あなたの知らないXe鉱山ガイドツアー
新春、Xe鉱山を巡る、
選鉱場探索ガイドツアーを開催。
総勢5名+1匹での探検である。
まずは選鉱場への接近、ジャーマンシェパードも同行だ。
最盛期の昭和14年に建築された、5万t/月の処理能力のある選鉱場が、
今回のターゲットである。
選鉱場の積込施設に到達だ。
昭和10年以降東洋一、そして700人が働く一大鉱山集落が形成、
しかしながら採算などの面から、昭和46年には閉山に至った。
かつて鉱石が流れ出たであろう積込み口からは、
この時期、巨大な氷柱が形成されている。
氷柱は固く、折れるような代物ではない。
ジャーマンシェパードも興奮気味だ。
基本リードで固定し、撮影時のみ安全に注意してリードを外した。
更に進んでみよう。
遺構の間でしばしの談笑だ。
しかし足元は積雪で、
不用意な空洞もあるから要注意だ。
遺構の間を縫って、
さらに上部を目指す。
ペースを合わせてゆっくり登る。
続く選鉱所を登る。
かつての青化精錬や粒度分けについての説明を行う。
皆さん、撮影を行いながらゆっくり登る。
付近で最大の大きさを誇る設備だ。
内部に注意して入る。
格子状の構造物が見える。
昭和18年から数年間は銅鉱山として転換、
いわば『産銅時代』を迎えることとなる。
重力に逆らわない、斜面を利用した製錬方法を解説する。
これが最も上部の選鉱施設だ。
標高140m、スタート地点からは約40mの登攀だ。
ここも中に入ってみよう。
こちらも内部は同様の造りである。
氷柱は少し小さなものになっている。
標高を稼いだためここからの眺めは良い。
最上部の平場には巨大な水槽の廃祉がある。
金銀を精錬する『青化法』はシアン水溶液に金銀が溶解する性質を利用したものである。
粉砕した鉱石を青化ソーダと消石灰の下で、圧縮空気を吹き込み撹拌する。
その後、亜鉛粉末を加えて
電気化学的性質の差を利用して金銀を分離する。
分離されたものは電解精製にて、金銀回収を行う。
奥の製錬施設は完全凍結し、
そこにはアイスバブルが多数ある。
付近では別の見学者と遭遇した。
こちらの精錬所も斜面に建設されている。
ここをピークとし、
変電所跡に向けて下山する。
到達したのは壁に碍子を有する変電所跡だ。
昭和13年建設、昭和27年解体と資料にはある。
窓や壁の造りが昭和30年代の炭鉱施設とは異なる。
内部は何もなく、
機器の取付けられた跡だけが残る。
これが最終の施設となる。
参加の皆様、お疲れ様でした。
また、たいへんありがとうございました。