支保工のなれの果て




再訪した布引隧道跡。
氷柱と氷筍が大きく成長し、
来るたびに景色は変わる。 氷筍

まずは坑口付近の水路を掘り下げ、
排水を試みる。
坑口にはD6程度の鉄筋の柵が倒れている。 水抜き



1時間程の作業でようやく10cm程水位が下がった。
細かい砂が流れ込み、
作業はなかなかはかどらない。 水位


下流の水路を確保し、
少し流れは活発になったようだが・・・ 除雪


坑口付近を掘り下げること2時間。
徐々に流れは急激になり、
一旦流れ出すと、勢いは増すばかり。

ようやく水位は当初から40cmほど低下し、
それに伴い路盤の枕木やレイルがはっきりとしてきた。
それでは突入してみよう。 水位低下

坑内は明らかに水位が下がり、深さは膝下までしかない。
距離200mとして深さ0.4m、幅3mとすると。
排出した水量は240立米に及ぶ。

前回と違い、
足に当たる水圧も低い。
周囲を観察しながら進む。 坑道

前回は足裏の感触でしか確認できなかった、
枕木群も目視で確認できる。 枕木



入坑200mを超えると埋没した丘が現れ、
ようやく水没から免れる。
奥には支保工らしき跡が見える。 丘

丘に登ると、その奥にはむき出した支保工が続く。
円アーチの側壁だけが残り、
アーチ部分は支保工だけを残して大きく崩れている。 支保工

更に奥へ進むと、
やがて隙間は支保工の上部に続く。
支保工を上部から見下ろす光景は非常に珍しい。 支保工

いつの日か何十トンという土砂が埋没し、
アーチを破損させた、
その上部を歩く。 埋没

最奥は夥しい土砂で埋没し閉塞している。
入坑300m超で奥に進むことは不可能となる。
この付近にはやはり大量の羽虫が発生している。 土砂


辛うじて残存したアーチ部の覆工。
ここもいつの日か、
埋没するのかもしれない。 アーチ






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埋没車隧道
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