巨大沈殿ダム
鉱石は菱マンガンに始まり、
閃亜鉛鉱、黄銅鉱、アラバンド鉱などを採掘し、
品位はMn 28%,Pb+Zn 13%と稲倉石と比較して、
錫・亜鉛の割合が大きい。
1927年〜マンガン92,000tを採掘。
通洞や竪坑、精錬所の存在もある。
草が茂る前に、
深く探索してみよう。
快晴の中、然別から山に入る。
右手が然別山(466m)だ。
鉱山は深い山中にある。
途中には稼働中の鉱水処理施設がある。
常時、機械音はしている。
左岸に割と近代的なの遺構が現れた。
太いパイプが山の斜面から小屋を抜けている。
どうやらこれは坑口で、
前にポンプ室のような小屋がある。
「百代坑」との名称で橋にはレイルが埋没している。
いよいよ、鉱山跡に到達した。
奥の斜面には石垣が見える。
かつては300名の鉱員がいただけあり、敷地はかなり広い。
脇には倉庫跡がある、
使用されなくなって久しいらしい。
ここから廃坑跡の探索だ。
池に映る精錬所跡。
重厚な石垣がはっきりと見える。
精錬所に向けて斜面を登る。
色は黒く、立派な石垣だ。
石垣は見事に組まれている。
ズリを再利用したのかも知れない。
更に奥にはレンガの遺構がある。
こちらも石垣に続く製錬設備のようだ。
レンガで組まれたアーチが見事。
しっかりと残っている。
アーチの内部はひどく崩れている。
部材も散乱しており、
レイルらしきものも見える。
斜面に沿って今度はRCの遺構がある。
こちらも大きな施設の一部だ。
上部には焼けたズリ山がある。
鉱石が散らばる。
ズリ山はかなりの幅がある。
ズリ山を登る。
足元から崩れる。
上部の景色は・・・
斜面から見下ろすと、
コンテナや機材、その向こうにダムが見える。
更に上流へ歩く。
製錬施設から上流を辿ると・・・
いよいよ坑口が現れた。
かなり大きく、
通洞かもしれない。
坑口は車両では入れる程の高さがあり、
立派な支保工で囲まれている。
扉は厳重に封印されている。
坑道にはレイルがあり、
アーチのIビームが支保工となっている。
上流には河床に鋼管が落ちている。
ビクトリックジョイントでつながれていたようだが・・・
パイプに沿って遡る。
上流には残雪があり、
スノーブリッヂとなっている。
雪融け時期ならではの、
自然に出来た氷のトンネルだ。
奥からは冷気がひんやりと来る。
地形図上の神社跡に進むと、
巨大なダムがあった。
水は無く、湖上を歩く。
これは鉱滓の沈殿池だ。
先ほどの精錬所のレベルからは
100m以上ある。
いわば歴史の証人だ。
湖面の鉱滓は干からびて、
地割れのような様だ。
ダムの天端からの景色は・・・
ダム上から下界を見下ろす。
精錬所は遥か下に見える。
広大な敷地だ。
精錬所上には何やら道らしき跡がある。
確かめるべく、再び精錬所上に。
確かに廃道があり、
軌道があったようだ。
石垣上にはレイルが。
トロッコから鉱石を落としたのだろう。
軌間は762mmより狭軌だ。
レイルのポイントらしき
部材も落ちている。
よく残存していたものだ。
精錬所の突端に立つ。
かつては縦横にレイルが張り巡らされていたのだろう。
今となっては、その風景には出会えない。
今度は逆に精錬所から、
ダム天端を望む。
ズリで盛られたダムだ。
レイルの果てるところには、
おそらく坑口と思われる埋められた跡が。
山中を練り歩いた後、下山した
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