聖書のメッセージ


2015年05月24日(日曜)

聖霊降臨節第1主日(聖霊降臨日)礼拝
北千住教会 持田嗣生牧師

「聖霊の降臨と働き」
聖書 使徒の働き2章1−13節


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   五旬節の日になって、みなが一つ所に集まってい
 た。すると突然、天から、激しい風が吹いて来るよ
 うな響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡った。
 また、炎のような分かれた舌が現れて、ひとりひと
 りの上にとどまった。すると、みなが聖霊に満たさ
 れ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のこと
 ばで話しだした。
           使徒の働き2章1−4節 聖書・新改訳
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 本日の礼拝は聖霊降臨を記念する聖霊降臨日礼拝です。
 聖霊の降臨については、旧約の預言者たちを通して語られ
ていたことであり(ヨエル2:28)、また主イエスが約束してお
られたことでもありました(使徒1:8、ヨハネ15:26等)。
 「五旬節の日になって」とあります。この日は、過ぎ越し
の祭りと種入れぬパンの祭りから数えて50日目で、小麦の初
穂を神に献げる日であり、またイスラエルの民が律法を神か
ら受けて神の民とされたことを記念する日でもありました。
 「突然、天から」とあります。復活された主イエスが昇ら
れた天であり、神の御座なる天から起こったことが告げられ
ています。神の御座なる天こそ、わたしたちの住むこの地の
拠り所なる所であります。また「炎のような分かれた舌が現
れ」とあるのは、一なる聖霊が神の言葉を語らせるお方とし
て分かれて弟子一人一人に降臨されたことを示しています。
 「すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに
他国の言葉で語りだした」とあります。9−10 節に出てくる
地名は地中海を囲む国々を越えており、イエス・キリストの
福音宣教が世界的に展開され始めたことを示しています。
 弟子たちが聖霊を受けて語り、生まれ故郷を異にする多く
の人々が聞いたことは「神の大きな御業」だと言われていま
す。その内容については2章14−40節に記されているヘテロ
の説教に表れています。・神はナザレのイエスを、神の恵み
の御業を成すお方として遣わされた事。・しかしユダヤ人は
異邦人の手を借りてこの方を殺させた事。しかし神はこの方
を復活させ。全ての者の主なる救い主とされた事。・そして
主イエスが父から聖霊を受けて弟子たちに注がれた事。・悔
い改めてイエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪の赦
しを受けるなら、聖霊を賜物として受ける事。・この救いの
御業は時と場所を越えて誰でも与かることが出来る等であり
ます。こうしてその日3千人ほどの人が洗礼を受け、群れに
加えられたとあります。
 聖霊降臨の最初の場所は「エルサレム」でした。「エルサ
レム」は主イエスが聖霊の授与を待つようにと指示された場
所でありましたが、それは「神の都」と言われるように神が
こよなく愛し、ご自分の住まいとされた都であります(詩
78:68−69)。しかし同時に、神への反逆の極みなる場所であ
りました(マタイ23:37−39)。しかし主イエスの約束通りに、
この場所において罪の赦しを得させる悔い改めが起こり救い
の御業が始まったのです。今日の私たちの世界も神への反逆
を繰り返しています。しかし主の御霊は教会を導いて恵みに
満ちた宣教の御業を展開されるのであります。