カナディアンロッキー紀行T


今日の行程は、レイクルイーズを起点とする3000m級の高い山々に囲まれた谷間を行くアイスフィールドパークウエイを北上し、途中の風光明媚な場所を眺めながら目的地のアイスフィールドパークに行き、身近に氷河に接し、ここからパークウエイを引き返し、バンフまで行く約300kmのコースです。


クロウフット氷河(バンフ国立公園)

かってカラスの足のように見えた3本の氷河の形から名づけられたそうですが、
すでにその1本は消滅しています。



ボウ湖とクロウフット山(バンフ国立公園)

壁のような岩山と崩れだした岩石が湖畔に押し出して
このような風景
を造りました。



ボウ湖とボウ氷河(バンフ国立公園)

この湖の水源は正面に見えるボウ氷河からの雪解け水です。
ここにも氷河の後退した跡が見られます。


ペイトー湖(バンフ国立公園)

 パークウエイ沿線で最も美しいと言われる湖です。
ここから流れ出した
川が所々で小さな池を造っているのが見えます。


アイスフィールドパークウエイの眺め
(バンフ国立公園)


見晴らし場から今来た道を振り返った
景色です。
深い谷間が続いて
いるのがお判りでしょう。



私たちはほぼ正午にコロンビアアイスフィールドの麓にある
基地アイスフィールドセンターに着きました。
氷河への連絡バスが出るまでの間に付属のレストランで
怪しげな中華料理のランチをいただきました。


センターからの眺め(ジャスパー国立公園)

山頂に氷原を載せた山に分け入っている道が氷河への連絡バス
のルート
です。この付近の山の高さは3400m以上あります。


アサバスカ氷河(ジャスパー国立公園)

コロンビアアイスフィールドから流れ出す氷河の一つで、
これの下方の平ら
な部分に私たちは案内されます。



センターから氷河との接点の広場までは普通のバスで行き、
広場で特殊な構造のバス(氷上車)に乗り換え氷河へ向かいます。


氷河上のバス

大きなタイヤを付けた車で50人くらい乗れます。運行速度は
時速10km
程度ですが、45度くらいの傾斜を上下できます。



氷河観光の人々

到着した氷の広場は十分な厚さがあり、クレバスなどの危険のないことが
確認されている部分で、このエリアから外に出ることは禁止です。
ここは気温が低く皆さん上着を着て氷上散歩を楽しんでいました。
私も生まれて初めて氷河の上に立ち、歩いてみました。


氷河の表面(ジャスパー国立公園)

かなりゴツゴツした表面でスベリ易く、裏面の平らな靴では歩行困難です。
青いコーンは危険境界を示しています。


氷河後退を示す石碑(ジャスパー国立公園)

地球温暖化の影響を受け、どこでも氷河の後退や消滅が問題となって
いますが、ここの氷河も例外ではなく1908年時には氷河の先端はこの位置
まで達していたことを示しています。
象徴的なシーンなのでガイドブックから借用しました。このガイドブックによれ
ば1870年に比べ氷河の全長は1.7kmも短くなっているそうです。



約30分の氷河散歩を楽しみ私たちは今来たルートを戻り、センターで休憩の後パークウエイを引き返し、レイクルイーズを経由してバンフへ向かいました。
途中、突然黒いクマが一頭私たちの車の前の車の前を横切りました。前の車と私たちの車もブレーキをかけ減速しました。幸いクマは対向車に出会うことなく無事にパークウエイを横切り藪のなかへ消えてゆきました。


次回はバンフをご紹介します。


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