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[10月の言葉]
(東寺 仏はいきている 第十四号「心の中のお月さま」より)
他人を思いやり 慈しむことで
心の中のお月さまは 自然とその姿を表す
秋が深まるにつれ、澄み切った夜空に浮かぶ月も白く輝きます。中秋の名月、上弦の月など満ち欠けで呼び名を変えて、古来よりその美しさを愛でてきました。
お大師さまも大切にされた「菩提心論」(ぼだいしんろん・龍猛菩薩著)には、「我、自心を見るに、形、月輪のごとし」とあり、さとりを求める私たちの心の様子をお月さまになぞらえて表現されています。そこには、私たちの心は本来仏さまになる清らかな心(菩提心)そのものであり、それはまるで欠けることない満月のようであると。しかし残念ながら時にはその満月の前に雲がかかり、はっきりと見えなくなってしまうことがあります。
同じように私たちも日々の生活の中で、つい腹を立てたり、うらんだり、あるいはふとしたことで悩んでしまい、自分の気持ちがみえなくなってしまうことがあります。
心の中のお月さまは、いつも変わらず輝いているのですが、私たちが持つ煩悩や迷いが雲となり、その姿を覆いかくしてしまうのです。
そのような時は、一度に雲を晴らそうとするのではなく、ただ我が身を慎み、他人を思いやり慈しむことで、お月さまのような仏さまになる清らかな心が少しずつその姿を表していくのです。
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