Supernatural motors(不思議なモータ)


 引き続き現代科学の日陰の部分に、スポットライトを当ててみたいと思います。まずは簡単な実験から紹介しましょう。

ベアリングモーター


 長さが数10cmほどの1本の金属棒(例えばステンレス)を用意します。この両端付近にベアリングを付け、金属棒が自由に回れるようにします。ベアリングは何かの台(絶縁物)に固定しておけばよいでしょう。
 次に12Vの乗用車用バッテリーを用意し、太い給電線を使って左の写真のように両ベアリングにバッテリーの電気エネルギーを供給するのです。ベアリングも金属棒も電気の良導体ですから当然ながら大電流が流れるわけで、スパークや発熱には注意しなければなりませんが、このとき不思議なことが起こります。
 最初だけ手で金属棒を回してやると、後はそのまま金属棒が回転を続けるのです。筆者もやってみましたが、回す方向はどちらでも構いません(どちらにも回ります)。
 これをベアリングモーターと呼ぶ人があるようですが、なぜ金属棒が回転を続けられるのか、回転トルクがどうやって生まれるのか、首をひねるばかりです。あまりにも単純な実験セットの構成なので、原理の解明に当惑してしまいます。地磁気に助けられてファラデーモーターができているのでしょうか。
(注)この写真にあるような比較的大きなセットでなく、ミニチュアベアリングを使ったおもちゃでも同じように動作が確かめられます。

シューマッハのマグネットモーター


 次の話は、筆者が自分で事実関係を確認していませんので、あくまでも見聞であることを最初にお断りしておきます。これはシューマッハのマグネットモーターと言われて、異端科学の世界では有名なものです。
 まず簡単に構造を説明しましょう。図をご覧ください。
 Aは非磁性体の固定円盤で、強力な永久磁石(鉄ボロンや希土類など)Bが偶数個(例えば8個)等間隔で円周上に取り付けられています。
 Eも同様の円盤で永久磁石も付いていますが、その数は奇数個(例えば7個)であり、この円盤はDの回転軸を中心に自由に回転できる点が違っています。永久磁石の磁化の向きどちらも軸方向で、同極(例えばN極)同士が向き合い反発するようにセットしておきます。
 Cは金属製羽根車で、モーターGとベルトHに駆動されて回転軸@を中心にして回転するようになっています。この羽根車がこの装置の心臓部をなし、ある資料によると、材質は磁化されない磁性体(この選択がノウハウ)らしいのです。また、この羽根車は回転時に対向する両永久磁石の間を羽根が通過するときに、同極同士の反発力を吸収する働きをするのだと、説明されています。
 筆者が見たある試作品は8枚羽根でした(写真参照)。羽根の大きさや枚数、配置方法(必ずしも等間隔ではない)、ギャップの取り方にもノウハウがあるようです。
 さて、この装置がどういう機能を発揮するかというと…モーターの回転に伴ってEの円盤も同じ方向に回りはじめ、回転数を上げると、あるところで回転軸Dから得られる回転エネルギーは、ウソかマコトかモーターの消費エネルギーを上回る、というのです。回転軸Dに負荷をつながないときは、モーターが発電機になるとも言われています。(この基本型を改良して二重ローターとし、発電用電磁石を付加したものも考案されています。)


オーバーユニティは本物か?


 異端科学の世界では、入力以上の出力を得ることをオーバーユニティ(効率が1以上であること)と呼んでいます。シューマッハ以外にもM−Lコンバータやカーディオイドなど、表の科学から見ると妙ちきりんな装置が裏の世界では試作開発されているようです。
 その実態はなかなか伺い知れず公開情報を得やすいのは、先に紹介したテワリのNマシンです。Nマシンのオーバーユニティが多くの人に検証されれば、地球の資源を消費するばかりのエネルギー問題は解決することになるのですが…。

(「エレクトロニクスライフ」誌1994年7月号pp.78-79の内容を編集しなおしたものです。)