私は天使なんかじゃない







キャピタル・ウェイストランドの救世主





  
  救世主。
  人類を救う、救い主を指す言葉。





  偽ミスティ率いるレイダー軍団の宿営地。
  物々しい警備と無数に立ち並ぶテントからその数は100以上と推測される。ただ戦闘員としての役目のあるレイダーの他にもその子供達も多い。
  病人も多数。
  軍事的な集団というよりは難民的なイメージの方が強い。
  現在私の偽者は手下を引き連れてこの宿営地を離れている。
  斥候?
  略奪?
  まあ、離れている理由は知らないけどここにはいない。
  だから私は偽者を演じて強行偵察。
  ……。
  ……まあ、本物が偽者を演じるっていうのもおかしな話だけどね。
  ともかく強行偵察。
  宿営地を『ここの指揮者のミスティっ!』という顔で私は仲間達を連れて歩き回る。……というかどんな顔だよ、それ(汗)
  そんな中、1人の老人に声を掛けられた。
  名をDrピンカートン。
  一瞥しただけでレイダーではないと分かった。
  老人は私がここの指揮者のミスティではないことを知っている、その上でこう示唆している。
  偽者を整形したのは自分だと。



  「まあ、掛けなさい」
  「どうも」
  Drピンカートンのテントに入り、勧められるまま椅子に座った。
  彼が宛がわれているテントの中にはパソコンが一台、何かの実験機材、医療機材が所狭しと置かれている。テント内はあまり広くなく高さもそれほ
  どない為アンクル・レオは体育座りしている。なんか可愛い。
  椅子の数も人数分ない。
  私は座っているけどグリン・フィスとグロスさんは私の後ろに立っている。
  もちろんただ立っているだけじゃない。
  万が一の際にはすぐさま攻撃出来るように意識を集中している。
  気持ちは分かる。
  ここは完全に敵地のど真ん中。
  私がここの指揮者のみスティでないことがばれたら一気に敵対となる。そしてこの老人は私が本物のミスティというそのことを知っている。
  警戒するのも無理はない。
  私だっていつでも銃を抜ける。老人はカップにコーヒーメーカーから人数分のコーヒーを注ぎ、それぞれに手渡した。
  湯気はさほど立っていない。
  どうやら保温は充分に出来ていないようだ。
  老人は自分のカップを手にして私の真向かいに座る。それからコーヒーをさほど上手くもなさそうに啜った。
  私達はその様をじっと見てる。
  淡々と彼は言う。
  「毒なんざ入っちゃいないよ。それともミルクが欲しいのか?」
  「シュガーもね」
  「ブラックが駄目なんざ知らなかったよ」
  砂糖壷を受け取ってスプーン三杯分の砂糖、そしてミルクをコーヒーに入れて掻き混ぜる。
  一口啜る。
  温い。
  「それでDrピンカートン、私に何か用?」
  「偽者退治に来たんだろ?」
  「まあ、そうね」
  曖昧に濁す。
  明快に答えるとそっち方面の話オンリーになる。
  それでもいい。
  それでもいけど彼の身の上等も聞きたい。
  別に彼の生い立ちや人生、経歴には興味なんてないけど判断する材料にはなる。
  どういう人物かというね。
  「それでDrピンカートン、私に何か用?」
  もう一度同じ台詞。
  私を本物と知った上でここに招き入れた、そしてここの指揮者を偽者と断じた上でここに招き入れた、その真意を知りたい。
  対処はそれからだ。
  もちろん時間的な猶予はない。
  偽者が帰って来たら少々厄介なことになる。
  エンクレイブが各地を制圧しているから偽者とその部下達も遠くへは行けないはず。すぐ側の街ビッグタウンにエンクレイブは駐屯しているし
  街道の要所要所にもエンクレイブは陣地を構築している、巡回もしている。つまり偽者達の行動範囲は限られている。
  今日中に戻ってくるはずだ。
  そして当然今日中と言っても24時間も猶予があるとは到底思えない。
  掛かっても数時間、早くて数分後。
  ここで時間稼ぎをして私達を討ち取る算段かとも思ったけど、それならここにいるレイダー達で私達を掃討したはずだ。
  つまりそういう意味合いでの誘いではない、と踏んでいる。
  ならば何が目的だろう?
  促す。
  「私に何か用なの? 用がないならそろそろ帰る」
  「せっかちだな。まあいいさ。話は簡単だ。このままワシもあんた達と同行させて欲しい。もっともこれでもインテリなんでな、一緒に冒険したいとか
  言わないさ。ただどっかの集落の側まで送ってくれればいい。容易いことだろ? 奴がいない絶好の機会は、今しかないのさ」
  「奴、偽者のこと?」
  「それ以外誰がいる? そう、偽者のことさ」
  「奴は誰?」
  「知らん」
  「知らんって……」
  「ワシは元々リベットシティにいたのさ。あの街を創ったのはワシだ。だが後からやって来たDrリーとその取り巻きどもに追われてリベットシティの船の
  残骸の中で暮らしてた。まあワシにしてみたらその方が楽だったけどな。水すらも浄化できないくせに何が浄化プロジェクトだ。笑わせてくれるよ」
  「で?」
  一瞬私はムッとする。
  Drリーがけなされたからと言うよりもパパが命を懸けて成そうとしていた浄化プロジェクトをけなされたことに対して腹が立った。
  だけど私憤は抑える。
  何故?
  時間がないからだ。
  さらに促す。
  「ワシはマジで最高の科学の権威。それだけではなく整形外科医としての能力もある。これはテントに入れる前に言ったな。つまりあんたの偽者はワシに
  整形を頼みに来たのさ。名は知らん。奴は言わなかった。大量のキャップをばら撒いて写真を見せた、そう、あんたの顔にしろとな」
  「それで言う通りにしたわけね?」
  「ああ。取り巻きのレイダーどもは銃を持ってたからな。いくらワシがどんな権威を持とうとも銃を持った悪党は脅威だ。従うしかあるまい?」
  「そうね。それで今はどうしてここに?」
  「ワシの口からそれがばれるのが嫌なんだろうよ。しかし死人に口なしにするにはワシの力が惜しかったようだな、こうして拉致されて退屈の毎日だ」
  「なるほど。でここでは何を?」
  「武器の改良やら修繕さ。火炎放射器やらを大量に修理させられたよ。つまらん毎日さ」
  「ふぅん」
  悪人ではなさそうだ。
  自分に対しての自負が強すぎる感がある、多分それでDrリーとはそりが合わずに追われたのだろう。科学者として能力もあるように見受けられる、少なく
  とも浄化プロジェクトを貶すわけだから一定のスキルはあるだろう。整形外科医としての能力は一流と見るべきか。
  後ろに立つグロスさんを見る。
  彼女は私の真意を理解したのだろう、頷いた。
  再び私はDrピンカートンに向き直った。
  「BOSに協力する気は?」
  「BOSか」
  「庇護してくれる」
  「庇護だけではあるまい? ワシを働かしたいわけだな?」
  「ただ飯は食べさせてくれないでしょうね」
  私の言葉をグロスさんが引き継ぐ。
  「Drの能力次第では研究主任として迎える準備はあるよ。リバティ・プライムのプログラムを修復できる能力があれば、だけどね」
  「リバティ・プライムかっ!」
  何だそれ?
  よくは分からないけどDrピンカートンは目を輝かしていた。
  どうやら科学者冥利尽きる代物らしい。
  「それは稼動するのか? どの程度の破損だ? 原形は留めているのか?」
  「要塞の発電量のキャパを超えているから現状では稼動しないけどプログラムの修正次第では稼動するようなことを前にエルダー・リオンズが言ってた」
  「そうかそれは楽しみだな。それでいつ行く?」
  


  「黒き皇太子は異腹の弟に対して自分がお前より何が劣っているのかと叫んだ。そこで勇者の女は言うんだ、あんたほどの男が決定的な差が分からないなん
  てねって。異腹の弟に首にぶら下がるアミュレットを見てた。皇太子は不敵に笑った。そして言うんだ。しかしそれは女が予想した言葉ではなかった」
  『……』
  現在テントの外ではスティッキーがレイダー達を集めて何かの物語を話している。
  何の物語かは知らない。
  勇者とか言ってるからファンタジーなのかな?
  レイダーの老若男女はスティッキーの物語に釘付け。子供だけではなく大人まで釘付け。
  ふぅん。
  リトル・ランプライトまでの道案内役だけだと思ってたけど良い拾い物したのかもしれない。お陰で私達への警戒が完全に緩んでいる。
  Drピンカートンはトランク2つ抱えて出て来た。
  そろそろお暇するとしよう。
  「グロスさん、この宿営地を出たらDrを連れて要塞まで行って貰えませんか?」
  「はあ」
  溜息を吐いた。
  大きな溜息。
  「ティリアス、あんたを護るのがジェームスとの約束だった。その私がここで別行動……いや、何も言わなくていいよ。Drピンカートンの能力はおそらく
  役に立つ、同胞に迎え入れる理由もちゃんと分かってる。あんたの頼みだから大人しく聞いておくよ。剣士、この子を頼むよ」
  「承知した」
  グロスさんにしてみたら私の保護者ってことになるのかな?
  これでここを出たら旅の仲間はグリン・フィスとアンクル・レオだけになる。いやまあスティッキーもいるけど彼はあくまでリトル・ランプライトへの道案
  内役であり戦闘要員としての位置付けではない。
  戦力的には私を含めて3人か。
  まあ、大抵の敵なら不意さえ衝かれなければ何とかなるかな。
  人類規格外ですから、私達。
  「スティッキー、行くわよ」
  「今から良いところなんだが……じゃあ、皆、続きはまた今度なっ!」
  いやいや。
  次もまた表敬訪問なんてしないから。
  ここの連中をどうするかは決めてないけど偽者をスナイプするという手でいこうと思う。捕獲した偽者をエンクレイブか奴隷商人に引き渡すことも考え
  たけどその手はいささか危険でもある。処方箋はスナイプでいいだろ。倒した方がいつも通りの展開だし手堅く行った方がいい。
  レイダーの1人が私に問う。
  「ミスティ様、どちらに?」
  「Drピンカートンが研究に必要な機材が欲しいと言い出してね。調達に行ってくるわ。彼も連れて行かないとどれが必要か分からないしね」
  「そうですか。でしたらもう少し共を連れて行かれては?」
  「平気よ」
  邪魔です。
  邪魔。
  「ですが……」
  「問題ない」
  「ミスティ様がそう言われるのでしたら従います。ただ分かってください、貴女様は我々の救世主なのです」
  「救世主?」
  「はい」
  どういう意味だ?
  偽者はどういう経緯でこいつらを掻き集めた?
  ……。
  ……まさか宗教集団的な意味合いはあるまいよ。少なくとも偽者にはないはずだ。だがこいつらは私目当てで偽者に従ってる。正確には偽者だ
  とは気付いていないんだろうけど私の名前を慕って集まった感がある。こいつは何を求めてここに集まってたんだろう?
  純粋に興味がある。
  だがここに留まるのは危険だ。

  「おやおやお早いお帰りね。で? どちらまで?」

  「……ちっ」
  女がいた。
  赤毛の女だ。
  私と同じ恰好、私と同じ武装。ただ私が背負っているインフェルトレイターはピット産の武器でここでは流通していないので奴は普通のアサルトライフル。
  防具もライリーレンジャー仕様のコンバットアーマーのではなくそれに似せて作った代物らしい。
  色合いが若干異なる。
  腰の44マグナムもおそらくレギュレーターの刻印がないのだろう、確認はしてないけど他の武装がそうならその可能性がある。
  つまり?
  つまりこいつは私の劣化コピーに過ぎない。
  まがい物だ。
  容姿も若干というかかなり違う。
  まあ、それは毎日鏡で自分の見てるから気付く差異なんだろうけど目元が違う、花の形が違うし唇も違う。ただ私の名前や風聞の容姿でしか知らない
  レイダー達を騙すには充分なのだろう。
  というかこいつ誰だ?
  ただ分かったこともある。
  偽者が私に対して嘲りともとれる声を発した瞬間に火炎放射器で武装した20名のレイダーに取り囲まれた、こいつらは偽者が引具していた連中でお
  そらく偽者の腹心、そしてDrピンカートンに整形される前から従えていた連中。要は偽者を偽者と知る連中だ。
  だけどその他大勢の100を越えるレイダー達は困惑していた。
  私が2人いる事をね。
  だとするとやはり大半は偽者を本物だと信じて疑わなかったということになる。
  だからだろう、まったく身構えていない。
  ただただ困惑している。
  事の成り行きを見ているギャラリーに過ぎない。
  もちろん問題はある。
  偽者が従えている連中が構えているのは全て火炎放射器。
  なるほど。
  私の能力の殺し方を知ってる。
  弾丸等は視界に入る限りスローで見える、でも火炎放射器は無理。少なくともピットのアリーナでは無理だった。調査しまくったのだろう、私の能力を。
  誰だ、こいつ?
  声も等しく同じだ。
  「声帯も弄ってあるんだ」
  Drピンカートンがぼそりと呟く。
  ふぅん。
  マジで最高な腕なのは確からしい。こりゃBOSは逸材を手に入れたわね。
  まあ、生き延びられればだけど。
  「あんた誰?」
  「ミスティよ」
  「それは私」
  「あいにくだけど私もそうなのさ。……来ると思ってたよ、あの丘から見てただろ? だからわざと宿営地から離れたのさ。あんたの性格は知ってるからね」
  「知ってる?」
  「ああ」
  今のである程度分かった。
  こいつは私と顔見知りだ。誰かは知らないけど顔見知りでなければ『調べた』と言うだろう。知っていると言った時点で顔見知りということになる。
  そしてそれは誰か推測できる。
  顔見知りの女の敵といえば1人しかいない。
  「虐殺将軍エリニース」
  「今じゃミスティ様さ」
  否定しなかった。
  つまりは当たりってわけだ。
  「まったくついてないよ。あんたの顔になって一旗揚げるつもりがエンクレイブの登場だ。この顔が仇になって身動きがとれやしない」
  「それはそれでご愁傷様」
  「その爺を連れて行かれちゃ困るね。すぐに元の顔に戻そうとも思ったけどあんたの顔であんたを釣って始末するまではと思ってね、このままでいた。あん
  たをバラしたら元の顔に戻るのさ、だからその爺を今連れて行かれちゃ困る。どうしても必要なら後で一緒に埋めてやるよ」
  「悪いけど老人とベッドインしたくないしお墓インもしたくないわけ。お分かり?」
  「まっ、好きなだけ吼えな。ここであんたは死ぬのさ。構えなっ!」
  傍観していたレイダー達も銃を構える。
  弾丸は視界に入る限りはスローになるけど視界外からの攻撃は避けようがない。グリン・フィスの身体能力でもこれだけの攻撃は回避できない。
  グロスさんのパワーアーマー、アンクル・レオの生命力でも無理。
  スティッキーなんて1発だ。
  まずい。
  まずいわね。
  「スーパーウルトラマーケットから続いて因縁、ここで終わりだねっ!」
  「どうかしらねっ!」

  チャッ。

  「は、速いっ!」
  「喋り過ぎよ、虐殺将軍閣下?」
  44マグナムを2丁、奴に向ける。
  馬鹿め。
  話が長過ぎだ。
  全員に撃たれようが焼かれようがエリニースだけは道連れに出来る。奴とは長い付き合いだ、その能力が私にあることを知っているはず。
  持っているのが44マグナムでなければ奴は生き延びる可能性があっただろう。
  だけどこのパワフルな銃を酔狂でも受けようとは思うまい。
  私は微笑する。
  「エリニース、この場はミスティは2人いるで特別に妥協してあげるわ。私は帰る、あんたは留まる、お互い喧嘩せずに終わるっていうのもたまにはありじゃない?」
  「生きてはいられないわよ、ミスティ」
  「そうね。結局どっちかは消えなきゃね。でもここで2人とも消えるのって意味ないんじゃない?」
  「いいや1人ここで消えればいいんだ。それだけの話さ」
  「本末転倒よ、それ。あんたを殺す自信はあるけど生き延びる自信も今回ばかりはないわ。お互い相打ちなんて無意味じゃない?」
  「相打ち? あんたが撃つ前に私の部下がお前らを皆殺しよ」
  「エリニース、警告するわ。喧嘩せずに別れましょう」
  「だったら命令する、ここでお前は死ぬんだミスティっ! 1発も撃てるものか、こいつを射殺しろっ!」
  「ちっ!」
  その声を合図にレイダー達は全員引き金を引いた。
  激しい銃声音が響く。
  轟音。
  私には何も見えなかった。
  弾丸が視界に入ることすらなかった。
  「な、何?」
  呆けた私の声。
  成す術もなく倒れて行く、眼前の私。
  そう。
  呆けた声を出したのは私の劣化コピーのエリニースだった。倒れていくのも彼女。そして火炎放射器を構えていた偽ミスティがエリニースだと知っていた
  元からの部下達も全滅していた。偽者を演じていたエリニースは生きてはいるが全身に弾丸を浴びて重傷だ。
  私達?
  私達は無傷。
  何が起きたのか、実は私達にも分からなかった。
  唐突にレイダー達がエリニースの一派を銃撃したのだ。
  どういうこと?
  そのレイダー達は私を囲む形で膝を付いた。武器は地面に置いている。レイダーの1人、最初に問診した女性が叫ぶように言う。
  「我々はあいつがミスティ様だと信じて従っていただけです。我々が本当に慕うのは貴女です、ミスティ様っ!」
  「はっ?」
  「奴が偽者だと分かった以上、これ以上騙っていたあいつに従う義理などありません」
  「はい?」
  意味が分からない。
  「えーっと、どういうこと?」
  ちょっと間の抜けた声の私。
  仕方ないかー。
  「我々はレイダーと呼ばれています。略奪者です」
  「知ってるわ。で?」
  「いつまでもこんな暮らしが出来るとは思っていません。今までの所業を考えれば我々は許されざる存在です、それは分かっています。しかし子供達の
  世代にもこれを伝えていくつもりはないんです。時代の所為にはしません。しかし時代は変わりました、今大きく変化しています」
  「エンクレイブの存在ね?」
  そうか。
  エンクレイブの台頭でレイダーのあり方が変わってきているのか。
  私の言葉はすぐ否定された。
  「いえ。ミスティ様です」
  「私?」
  「はい。貴女は世界を変えた。可能性を示された。世界が変化していく、それを目の当たりにして我々は考えました。貴女様は救世主だと。もちろん生身の
  女性なのは知っていますが貴女は道を示して下された。故に我々は貴女様に従いたいのです。例え道がどのように過酷であっても」
  「……」
  「我ら一党、これよりはミスティ様のために働きますっ!」



  妙な展開ではある、と思う。
  レイダー達は私の傘下に入った。かといって連れて歩くには大所帯過ぎる、どう考えてもエンクレイブに捕捉される。
  とりあえずこの連中はここに放置。
  グロスさんはDrピンカートンを連れて要塞へと向った。
  私?
  私は当初の予定通りリトル・ランプライトへと向かう。
  同行者はグリン・フィス、アンクル・レオ、そして道案内はスティッキー。
  虐殺将軍エリニースは数分後に息絶えた。
  出血多量で死亡。
  ショック状態も出てたし手の施しようがなかった。
  スーパーウルトラマーケットからの因縁の相手ではあったけど、まさかこんな呆気ない幕切れになるとは彼女自身想像してなかっただろうと思う。
  そしてそれは私も同じだ。

  偽ミスティの遺体(もしくは身柄)を利用しようと最初は考えたけど、やめた。
  エンクレイブか奴隷商人に引き渡して時間稼ぎしようかと思ったけど私を神様的に崇めるレイダー連中を失望させかねないから、やめた。
  さてさて。
  これからどうしたもんかなぁ。