介護保険制度について




               京都栄養士専門学校 医療秘書科 第15期生
                 内村 峰子、梅津 洋美、加藤 良子、神庭 絵里、北野  恵、久保 幸代、榊原 絵美 
                 柴本 裕美、鈴木 陽子、田中由香里、刀祢 真美、中野 夏美、○松本 悠希

               指導教官 
                 北村 新藏

  【目的】
    平成12年 4月から介護保険制度が始まる。介護保険制度は、これからの超高齢化社会を迎えるに当たって、高齢者保護を社会全体
   で支え、利用者の希望を尊重した総合的なサービスが安心して受けられる仕組みを創ろうとするものである。
    制度の開始により、介護サービスを受ける方法が大きく変わることになる。
    現在、保険・医療・福祉のサービスを受けている者も、平成12年04月から介護サービスを利用するためには新たに「要介護認定」
   の申請手続きが必要になる。
    本研究は、介護保険とはどのような制度で、現時点ではどのようになっていて、今後どのように進展していくのかを最新の情報を基に
   して、研究していくことを目的とした。
  【方法】
    研究方法として、多数市販されている介護保険制度に関する解説書、行政各庁から発行されたパンフレット類、厚生省が開設している
   ホームページや漸次新聞等に報道された記事を情報源として、これらをまとめた。
  【結果および考察】
    本格的な高齢社会が到来し、50年後には国民の3人に1人が高齢者になる時代を迎えそれに伴う介護の問題がクローズアップされ、
   国民的な議論を経て、平成9年12月に「介護保健法」が成立した。
   40歳以上の国民がすべて加入し、保険料と公費で運営されることになっている。
   この制度の運営者(保険者)は市町村・特別区である。介護保険制度の仕組みを下図に示した。
介護保険の仕組み 図ー1:介護保険の仕組み
    65歳以上の人を第1号被保険者、40歳以上65歳未満の医療保険に加入している人を第2号被保険者とし介護が必要となった時に要    介護認定をすることになる。    介護の必要度を審査・判定され、「要介護認定」と判定されると、介護支援専門員と介護サービス計画(ケアプラン)を作成し、介護サ    ービスが受けられる新しい社会保険制度である。     要介護度は、介護の程度によって要支援と要介護1から要介護5までの6段階に分けて認定される。     そして、それに従って要介護と認定された人は、本人の希望に基づき介護サービス提供機関と契約して、利用額の一部を負担すること    で介護サービスを利用する事になる。     介護保険からサービスを受けたときは、原則としてかかった費用の1割が自己負担となり、施設等を利用する場合は、利用額の1割と    食費を支払うことになる。     しかし、現在、保険料負担の軽減から、その保険料の徴収の見直しをめぐって、65歳以上の高齢者(第1号被保険者)の半年間の保     険料の見送りや自宅で行う家族介護の「慰労金」創設等の問題が浮上し、予断を許さない状況である。     私たち医療秘書として、今後この介護保険制度がどのように国民に定着していくのかを医療現場に従事する者として見守っていく必要    があると思われる。

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