斜坑の行方




坑口までの徒歩も長いが、
坑口からも延々レイルが続く。 レイル

しばらく行くと坑内幅が急激に広くなり、
レイルは複線となった。
通洞でもない掘削坑でこれは非常に珍しい。 複線



その後、再び単線となったレイルは、
やがて分岐でポイントに達する。
付近には資材やタンクが散乱する。 分岐


分岐の先は極端に荒廃している。
坑木が折れ、ケーブルが垂れ下がる。
足の踏み場もないほど散乱している。 荒廃

腐食した大きなタンクが残存する。
上部にゲートバルブが付き、
鏡板は円だ。

更に荒廃著しい坑道を進む。
坑木は触れるだけで落ちそうだ。 坑内

LEDライト複数で入坑しているが、
実際の明度は写真のようだ。
暗い闇の坑道を進む。 闇

レイルが細かいRでS字カーブを描く。
直線が続いてきたので斬新だ。 カーブ


激しく荒れる坑道。
足の踏み場無く、
レイルも見えない。 荒廃

分岐の数も増え、
一本づつ消し込みにかかる。
すぐに埋没している坑道もあれば、続く坑道もある。 分岐

支保工に囲まれた、
荒れた坑道を歩く。
坑木は踏めば崩れるほど、腐食している。 荒廃

続く坑道。
この先はレイルが無く、
枕木だけが続く。 坑道

片方の坑道はやがて終端を迎える。
掘削をここで終えたようだ。
枕木は立派に残る。 終端

別の分岐を進むと、大きく崩れた後、
レイルが中空に浮く一角に出た。
先には更に穴があるがとても行けない。 埋没

上部に竪坑を掘った坑道もある。
数十mにわたって上部が掘られ、大きく崩れている。
このあたりは気温が高く、息苦しい。 竪坑

ここで酸素濃度計が19.6%を示す。
外部の通常が20.9%だ。
かなり酸素濃度が下がっている。
もし18.5%以下になったら即撤退だ。 酸素濃度

荒廃ポイントを過ぎると、
鉱石のシューターがあり
本坑のトロッコに積めるようになっている。 シュート


この付近は坑道が幾何学的で、
本坑に竪坑や横坑が、
交差しているようだ。 幾何学的


交差するレイルのない横坑に入る。
数箇所の分岐があり、しかしどこも短く閉塞している。
諦めつつ最後の1本に入る。 横坑


この枝坑にもレイルは無く、
しかし足元に穴がある。
うかつに踏み抜けば・・・。 坑道

足元の穴は圧倒的な深さで、
竪坑の成れの果てなのか
覗き込めないほど深い。 竪坑

坑内に寝転び、カメラを差し出して撮った竪坑内部。
圧巻の高さで、奈落の木製梯子が続く。
立ち上がるために寝返りをうち、ふと上部を見上げると・・・。 竪坑

なんと上部にも竪坑が続いているではないか。
自然の岩盤かと思ったが、
上部にも梯子が続き、支保工もある。 竪坑

巨大な裂け目が頭上を這う。
そこへ向かう木製梯子。
今は上下数十Mの空間の頼りない中間に立っているわけだ。 上部坑

頭上どこまでも続く裂け目。
鉱脈に沿って採掘した跡だ。 裂け目

圧巻の竪坑ゾーンから先ほどのシューター付近へ戻る。
このシューターの向こうはどうなっているのか。
鉱石はどこから来るのだろう。 竪坑

気づかなかったがシューターの脇に別ルートがある。
I鋼で組まれた櫓の奥に、
道が続く。 脇道

斜坑だ!奥に斜坑が続く。
しかも斜面にトロッコだ。
ケーブルカーほどの勾配があるのでおよそ400パーミル程度か。 トロッコ

レイルと共に下部へ続く。
相当深い。
先にトロッコを見てみよう。 斜坑

トロッコも専用機らしく特異な形状をしている。
ワイヤーで張られた上部に煽りは無い。
そして車輪が6個ある。この謎はこの後解けることとなる。 トロッコ

トロッコは上部に張られたワイヤーで固定されている。
そのワイヤーは10M程度上部へ向かっている。
黄色い装置ははたして・・・。 上部坑

最上段までよじ登ると、
そこにはウインチがあった。
これは天井クレーンなどに使用されるタイプだ。 ウインチ

最上段はレイルが複数ある。
下から続く内レイルは円弧を描いて水平になる。
途中から始まる補助的な外レイルは、
下部と同じ勾配でさらに上部へ続く。 最上段


つまり4個の内車輪で勾配を登ってきたトロッコは、
最上部で下部の外車輪が勾配を登り、
上部の内車輪は円弧を走る。
そこでトロッコが自動的に傾き、鉱石を自動落下させる機構だ。 トロッコ図


上部に煽りが無いのも、
車輪が6輪あるのも、すべては
最上部で自動的に鉱石を落とすためだ。
そしてこの部分がシューターに続く。 トロッコ

闇の斜坑を下ってみよう。
トロッコのワイヤー長から見ても100Mはありそうだが・・・。
通洞まで接続しているかもしれない。 斜坑

急角度で落ちる斜坑。
空気はあいかわらず動いていない。
レイルは続く。 斜坑

脇に階段代わりの梯子を抱える斜坑。
しかしこの木製梯子は心もとなく、
頼りに出来ない。 梯子






転げ落ちそうな斜坑を下る。
上部のトロッコのワイヤーが切れないことを願う。
かなり下ってきた。 斜度

期待に反して、その後すぐに斜坑は激しく埋没している。
上下の隙間が狭まり、
坑木が幾何学的に絡む。 埋没

埋没した斜坑から望むトロッコ。
是非とも斜坑の最下部へ、
下ってみたかった。 最下部

釣り下がるトロッコ。
いつかワイヤーが切れ、
大音響と共に斜坑の下へ暴走するトロッコは想像したくない。 トロッコ







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分岐坑道
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