西国街道を歩く その9
10月になって、やっと普通の気温になってきました。菰さんからブドウ狩りのお誘いがあり、一年ぶりに岡谷にお邪魔しました。今回はバスで行ってみました。新型コロナの蔓延中は運休していたそうですが、今は復活しています。自宅近くの桃山台バス停からアルピコ交通の松本行長距離バスに乗りました。岡谷まで5時間かかり、午後1時半に到着しました。
翌日はいい天気に恵まれて、朝から塩尻のブドウ園にブドウ狩りに出かけました。名古屋や東京からの参加者もありました。隣の畑は、大阪ではあまり見かけないリンゴ園でした。ブドウ畑で味見をしながら収穫しているうちにあっという間に作業は終わってしまいました。甘くておいしい葡萄でした。
次の日もいい天気だったので、菰さんの家の周辺を散歩しました。まだ紅葉には早かったのですが、初秋の景色を楽しみました。大阪への帰りの交通手段は電車にしました。岡谷駅から塩尻に出て、信濃6号で名古屋までは2時間、大好きな駅弁とカップワインを楽しみました。名古屋からは新幹線であっという間でした。便利だけど速すぎる。
西国街道、須磨から西明石まで
秋晴れに背中を押されて、西国街道歩きに行ってきました。10月24日の朝6時30分に自宅を出て、阪急と山陽電鉄を乗り継いで須磨浦公園に向かいました。ところが、十三で乗り換えて神戸線のホームに行ったところ、「人身事故で不通、運転再開は未定」とのアナウンスです。とりあえず30分様子を見て判断することにしました。30分経っても状況は変わらず、梅田へ行ってJRに乗り換えることにしました。網干行きの快速電車で須磨の駅に着いたのは、予定より1時間遅れの9時でした。
午前9時にJR須磨駅を出発して、左に瀬戸内海を見て山陽本線の線路と国道2号線の間をひたすら西に向かって歩いて行きました。1キロ行くと前回の終了地点の須磨浦公園が見えてきました。反対側には瀬戸内海に突き出した形で「須磨海釣り公園」がありました。単調な道を進んでいくと神戸市垂水区に入ってきました。
垂水区に入ると国道2号線の先に明石海峡大橋が見えてきました。垂水漁港を過ぎて進んでいくと、明石海峡大橋はどんどん大きく見えてきました。四国へ行くときにはいつも車で通りすぎていて、歩いて接近するのは初めてです。今回行ってみて大きな建造物と改めて実感しました。近くにある西国街道に面した古い神社と好対照となっていました。
午前11時、須磨から7キロ歩いて明石海峡大橋の袂にある舞子公園に着きました。巨大な橋の対岸にある淡路島や橋の下を走る船がよく見えます。しばらくは雄大な景色を眺めて休憩しました。本州と四国を結ぶ橋を架けてしまう技術は確かに素晴らしいのですが、はたして今現在3本も架けてしまった費用に対して投資効果はあるのだろうかというのは疑問です。そのうち和歌山県と徳島県にも一本架けようという話になるのでしょうか。
明石海峡大橋に背を向けて歩いて行くうちに明石市に入りました。丁度お昼になったので道端の幟を見て「カレー屋さん」に入ってカレーうどんを食べました。はっきり言って美味しくなかったです。これなら自分が作ったほうがましです。がっかりでしたが休憩にはなったので20分で再出発しました。地図では西国街道の北側にJR明石駅と明石城跡の広い公園があると出ていますが、朝の出遅れがあって、時刻は午後1時を過ぎたので寄り道は止めました。
明石市は東経135度の子午線が通る街と学校で習いました。マンホールにも道標にも書いてあります。いよいよラストスパートですが、西国街道は明石市内に入って直角に大きく曲がるところが2か所あります。最初は明石川を渡って北へ、次に鉄道の高架を潜って左にと曲がるのですが、慎重に確認して通過しました。あとは今日の目的地のJR西明石駅までほぼ真っすぐの筈でしたが、いつまで歩いても駅の表示が出てきません。スマホの地図を出して確認したところ、途中の交差点で間違えていました。朝から20キロ近く歩いてくたびれ果てている老体に鞭打って西明石駅に着いたのは午後2時40分でした。
(累計 98.2キロ+16.5キロ=114.7キロ)
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