PH 水作り 亜硝酸 PHショック 上手な水替え 心配症候群 豆知識

 

我流水作り

 

   PH(ペーハー)

 ディスカスの飼育水は、改良品種でおよそPH6〜7、ワイルドでPH5.5〜6.5位です。
水道水は、都市によっては多少の差はあると思いますが普通PH7〜7.2位です。
水のPHは
水素イオン(H+)が多ければ酸性、水酸化イオン(OH−)が多ければアルカリ性になります。
水道水には色々な物質が溶けて、水素イオンや水酸化イオンと結ばれ、存在しています.
水道水のPHを下げる分子は
二酸化炭素が水にとけて炭酸水素イオンになり、カルシュウムやマグネシウムと
結びつき炭酸水素塩になります。
水槽のろ過器を廻しておくと、水に溶けている二酸化炭素が追い出されPH7.5〜7.9位まで上ります。
水作りの場合、バクテリアの作用(バクテリアが吐き出す二酸化炭素)で自然にPHが下がるのを待てば良いのですが、
日数がかかり過ぎます。そこで市販のPH降下剤でPHを下げる事になります。
PH降下剤を入れるとすぐ下がるのですが、翌日には元の数値に近く戻っていたりします。
ですから目標の数値より低め(PH5.5位)にしておいて、翌日計ったらPH6.5位になっていた、という具合にします。
 魚が入っている水槽では絶対しないで。
もしディスカスの入っている水槽の、PHを下げざるを得ない時は、数滴づつ垂らして序々に下げます。
大幅、又は急激にPHを下げると確実にボロボロディスカスになります。目が白濁して、水槽の隅で動かなくなります。

    ディスカス用の水作り  

 新しい水槽で新しいろ過器を使ってのディスカス用水作りの場合
まず濾過細菌(バクテリア)を育てる事から始めます。。
水道水はご存知の様にごく微量の消毒液が混ざっています。これを中和
するカルキ抜きが市販されています。
水槽水に
バクテリアをいれます。一度に沢山入れたから水が出来たとは言えません
 まず良いバクテリアを増やすには酸素とエサが必要です。
濁った水をきれいにするのがバクテリアの役目ですから、熱帯魚の餌をすり潰して
水を少し汚してやります。その有機物を食べて、無数のバクテリアが分裂を繰り返し増えます。
一方、その副産物として、有害な
アンモニアが湧きます。
 飼育水がPH6.8以下ですと比較的無害なアンモニウムに変わるので楽です。
残りの微量のアンモニアは硝化バクテリアにより亜硝酸になり、次に硝酸になり
それが水中に溶けている、カルシウムやマグネシウム等と結びついて
硝酸塩になりバクテリア
による
硝化作用が終わります。
終わりと言ってもアンモニアが湧く飼育水では、この硝化作用はずっと続きます。
硝酸塩は比較的無害に近いので、蓄積させなければ安心です。

硝酸塩を取り除くには水替えが1番良い方法だと思われます。
水の立上げ中は、PHの上昇やバクテリアの減少をおさえるために水替えしません。
この硝化バクテリアの
分裂による循環で水が出来つつある事になります。
ろ材が古くなって目詰まりを起すとバクテリアのコロニーが酸素不足の為、破壊され
 
嫌気バクテリアが増え、硝酸塩を亜硝酸、次にアンモニアに逆循環させるので用心が必要です。
 くれぐれもアンモニアを湧かさないために、PH6.8以下を保つ事をお奨めします。
水ができないからといってやたらに、ろ過器を洗ってしまうのはよくありません。
バクテリアがろ過槽でコロニーを形成するのを待ちます.ディスカスを飼いながらでも大丈夫です。


     亜硝酸  
 ディスカス飼育で初心者にとって一番やっかいなのが亜硝酸です
エラ呼吸において水中から摂取した酸素を血液中のヘモグロビンが肺に送ります
が、亜硝酸があると酸素とヘモグロビンが結ばれづらく、肺に酸素を送りづらいので呼吸が荒くなります、
その状態が続くとエラの組織がこわれ、ただれてしまいます。水が良くなっても
エラがきちんと閉じず見苦しくなってしまいます。その他、肌荒れします。荒れた肌には雑菌がつきやすいので注意。

 亜硝酸が出たら水替えは控える。新しい水(PH7以上の水)に反応して余計に増えます。
                 水替えをするのであればPH6前後の替え水で3分の1します。
対処法1 
P・S・B(光合成細菌)を1日1回100cc入れ、翌日計ってまだ亜消酸があれば、100cc入れ
                   消えるまで続けます。
対処法2 
消化バクテリアを1日1回適量を入れ、毎日消えるまで続けます。
     ペーハーショック  
 小学校5・6年生の頃、理科の時間に浸透圧についての実験をやりませんでしたか。
大きめのビーカーに水を張り、その中に塩水のはいったビニール袋を浮かばせておくと
袋に穴が開いてないのに、水がゆらゆらと塩水の袋の中に滲み入っていきます。
ディスカスの体にもこれと同じ
浸透圧が作用します。PHの急激な上下によって微量の水の分子
がディスカスの体から噴出したり、又は、差し込んだりしますのでディスカスの体は
弱ってしまいます。
これがPHショックです。はだ荒れしたり、黒ずんだり、ヒレをたたんだりします。
荒れたはだに雑菌がつくと体表が白い粘液状なもので覆われてしまい餌も食べなくなります。
いくら浸透圧調整機能が備わっていても、その作用はゆっくりと働きますので
ゆっくりのPHの上下には有効です。だから水合わせも、時間をかけておこなうことが大切です。

 
比較的PHの上昇にはついて行き易い 水替えは0.8上昇くらいまでなら安心。
店でディスカスを買って、その水がPH6.3で自分の水槽の水がPH6.8位でしたら
できるだけ時間をかけて、水合わせをします。
まえもって店の通常のPHを聞いておくといいです。(PHは同じが一番です)

 
高いPHから低いPHへの移動も慎重に バクテリアの作用で自然に下がるのは大丈夫です。
店でディスカスを買って、その水がPH7で自分の水槽の水がPH6.5では心配です。
自分の水槽を少し水替えしてPHを6.8位にしてから、時間をかけて水合わせをします。
水合わせ・・ディスカスを手に入れて自分の水槽に移す時、今までの飼育水とこれから飼育する
        水の性質やPHを近づける為に、ディスカスの入った袋に水槽の水を少しづつ入れて慣らす。
水アタリ・・新しいディスカスは水に溶けている微量な重金属や硬度にもショックを受け易いので、
        アクアセイフ等で水をまろやかにしておくと良いです。

 

     上手な水替え 
 立ち上げて直ぐの水槽にディスカスを入れた場合、まだバクテリアが少なく、水が安定していませんので水替えは
控えます。1週過ぎた頃に、ぼつぼつフンを吸い取る程度に水替えをします。
水が安定してくるとバクテリアの分裂も活発になり、PHが少しづつ下がりはじめます。
初心者の方はPH6位まで下がったら水替えをします。最初は全水量の5分1程度の水替えが無難です。
慣れてくると、水替えの量、日数の間隔、PHの上がり、下がりがわかってきます。
水槽の大きさ、ろ過の種類、魚の尾数、餌の量、餌の回数により、毎日水替えする方もあれば、
1週間に1回、10日に1回、と千差万別です。
 
くれぐれも水替えの奴隷に落ち込まない様に・・・
ちなみに私の水替えはPH6になったらPH6.5に上げる。これの繰り返しです。
替え水は瞬間湯沸し器から出た湯を直接に入れています。(週2回)(ペア水槽10日に1回)
4分の1くらいの水替えでしたらカルキ抜きは必要ないと思います。
餌は自家産ハンバーグを3分で食べ尽くす量を1日3回やってます。
 
季節の変わりめは水道水の性質が極端に変る(デイスカスの飼育水として)ので水替えは慎重に。
水アタリしてしまったら・・水替えから3日目に、デイスカスが黒ずんだり、はだ荒れをおこしたり、
ひどい時にはヒレをたたんでしまう。
この症状が出た時は次の水替えは控えます。餌も止めます、
水替えしたり、餌をやると余計悪くなります。その水に慣れてもらうしかありません。
雑菌が荒れたハダにつかないようにエルバージュ(熱帯魚薬品)を適正量いれ、じっと良くなるのを待ちます。
ヒレを張っていつでも前に出てるようになったら少しづつ、こまめに水を替えます。
くどい様ですがアンモニアや亜硝酸をわかさない為に、
PH6.8以下を保つ事をお奨めします。
もし水の、替え過ぎでPH7くらいになっても、正常なろ過でしたらすぐ下がるので慌てない様に。

    ディスカス心配症候群  
・亜硝酸が湧いて呼吸が荒いのを、エラに寄生虫がついたと勘違いしてホルマリンで洗ってしまう事がある。
・ろ過器は沢山あった方がいいと、勘違いしてディスカスがぐるぐる廻る程つけている事がある。
・ディスカス昆泳水槽で仲の良い2尾をペアーと勘違いして別にしたら、2尾で卵を産んでいる事がある。
・餌の食い過ぎで消化不良をおこし、白いフンをしているのを、寄生虫が腹にいると勘違いをして抗生物質
 を飲ませてしまう事がある。
・ろ過が正常に働いているのにバクテリアが少ないと思い、水替えの度にバクテリアを入れる事がある。
・PHの下がり過ぎで背中の1部が白い粘液で覆われているのをディスカスエイズと勘違いしてやたらに
 強い薬を入れてしまう事がある。
・餌のやり過ぎで水が白く濁ってしまうのを、ろ過器が悪いと勘違いして、大きいろ過器に変える事がある。
・単なる頭部の穴あきなのにヘキサミタによる穴あき病と勘違いして神経をすり減らしてしまう事がある。
 
ディスカスは生命力が大なのです。神経質にならないように楽しみましょう。

    ディスカス豆知識  
・ディスカスの産卵で卵がカビてしまう時、60x45x45水槽でメチレンブルーを3滴垂らす。
・水道水のカルキ(塩素)は濾過器を廻しておくと塩素ガスになって蒸発するが、PHも上がってしまう。
・ディスカスが食い散らした餌やフンが、ろ過器に流れ込まないように吸い込み口にスポンジをつける。
・ディスカスが卵を守っている時、いきなり明かりを消して真っ暗にしない。卵が確認できる明るさを保つ。
・ディスカスは、成魚に近づくにつれ餌食いの量が減る。
・順調に育ったディスカスの雌は、7ヶ月で卵を産むのもいる。雄が使えるのは11ヶ月以上から。
・ディスカスのペアーは、だいたい雄のほうが大きくてきれい。
・孵化したての稚魚は、健康体ほど産卵筒を昇って行く。しまいにはてっぺんの穴から落ちるので穴をふさぐ。
・孵化した稚魚が親の体に付かない時、親の背ビレのちょっと上まで水を抜いたら成功した事がある。
・孵化した稚魚が親の体に付かない時、余分にエアレーションをしたら成功した事がある。
・ディスカスを手に入れて新しい水槽に移した時は、2日間餌をやらない。消化不良防止と前面に出さす為。
・ディスカスは、人の目にふれ易い場所に卵を産むが、3日して孵化した稚魚を他の場所に移す事が多い。
・ディスカスは、太陽光線が嫌いらしく、水槽が南向きの場合、間接的の光でも前に出てこない事がある。
・人がいない静かな部屋で飼っている時、それまで前面で遊んでいるのに人を見たとたん走りだす事がある。
・ヒレを張っていて体色も良いのに白いフンをしている時は、35℃にして白いフンを出し切るまで待つ。
・ディスカスは、尾数が少ないとけんかをして、弱いのは隅によって黒くなり餌を食べなくなる。
・出来るだけ尾数は多めの方が良い。予算が無理な時はエンゼルを沢山入れてカバーする。
・水の替え過ぎでヌルヌルが取れてしまった場合、アクアセイフを入れて体表をカバーする。通常使用がベスト。
・水アタリやPHショックは、約3日後に黒ずんだり、肌荒れの症状が出る。
・荒れた肌に雑菌がつくと、ヒレをたたんで黒ずんだり、白い粘液が体表を覆ったり、餌を食わなかったりする。
・幼魚で正常に育っているのにエラが短いのは、稚魚の時のカルシュウムかビタミン不足と思われる。
・幼魚で目が欠けているのは、卵の時点で外部からの異常と思われる。遺伝しないので親としては使える。
・病気あがりのディスカスは、ビタミンが不足しているのでビタミン溶液を餌に沁み込ませてやると良い。
・成魚で、尾に近いバチカルラインがくの字に曲がっているのは、脊椎が1つ足らないと思われる。遺伝する。
・成魚で、ウロコがきちんと整列してなく、乱れているのは遺伝する。
・メラニン色素が多く、ディスカスの口から背中にかけて黒い小さな点々があるのは遺伝する。
・稚魚の時、沢山ブラインシュリンプを食べたほうが、形と色艶が良くなる。
・ディスカスは、代が重なるにつれて、柄が消えて青くなり小さくなる。
・赤系ディスカスは、赤のラインが細くなり、青の面積が多くなるので、戻し交配が必要になる。
・幼魚の時、ホルモン剤(青の色揚げ)を食べさせられた魚は、成魚になって艶がなく、雄は繁殖力が弱い。
・幼魚の時、餌を沢山食べると呼吸が荒くなるが消化がすめば正常に戻る。
・産卵、子育てのうまい親は、エラがきちんと閉じていて、ものしずかに呼吸する。
・産卵、子育てのうまい親は、喧嘩をしないで仲が良い。

 思い付きのままに書きました。間違いがあったら寛大なお気持ちで、笑い飛ばしてくださるよう。