山上の廃祉
日本一人口の少ない市である歌志内は、
同時に面積が一番少ない市でもある。
街の至る丘には坑口が残存する。
雪に埋もれた遺構群。
現在の道路の遥か上部にある。
雪をかき分け廃墟に近づく。
深い雪を超えて坑口に接近する。
スノーシュー頼りで斜面を登る。
夏場の方が到達は難しいかもしれない。
すぐ脇には、別の坑口が存在する。
もちろん完全密封され、
内部の状態は計り知れない。
斜面にはレイルが突き出ている。
軌条レールとしてはかなり太いようだ。
12kg級程度か。
斜面に連なる坑口。
斜坑だろうか。
ここから更に山へ入る。
古地図では山上にも炭鉱らしき跡がある。
一気に標高260m付近まで登る。
山中には腐食した鋼管のような遺構がある。
大きな廃墟は無いが、
点々と廃祉が続く。
山上に登るに従い、廃祉が点在する。
確かに炭鉱施設があったのは間違いない。
木々に埋もれた建物跡があった。
内部には何もなく、
倉庫か資材庫跡のようだ。
歌志内の街を見下ろす場所まで来た。
かつては街からも炭鉱施設が見えていたのだろう。
付近には木々が無く、
おそらくズリ山だろう。
振り返ると足跡が残る。
道なき斜面を歩いて再び下山した。
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