人工甘味料について
(栄養士科) 樫山恵子、東田友美、山本沙矢香 行待汐理、米倉 愛 (担当教員) 北村新蔵 【目的】 人工甘味料は糖尿病予防、医薬品の味付けや香り付けに、また、ダイエットフードにと、その特徴・性質から 多方面に応用されている。そこで、本研究では、人工甘味料の歴史や特性を研究し、将来栄養士として活用して いくためのその利用法や展望について調査・研究することを目的とした。 【方法】 本校の管理栄養士科、栄養士科、医療秘書福祉科の学生及び教職員を対象として2009年7月14日に人工甘味料の 官能検査とアンケート調査を実施した(女32人、男18人、計50人、回収率100%)。実験に供した人工甘味料は大 日本住友製薬(株)からネオテーム(ミラスィー)を提供していただき、また、アスパルテーム(パルスイート) 砂糖、サッカリンは市販のものを購入、これら4つの人工甘味料を使って官能検査を実施した。 【結果及び考察】 官能検査のアンケートの結果を一番甘味を感じたのがミラスィーで、50人中43人で、サッカリンが7人であった (図1参照)。一番苦味を感じたのがサッカリンで、50人中25人で、砂糖が13人、パルスイートが8人で、ミラス ィーは0人であった(図2参照)。
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図1:一番甘味を感じた人工甘味料 図2:一番苦味を感じた人工甘味料 また、人口甘味料を使ったことがある人は14人で、使った理由としてカロリーゼロだから、糖尿病食を作るため、 親が使っているなどの理由が挙げられていた。 現在の人工甘味料の使用状況は、主に紅茶やコーヒーなどの飲み物やおやつ、料理などに使われていることが分 かった。官能検査の結果からミラスィーは少量で甘さを感じることができ、砂糖と比べてカロリーが低くダイエッ トや糖尿病予防に適していると考えられる。 これまでの人工甘味料の欠点として苦味を感じることが挙げられていたが、結果からもミラスィーは苦味を感じ た人はいなく、このことから料理などに使用する際に人口甘味料を使用しているといった味覚に影響を与えにくい と考えられた。 人口甘味料はスーパーなどで購入できるが今回のアンケートでは使用者が少なく、まだ一般にあまり広まってい ないことが分かった。 このように本調査では人工甘味料がまだまだ普及していない傾向にあるが、栄養士として正しい使用方法や摂取 量・知識を持ち、使用すればダイエットや糖尿病どに活用できる身近な甘味料であり、このことを広めていくこと が求められていると思われた。