事 実 は 小 説 よ り 奇 な り ?

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コパルの半固定抵抗N−13T

最近は同じコパルのTM−7Pが定番の地位を獲得したようですが、金田式DCアンプの調整用半固定抵抗の本当の定番はこれ。

第1世代の金田式DCアンプに多用されたものだったのですが、接点一つも音質劣化要因という思想を金田さんが貫いた結果、GOA時代に使われずにいるうちにディスコンとなり、完全対称型時代となって復活した時にはすでに遅く、求めても得られない幻の名器となってしまっていました。


「ベースが緑なのがこれ。現在は灰色ベースの巻線λ13Tしか入手できないです。これ以外の半固定VRは、音質がかなり落ちます。」とM−NAOさん。

でも注意してください。

このN−13Tの裏側の型番表示も「COPAL λ−13T」と巻き線のλ−13Tと全く同じなのです。

M−NAOさんのおっしゃるとおり色で見分けるしかありません。

いや、音で聞き分けられるよ、と言う方にはなにをかいわんや、失礼しました(^^;






(史料提供M−NAOさん)




そこで並べてみました。コパルの200Ωの半固定抵抗、3個。

外観は全く同じもののように見えますが・・・




ひっくり返すと・・・

真中は灰色のλ−13Tで両側がN−13Tです。

今は真中のものしか入手できません。

なるほど。一目瞭然ですね。







ところで、上の写真のベースが緑のN−13T200Ωの抵抗値を確認してみましょう・・・






あれ、
絞りきったはずなのに80オーム?

エ〜ッ!?
もしかしてN−13Tじゃないの?


と、言う事は・・・

N−13Tだと思ったこのトリマーの正体は・・・なんと(^^;;





80Ω(固定)−40Ω(半固定)−80Ω(固定)という複合構造を持つ稀有な名品・・・
NX−13T ではないですか(^^;

「NX13T(ベースが別の色)を持っている方は、幸せな人です。」
とM−NAOさんのおっしゃるとおり、新規入手が絶望的な逸品です。

でも、ベースの色は緑ですし、これも型番表示は「COPAL λ−13T」・・・
事実は小説より奇なり・・・(^^;;、これでは見分けがつきません。


では、お教えしましょう。(受け売りですが(^^;)

実は知っている人だけが知っているあまりにも簡単なNX−13Tの見分け方があるのです。左の写真の右の表側、抵抗値表示の200Ωの文字の右側に小さく「21」という数字があります。この「21」こそがNX−13Tの証なのです。

コパル電子さんには是非再度生産して欲しい、いにしえの超逸品です。








おまけです。

左から、コパルNX−13T,コパルN−13T,コスモス12P,コパルRJ13,コパルλ−13T。


皆様の音質解説など、お待ちしております(^^)