美味しんぼ」における栄養士的活用方法の研究

                       (栄養士科) 網濱 元嗣、前田 秀樹、松崎  苗                            横枕すみれ、米田  悟                             (担当教員) 北村 新蔵 【目的】   「美味しんぼ」は現在103巻発刊されている長寿漫画シリーズですある。その内容は、主に調理法や食材に関して  おり栄養学・食育・食品学的な内容や栄養士にも関係しているような内容も含まれている。そこで、本研究は「美  味しんぼ」の中に、どういった内容が記載されているのかをつぶさに調査し、その中で主に調理、食材、栄養及お  よび歴史的な分野に的を絞って整理・まとめ、それが栄養士としてどのように活用できるかを調査することを目的  とした。 【方法】   「美味しんぼ」の内容について本校の学生及びおよび教職員に対してアンケートを実施((実施人数432人、うち  有効回答数男性103人、女性245人、合計378人))し、「美味しんぼ」の認知度やどの分野で活用できるのかを調査  した。「美味しんぼ」は現在103巻刊行されており、その1巻から102巻(研究開始当時の発刊数が102巻だったため)  もとにして、次の55つの分野(調理分野、栄養分野、食品学分野、伝統・歴史分野、その他)で内容分野の定義を  決めた上うえで、その定義に従い分野を分け、その集計をとった。また、「美味しんぼ」の内容の中で栄養士とし  て活用できるものを抜粋して実際に調理し、その実用性を確認した。    【結果および及び考察】   アンケートの結果から認知度は全体の90%%という比率であったものの、そのうち内実用性に関して、役に立った  立つたとの回答したのは32.6%%(図1参照)であった。また、「美味しんぼ」の内容を5分野に分野分けしたところ  その記載比率は、調理分野45%%、栄養分野5%%、食品学分野29%%、歴史分野11%%、その他9%%(図22参照)で  あった。認知度としてはアンケートの結果から分かるように90%%と高く、視覚・絵画に訴えた漫画であることで理  解のし易さし易さに役立っており、「美味しんぼ」の内容も食に関することが記載されているため、食育の一環とし  て読書を薦めたり、幅広く食に対しての興味を持たせる一因にもなり得ているなりえると思われた。   「美味しんぼ」の内容はにおいても、調理分野に関しての内容が大半を占めてはいるが、調理学の分野において大  変参考になるようなものも多くあった。例えば献立を立てる際の調理の仕方や食材の選び方・使い方など、これから  の栄養士としての業務でのその活用と応用が可能であると考えられた。また、食品学の分野についての内容も多く述  べられていたので、そこから、旬の食材を使った料理、その土地ならではの料理を考えるときのヒントになると考え  られた。収録されている調理分野の中から栄養士の業務として活用できる献立を抜粋して、実際にその料理を作成し、  その後献立の実用性を検証した。          美味しんぼ図   以上のことから、「美味しんぼ」は、その認知度と絵画(イラスト)が多い漫画としてのの利点を生かして、食育  に利用する事や献立作成のときのヒントに役立つと考えらたれる。また、主に調理師からの目線で書かれているため、  調理師がどのような心情で料理をしているかが、理解できるわかると思われた。            

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