきなりこんなのが突っ込んでくればとうぜん慌てるわね。
  反省反省っと。
  「くっ!」
  「ハイ。ウェスカー。ご機嫌いかが?」
  弾装を交換しながら私は微笑。
  ウェスカーは立ち上がる。台座に突撃する形で倒れこんだから立ち上がった際には私に背中を受けている。傷は次第に消えていくのが分かる。
  ふぅん。
  再生能力は確かに存在してる。
  奴はゆっくりとこちらに振り返った。
  余裕だろう、自身の再生能力に対する余裕。
  「しゃあーっ!」
  今度は異様な叫びを上げて猛然とこっちに迫ってきた。
  相手は無手。
  だけど相手の腕から緑色の、毒々しい色を発していた。
  PIPBOY3000のガイガーカウンターがガーガーうるさく叫んでいるのを聞く限りでは放射能を帯びているらしい。
  視える。
  私にも敵が視えるぞっ!
  わずかな動作で奴の拳の攻撃を回避していく。逆に銃床で奴を殴り飛ばす。顎に攻撃を受けたウェスカーは体を後ろに大きく仰け反らせ、そのままの
  体勢でバク転、バク転、バク転。すばしっこい奴だ。私との間合を取って逃れるウェスカー。
  追撃。
  奴が<どやっ!>顔して止まった瞬間に顎を蹴り上げる。
  今度はそのまま引っくり返った。
  根性なしめ。
  「で?」
  「小娘ーっ!」

  バッ。

  高く跳躍。
  そしてそのまま私を踏み潰すべく急降下。私はまっすぐ走る。数秒後、後ろから何かが落ちる音がした。
  走りながら私はブッチに言う。
  正確には誰でもいいけど。
  「グレネードを一個頂戴」
  「ほら」
  BOSが遺棄した武器は大量にここにある。グレネードもある。
  科学者の1人が放ってよこしてグレネードをキャッチ、そして疾走して追撃してくるウェスカーに対してインフェルトレイターを掃射。
  「きかーんっ!」
  「……へぇ」
  奴は両腕を丁度顔の位置でクロスさせながらこっちに向って突っ込んでくる。
  どうやら頭部は再生不可能らしい。
  まあ、そうよね。
  どんだけデタラメな存在になっているとはいえベースが人間である以上、限界というものはある。
  カチ。
  弾が尽きた。
  飛び込んでくるウェスカー。奴の大振りの攻撃をしゃがんで回避。
  私の方が小回りが利く。
  奴の攻撃を潜り抜け、脇を通り、奴のポケットに手を入れ、そのまま奴の背を蹴っ飛ばす。
  また引っくり返ったウェスカー。
  足腰弱いですね。
  弾装交換。
  「利かねぇーっ!」
  「そりゃそうよ。蹴りで死んでたら意味ないじゃない」
  「……」
  ゆらりゆらりと体を揺らしながら立ち上がる。
  こいつ大したことない。
  とんだ見掛け倒し。
  「俺には攻撃は効かないっ! 痛覚だってないっ! どんな攻撃を受けても意味なんてないんだよっ!」
  「じゃあ証明してみたら?」
  「おうっ!」
  大きく跳躍。
  今度こそ勝負を決めるつもりらしい。私に向って急降下。
  今度は私も退かない。
  低く静かな掃射音をさせながら銃弾を吐き出すインフェルトレイター。狙いは相手の脚部を重点的に攻める。
  「だからなんだーっ!」
  叫ぶウェスカーを無視して数歩下がる。奴は私のさっきまで立っていた位置に着地……いや、落下。
  何が起こったか分からない、奴はそんな顔をした。
  気付いていないらしい。
  こいつは余計なハンデを背負ってる。
  痛覚がないのは自慢?
  まさか。
  完全なるデメリットだ。
  痛覚がないと肉体の限界に気付かない。痛みがあるからこそ行動に抑制が効く。なのにこいつにはそれがない。再生能力があるからその状況を加速させる。
  足を攻撃したのはその為だ。
  再生能力といえど瞬間的なものではない。
  一時的に足は壊滅的なダメージを受けてた。そこにあの着地。一瞬とはいえ足は破滅的な状況です。
  「で?」
  「再生だ再生っ!」
  見る見る間に足は再生。

  ふっ。

  高速移動……はあ、もう飽きた。
  そろそろ時間だ。
  終わりにしよう。

  「10分でいいのよね?」
  「……っ!」
  何気ない動作で私は44マグナムを引き抜き、右腕を横に伸ばす。首も動かさずに。
  そこにいた。
  そこに、ウェスカーはいた。
  素早い動きで私を翻弄し、一気に勝負をつけるべく肉薄してきたウェスカーがそこにいた。しかし肉薄したのは私ではなく44マグナムの銃口。
  少し銃を下げてトリガーを引く。

  ばぁん。

  「ぐっ!」
  44マグナムをウェスカーの胸元に撃ち込む。
  威力に負けて後ろに下がるウェスカー。

  ばぁん。
  ばぁん。
  ばぁん。
  ばぁん。

  右肩。
  左肩。
  右肩。
  左肩。
  次々と私は銃弾を叩き込む。叩き込まれるたびにウェスカーは体を左右に揺らしながら後ろに下がっていく。
  44マグナムの装弾数は6発。
  残り1発ある。
  私から数メートル離れた位置でウェスカーは笑った。汚い笑顔だ。
  「それでどうする? 俺を殺すには不充分なようだが?」
  「まだ1発残ってるわ」
  「頭を撃ち抜くか? そうすれば俺は死ぬぞ?」
  「考えなかったわけ? どうして今の絶好の機会に頭を撃たなかったかを」
  「……何?」
  「パパの存在を汚したお前に相応しい末路を用意したわ」
  「ほぉ? 面白いな」
  「ウェスカー。ポケットの中は何が入ってるの?」
  「ポケット?」
  ウェスカーの視線が下に下がる。
  膨らんでいる、ポケットが。
  丁度グレネードぐらいの大きさに。
  「バイ」
  「待て……っ!」
  引き金を引く。
  そして……。

  
ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンっ!

  「汚ねぇ花火だぜ(DBのベジータ様風味)」
  グレネードを撃ち抜いた。
  そして爆発。
  ウェスカーの体は四散。
  さすがにミンチにされたら再生は出来まい。
  パパの存在を汚した奴に相応しい末路を演出してやった。
  いい気味。
  この場にいる仲間達は沈黙したまま。
  ……。
  ……まあ、私としても残酷性をさらけ出し過ぎたから気まずいんだけどね。あまり人に見せる感情ではなかったと思うけど、仕方ない。
  私は銃に弾丸を装填。
  それからブッチたちの方を見る。
  「防御体勢を維持」
  「お、おう」
  「アクセスコードは?」
  「ま、まだだ」
  ブッチ達はタジタジ。
  そこまで怖がられるのもなんか嫌だなぁ。
  その時……。

  「逃亡者達に告ぐっ! 自分は第8歩兵連隊を率いるガルライン中佐であるっ! 降伏しろ、そうすれば身の安全は保証するっ!」

  「信用できるかボケ」
  悪態。
  私が仮に善人でもいきなり攻撃してきた奴を信用なんて出来ない。
  連中はパパを殺した。
  信用なんて出来るものか。

  ざっ。ざっ。ざっ。ざっ。

  軍靴の音が唱和。
  グレネードの爆発によって生じた煙で見えないけど敵は次第に近付いてくる。
  どうやら迎え撃つしかなさそうだ。
  「ブッチ。迎え撃つわよ」
  「……」
  「ブッチ?」
  「……俺、思うんだ。ボルト101で散髪しながら平和に生きようと思うんだが……」
  「憎まれっ子世にはばかりなさい」
  「ちっ。分かったよ。……じゃあガンガン行くぜっ!」
  「行くわよっ!」


  VS第8歩兵連隊っ!