食料問題と人口について


               京都栄養士専門学校 栄養士科 平成2年度生
                    ○宮城 礼子、山澤 眞弓、森下 智子、山下 咲子                      安田真由美、山本 桂子、山口 温代、吉田やす恵                                指導教官 北村 新藏
       現在、私たちの食生活は季節を問わずスーパーなどには多種多様な食料品が比較的安価な値段で入手する事が可能になってきました。     日本の食生活は、いつごろか”飽食”と云われる時代を迎えコメ余り現象や外国(特に米国)との貿易摩擦で入ってきたオレンジ、牛    肉等輸入食品によって、食料過剰になってきているのが現状です。     また、ほとんどの先進国も食品に困らない豊かな生活を送っています。     そして、いまや”食料”を戦略として扱おうとしている傾向が見られます。     一方、アフリカや中東などの様な発展途上国は、”人口爆発”とか言われるように、過剰人口気味であり、また、たび重なる悪天候で     農産物がうまく生産・収穫することができないため、1日1回の食事を摂ることも難しい状態にあります。     そこで、私たちは食料問題と人口についてまとめてみました。先にも述べましたように、発展途上国は食料不足、栄養不足等が問題に    なっています。これは、最も開発の遅れた国(L.D.C)を除いて、一部の大農場を占有している富者の搾取等があり、末端にまで    食料が十分に供給されていませんが、マクロ的には表面に表れていなくて、それほど深刻な問題になっていないのが現状です。     これは、大土地所有者の土地寡占および食料品の優先的獲得等の分配問題が、国際的な農業の分担化傾向の偏り(先進国の低開発国へ    の代三次産業の押しつけ)等の問題が挙げられ、途上国の食料需給バランスの問題が、ますます大きく提起されてくるだろうと思われ    ます。                        表 世界の人口増加率の推移                    1.先進地域は北アメリカ、西ヨーロッパ、オーストラリア                     ニュージーランド、日本                    2.発展途上国はアフリカ、ラテンアメリカ、アジア                     大洋州(オーストラリア、ニュージーランドを除く)                    (出展:家の光協会出版、西暦2000年の地球1−人口、資源、食糧編ー)     途上国と比較して、先進国は人口面からみると表からもわかるように人口増加率が減少しつつあります。これは、先進国が食料確保の    ため、産児制限などの政策を推し進め、減少させることから起こっています。     また、先進国は飽食時代を迎えて食生活は良くなっていますが、新たな問題が起こってきています。     それは、動物性脂肪や食塩の過剰摂取により引き起こされる成人病問題、所得の高まり伴い、加工食品や外食が増加したために、さま    ざまな食品添加物、生産過程における農薬、抗生物質などの薬品による人体に対する危険性が問われるようになってきまきました。     また、”豊かさ”が私たちの健康や人間関係をも損なわせる問題も浮かび上がってきています。     このように、21世紀に向けて現在表れてきたこれらの問題を、今後、私たち栄養士として、℃のように改善していくかに私たちの未    来が掛かっている様に思われます。                    
トップページへ