あなたの知らない幌内ツアー




2018年9月、幌内炭鉱 布引坑を巡る、
炭鉱跡地探索ツアーを開催。
山中の旧鉱を探検する。 全体図

急遽の募集のため、参加されたのは男女計4名。
市街地公園に朝8:30集合。
今回は明治12年(1879)〜平成元年閉山の炭鉱跡地がターゲットだ。 布引坑


まずは山中の火薬庫の廃祉だ。
こちらは保管庫で誤爆に対する距離と土盛りが見られる。
全員サクサクと渡渉登坂する。 火薬庫


昭和中盤の煉瓦の遺構を探索する。
火薬の管理は徹底され、
有資格者が坑内へ運搬したという。 煉瓦


少し進むと繰込所の廃墟だ。
入坑前後の人員管理や、待機の施設跡だ。
かなりの大きさがある。 繰込所


廃墟の現状をカメラに収める。
「捜検」と言われる、火災や爆発のきっかけとなる、
火器類の点検も行われた場所だ。 繰込所


内部そして外観、また内部と、
十分に時間をかけ見学していただく。
内部まで十分に探索するのが本ガイドツアーのモットーだ。 繰込所



その奥には変電室を兼ねた巻上機室だ。
付近にある布引立坑は大正6年(1917)完成で、深さ297m。
その立坑に 「ケージ」人員・炭車輸送用の箱 を昇降させるための巻上機が設置されていた。 巻上室


昭和初期の雰囲気を残す建築物だ。
電動機や制御装置はもはや残存しない。
煉瓦とRC の混在した、過渡期ならではの構造だ。 巻上室


その奥に残る風洞の体躯だ。
坑口や隧道とは明らかに異なる形状だ。
昭和58年(1983)まで、吸込み拡散された扇風機につながる排気施設だ。 風洞


坑内分岐する風洞内部もガイドする。
昭和42年(1967)に幌内立坑が完成した後は、
主力坑口としての機能は失った。 風洞


その後は山中深くに残存する4片添斜坑用メンテナンス坑の探索だ。
海抜127mから地下164mへ急角度で下る坑内にはレイルも残り、
参加者の興奮も冷めあらぬ感じだ。 斜坑



斜坑を出た後は、風洞の延長へ。
ここには巨大なターボファンが残る。
1970年代までここ谷間には炭鉱住宅が犇めいていた。 ファン


そして封鎖された4片添風洞である。
新規掘削の排気専用風洞で幌内立坑から入気、
坑内循環後、第2風井・4号風洞から排出された。 4片添風洞



廃墟の林立する区域を探索する。
本坑は布引隧道を介した本沢(景観公園側)と
奔幌内(本地区)に枝分かれしていた鉱区であった。 風井



500馬力の主要扇風機の廃祉。
手動に近い制御、限時継電器による、
シーケンス以前の回路だ。 扇風機




OCB(Oil Circuit Breaker)と呼ばれる油入遮断機や、
防爆型過負荷遮断器などが所狭しと並ぶ。
各自、写真撮影に余念が無い。 遺構


十分な時間をかけ探索を行ったが、
まだまだ見どころもある。
十分堪能頂けたか不安は残るが、まずは事故なく探索を終える事が出来た。 巻上室



参加の皆様、お疲れ様でした。
また、たいへんありがとうございました。







探索
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