聖書のメッセージ


2015年06月07日(日曜)

聖霊降臨節第3主日礼拝
北千住教会 持田嗣生牧師

「神の恵みに満ちた導き」
聖書 ヨハネ6章34−40節


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   そこで彼らはイエスに言った。「主よ。いつもそ
 のパンを私たちにお与えください。」イエスは言わ
 れた。「わたしがいのちのパンです。わたしに来る
 者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は
 どんなときにも、決して渇くことがありません。
          ヨハネ6章34−35節 聖書・新改訳
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 6章1節から、五千人の給食の御業と、主イエスとこの給
食に与った人々との遣り取りが続いて記されています。
 主イエスが「神のパンは、天から下って来て世に命を与え
るものです」と言われると、人々は「主よ、いつもそのパン
を私たちにください」と願いました。するとイエスは「私が
命のパンです。わたしに来る者は決して飢えることがなく、
私を信じる者はどんなときにも渇くことはない」と言われま
した。主との交わりに入れられることと主を信じることが一
つのこととされています。主イエス・キリストを信じること
は同時に主との人格的な交わりであることを示しています。
 因みに17章3節に「永遠の命とは、唯一の真の神であるあ
なたと、あなたの遣わされたイエス・キリストを知ることで
す」とあります。「知る」は「交わり」の意味を持つ言葉で
す。主への信仰が主との人格的な交わり、すなわち永遠の命
と深く結びついていることを示しています。
 主を信じることによって飢えることも渇くこともないと言
われたのですが、36節では「あなた方はわたしを見ながら私
を信じようとしない」とあります。主を信じないのであれば、
命に与ることは出来ません。これは決定的なことです。「光
は闇の中に輝いているしかし闇は光を理解しなかった」(1:5)
とあるとおりであり。絶望的であります。
 しかし主は、「父が私にお与えになる者は皆、私に来る」
と言われます。神は主イエスを信じないわたしたち人間を、
主を信じる者にされると言われています。主イエスへの信仰
は真に神の恵みの賜物なのであります。
 更に主は「私に来るものを私は決して捨てない」と言われ
ます。この世は、天から来られた主イエスを今捨てようと画
策しており、十字架にかけて捨てるのであります。しかし主
イエスは私に来る者をわたしは一人も捨てないと言われま
す。真に天と地の違いであり驚くべきことです。
 更に主は言われます。私が来たのは父の御心を行うためで
あり、父のみ心は、父が私に与えられた人に永遠の命を与え、
その大たちを終わりの日によみがえらせることだと言われま
す。主は、ご自身を信じる者に今、ご自身との交わりと父な
る神との交わり入れ、更に終わりの日によみがえらせると、
救いの完成を約束しておられます。この世の主イエスへの対
応と、主イエスのこの世への対応は何と異なることでしょう。
 わたしたちは今、主イエス・キリスト並びに父なる神との
の交わりに入れられていることを感謝し、種々の困難や苦し
みはありますけれども、終わりの日の完全な主の統治の希望
に向かって、日々の歩みを励みたく思います。