現代パロ3 <メモ>
エシューテ高校剣道部
ユージーン「なあ、なんか焦げ臭くないか?」
フランシスカ「そう、さっきから焦げ臭いわよね、タバコじゃない感じだし、どこも何か燃やしているようには見えないのに」
ロデル「お〜い、大変だ!隣の家から煙が出てる!」
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ロデル「まだ火は点いてないみたいだけど・・」
団長「中には入るな!急に発火する可能性がある!」
フランシスカ「大変!団長!ジーン君が中に!」
団長「何だと!」
フランシスカ「“何か気配がする”って・・・」
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ユージーン「ただいまっと、フライパンが火にかけっぱなしだった、他は燃えてねえから心配いらないぜ」
団長「ユージーン!貴様勝手なことを!」
ユージーン「そんなに怒んなって、ちゃんと救助してきたんだし」
そう言って懐から出したのは一匹のチワワ・・・煙に巻かれて怖い思いをしたからだろう、文字通りガラス玉の様な虚ろな目でガタガタ震えている。
ユージーン「家にはコイツだけだったぜ、ったく、火点けっぱなしで外出なんて何考えてんだろうね」
団長「・・・・まあ、大事にならなかったのならそれでいい」
フランシスカ「ところで、このチワワどうするの?」
団長「流石に、ここに放置するわけにはいくまい、我々(剣道部)で預かっておくしかないだろう」
ロデル「玄関にメモ貼って、飼い主に迎えに来てもらえばいいさ」
剣道部部室
ロデル「え〜“犬は預かった、返して欲しければエシューテ高校剣道部まで・・・”」
フランシスカ「それって、犬質取っての呼び出し、なんでそうえらそうなの!」
ロデル「だってよ!ペットをこんな目に遭わせるなんて、犬がかわいそうじゃないか!」
団長「火を点けっぱなしで外出したのは褒められたことではないが、過失だ。虐待ではない・・・それにこちらも非常事態とはいえ無断で人の家に入って家の物を持ち出しているのだ、脅してどうする」
ユージーン「おいいおい、オレ助けに行ったんだけど」
・・・・・・その場で119番しておけば良かったのだが、全員気が動転してそこまで気が回らず・・・・思いついたのは部室に帰ってから、今さら通報するのは気が引けた。
団長「“家が燃えかかっていたので、勝手に入って消しました、犬を預かっているので・・・”とかでは・・」
フランシスカ「う〜ん、もうちょっと優しい文章の方が良いと思うんだけど」
団長「ゼノン、お前にまかせる、こういうの(頭脳作業)はちょっと・・・」
ロデル「まあ、フランなら厳つい文章にはならないからいいんじゃないの?」
『おウチ(家)が火事になりかかっていました。(キャ〜)
勝手に入って火を消しました、ごめんなさい(ペコリ)
ワンちゃん(犬)はアタシ達で預かっています。
早く迎えに着てね(はあと) エシューテ高校剣道部一同』
注)( )内はイラスト
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・・・名門男子校剣道部からのこのメモに、飼い主は違う意味でビビリまくりだったという。
ノルガース学園剣道部
カイン「姉上〜部室の掃除終わった?そろそろ帰ろう」
姫「キャッ」
ドサッ
カイン「姉上大丈夫?だれだよ、こんな所に荷物置いたのは!」
姫「部長よ」
カイン「エドガー?全く・・・これは!」
カインが見つけたのはエドガーの生徒手帳に挟まれた姫の写真。
姫「ああ、この前『新しいデジカメを買ったから、試し撮りしたい』って・・・・さあ、帰りましょう」
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姫「カイン!勝手に写真持ってきたの!」
カイン「エドガーなら又プリントすればいいだろ、」
姫「だからって、勝手に持ってくるなんて・・・今頃探しているかもしれないわ」
カイン「大丈夫、探し回ったりしないようメモ残してきたから」
姫「う〜ん・・・あとでちゃんとエドガーと話し合ってね」
カイン「は〜〜い」
エドガー「誰だ!このふざけたメモはっ!・・・・まあ、カインしかおるまい」
エドガーの見たメモにはこう書かれていた
『旅に出ます、探さないで下さい』