プログラム

1面しかクリアしていません、色々ニセモノなのは勘弁してください)

 

 

チーリン「ねえ、パルティータはどうして表情が無いの?」

パルティータ「私はドロイドですから」

チーリン「でも、他の所で見た介護用ドロイドは微笑んでいたわよ?聞いてみたら『介護される側が安心出来るように、微笑みとかの“癒し系”の表情プログラムはデフォルトで組み込まれている』らしいけど?」

パルティータ「・・・(検索中)・・・・プログラム自体が存在しません、ご主人様が購入時に色々カスタマイズされましたので、その時に削除されたものだ と思われます」

チーリン「な〜〜んですって?それってヒドイじゃない!」

 

 

カイル「・・・・で?血相変えて“話がある”というのはその程度の事か?」

チーリン「その程度じゃありません!あんなに可愛いのに表情プログラムを削除するなんて可哀想じゃないですか!」

カイル「必要が無いから削除したまでだ」

チーリン「必要だからデフォルトで組み込まれているんじゃないですか!気分的な事が回復や気力に関わる事もあるんですよ!それに勿体無いじゃないですか!あんなに可愛いのに無表情だなんて!」

カイル「わ〜か〜った! 表情プログラムを組み込み直せばいいのだろう?制作所からデーターを・・・」

チーリン「あ!私に作らせて頂けませんか?」

カイル「君が、か?」

チーリン「はい!プログラミングには自信があるんですよ」

カイル「それは、分かっているが・・・」

チーリン「お任せ下さい!パルティータの可愛らしさを最大限引き出せるよう頑張ります!」

カイル「いや、そこまで気合いを入れなくても、普通に・・・」

チーリン「ふっふっふっふっ・・・頑張るぞ〜〜〜〜〜〜!!!」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

 

 

翌日、レクチャー終了後

チーリン「本日はこれで終了です。・・・あの、プログラムが出来たんでパルティータをお借りしますね?」

カイル「・・・早いな」

チーリン「自信作なんですよ〜期待してくださいね!」

 

・・・・・・

 

パルティータ「ご主人様が気難しい表情をされていますが、宜しいのでしょうか?」

チーリン「い〜の、いいの!何時もしかめっ面と変わらないじゃない、あなたがにっこり微笑んで、カイルさんも感情を出すようになればこの屋敷も少しは明るくなるだろうし、元気になれると思うから!」

 

 

翌朝

パルティータ「おはようございます、チーリン様(無表情)」

チーリン「あれ?プログラムは作動しなかったの?」

パルティータ「作動はしました、ただ、ご主人様がすぐに削除されました」

チーリン「え〜〜〜せっかく作ったのに、もう削除しちゃったの?」

パルティータ「はい、ですが、今朝のご主人様は何時もより感情を表に出されていますから、一応の目的は果たしたかと思われます」

チーリン「????そう簡単に性格が変わるとは思えないけど?」

カイル「チーリン!来ているのか?話がある!!」

チーリン「えっ?は、はい!今行きます!」

 

カイル「一体何を考えているんだ!」

チーリン「カイルさんこそ!せっかく徹夜でプログラムを組んだのに、数時間もしないうちに削除だなんてヒドイじゃないですか!」

カイル「・・・・・・徹夜が体にだけではなく、思考回路にも良くない・・というのは良〜〜く分かった、俺も気を付ける事にしよう」

チーリン「ど〜ゆ〜意味ですか!」

カイル「とにかく、表情プログラムはデフォルトの物を取り寄せる、この件はこれまでだ!いいな!」

チーリン「・・・・・・・はい、分かりました(不承不承)」

 

 

チーリン(もう、何が気に入らなかったのかな・・・・そうだ!こんどもっと凄いプログラムを作ってみよう!きっとカイルさん驚くわよ〜〜)

                           2010/12/7