もしも・・・

 乙女祭にて、某姉上から頂いた「7/9エドガーイベントにカインが乱入してきてカインルートへ」とのテーマ・・・・ごめんなさい!こんな話にしかなりませんでした!m(_ _)m

 

 

最近不愉快な噂が出回っている・・・

「カイン様のお妃様探しは延期ですわね」

「事故から完全に回復していない・・・とのことですしね・・もっとも姉君がずっとご一緒で、私達は全く近づけませんし・・・まるで姉君が恋人のようですわ」

・・・あのカインのどこが姫の恋人だ! 以前は姉に近付くものは(俺ですら)容赦しなかったくせに、先日は特使に絡まれた姉を「どうしたの?」とただ見ている始末! そんな弟を姫は甲斐甲斐しく面倒を見ている・・恋人と言うより母親と言うべきだろう!

 

 眠る気になれなくて、少し散歩して気を抜こうと出て見かけたものは、フラフラと警戒心もなくうろつく姫・・・自分がどれだけ危うげなのか分かっているのか!少し意見してやらねば・・・

 

「姫、お前に話がある、ちょっと私の部屋に寄ってくれないか」

そう言って部屋に姫を入れた直後、俺は鍵を掛けていた・・・まるで逃がすまい・・とでも言うように。

 

「そうだ、俺のものになれ。」

    ・・・・ああ、俺が本当に言いたかったのはこれだったのか・・今なら邪魔者も居ない・・・

 

「心配するな、悪いようにはしな・・」

ドンドン!「エドガ起きてる?」

    ・・いきなり目の前(姫の背後)から音がし、最も聞きたくない声が聞こえた。

ドンドン!「エドガー、相談があるんだけど〜」

    ・・・どうやらカインは俺が出るまでドアを叩き続ける気らしい、今日はこれまでか。

「冗談だ」

そう姫に言い、ドアを開ける。

「何用だ、カイン、こんな時間に」

「ああ、相談があって・・あれ、姉上?姉上も相談事?」

「え、ええ、明日の建国祭の事でちょっと・・」

「で?お前の用件は何だ」

「あ・・明日失敗したらどうしよう?

「・・・・・・何だと?」

「だってだって、口上は覚えたけど突然忘れるかもしれないし!人が沢山集まるのに失敗して笑われたら・・・」

「・・・・お前は俺が普段教えている事まで忘れたのか、そんなもの失敗しても開き直って“僕は間違えていませんよ”というフリでもしていろ!」

「それよりも練習しておきたいから、姉上もエドガーもつきあってよ」

「ええ、いいわよ」

「・・・・お前らだけで勝手にしろ、大体カイン!お前のその浮き足立った態度が王族らしくないぞ、少しは落ち着け!」

    ・・・・・こういういい所で邪魔してくれる・・・やっぱりコイツはカインだ。

                              2009/09/22