RGV250γ焼き付き日記


ノーマルで乗っていればおそらくこのような事はおこらなかっただろう。
しかし、車でチューニングの楽しさを知ってしまった自分は乗りこなせる、こなせないはさておいて、気持ちの良いパワーフィーリングを手に入れたい欲望と共に、簡単にパワーアップしてしまう2stレプリカをいじらずにはいられなくなってしまった。
時を同じくしてインターネット環境を手に入れた私は、個人売買を通じてパーツを手に入れた。
それは焼き付きへの道の第一歩だった。。。。

そうです私のがんま君は1999年の夏、エンジンがやきついちゃいました(同年2度目デス)。焼きついた時は後輪フルロック状態です。こけたりせず無事停止することができたのが不幸中の幸いでした。


私のRGV250γ

まずは私のガンマを紹介しよう。

[営業機種記号] RGV250R
[通 称 名 ] スズキ RGV250Γ(ガンマ)
[車名 型式 ] スズキ VJ22A
[発売時期  ] 1994年3月
[カラー   ] ラッキーストライク

ラッキーストライクカラーは1993年にシュワンツがワールドチャンピオンになったのを記念して全国240台限定で発売されたものである。今となってはラッキーストライクのスポンサーはHONDAになってしまったが、お気に入りの色であることには今でも変わりない。

[最高出力 ] 40/9500 PS/rpm
[最大トルク] 3.5/8000 kg・m/rpm

手に入れたパーツを装着することで改善?されるのはこの部分である。
セッティングがきまれば、出力は70ps前後までアップされると言う。

手に入れたパーツ

個人売買で手に入れたパーツを紹介する。
スガヤストリートチャンバー
それにしてもチャンバーは美しい
2stの排気管は途中で非常に太くなって部屋を形成し、その後またすぼまる特有の形状である。これを排気チャンバーとか単にチャンバーと呼ぶ。このチャンバーによって排気脈動を積極利用し混合気の吸入効率を高めているわけだが、この形状がノーマルに比べてパワーの出るものとなっている。

スガヤECU
詳細は不明であるが、点火時期がノーマルに比べてパワーが出るように進角されているらしい。

SP仕様キャブレター
ノーマルもこのSP仕様も基本的な構造は同じ、他の2stモデル同様吸入符負圧が低いためにベンチュリーピストンがスロットルバルブも兼ねるPJ型(直接作動型)のフラットバルブ型を採用している。一番の相違点はそのメーンボア径にある。ノーマルの32×28に対し34φとなっている。この大口径化によってより多くの混合気をエンジンに送り込めることになる。パワーと言うのは結局どれだけ多くの混合気を効率良く燃やせるかにかかっている。
  ノーマル SP仕様
外観
キャブレター形式 TM30 TM34SS
メーンボア径 32×28 34
キャブレター判別刻印 23D2 22D1
アイドリング回転数  rpm 1300 1300
油面基準 7.1±1
メインジェット L側 #260 R側 #250 L側 #270 R側 #280
メインエアージェット 0.6 0.6
ジェットニードル 6GH13-55-3 L側 6FL85-55-3 R側 6FLD86-56-3
ニードルジェット P−5 P−4 0−8
パイロットジェット #20 #27.5
バイパス 0.6 0.6
パイロットアウトレット 0.6 0.6
バルブシート 2.5 2.5
スタータジェット #45 #45
パイロットエアージェット 1.0 1.3
今気づいたが、メインジェットの左右の差がノーマルとSPで逆になっているのはなぜだろう。単純に考えると熱的に厳しい左側が大きいのが正解だと思うが。

2000.5.20


北海道にも夏がそこまでやってきております!!(?)夏と言えばバイク!!
というわけで、いよいよがんま君の復活作業開始です!とは言っても、作業はZ2男さんがやって頂けますので、私は助手という感じです(^◇^;)

作業はZ2男さんのガレージでやっていただきました。写真前輪手前のライトは強力で夜の作業もサクサク進みそうです。工具もスナップオンがそろっており、最高な作業環境でがんま君の手術は始まりました。作業開始は21時。。

まずはがんま君を裸にします。タンク、カウル、エアクリーナー等を外すとがんま君は本当に小さいですね。自転車みたいです。ペダルをつけたら自力で軽く走れそうです。

さらにキャブ等のこまごまとした部品を外し、冷却水を抜いてラジエターも外します。そしておそるおそるシリンダヘッドを外して見ます。すると、ヘッドは無傷でした!!プラグも原型を保っています。前回の焼きつき時はプラグの電極も溶けて無くなっていたので、今回は軽傷?

そしていよいよシリンダーを外します。
シリンダーは。。。。傷でがびがびでした!!あたりまえと言えばあたりまえです(^◇^;)

シリンダーからピストンを外す時は、ピストンの頭をハンマーで思いっきり叩かないといけませんでした。

そしてこれがピストンです。
シリンダーをバラす前に排気ポートから見たときは、ピストンリングが無くなっている!!と思ってしまいました。ピストンが溶けてピストンリングが陥没して一体化してたのです。

相当な熱が加わったんですね。焼きつきとは凄いものです!! と、感心している場合では無いのですが。

傷からもピストンとシリンダーが強くこすれ合ったことがわかります。

クランクシャフトとコンロッドに異常なガタが無かったことを確認して(ばらす前は非常に懸念していたのでホッとしました)新しいシリンダーとピストンを組みつけて行きます

写真は組み込み終了したピストンが上死点位置にあるところです。この状態でキックをすると気持ち良くピストンが上下してくれました。

この時点で私はがんま君の完全復活を確信していました。"('-')フフ"


その後は外した部品を組みつけて行くだけです!!シリンダーに蓋をして、キャブを付けてエアクリーナーをつけて。。。。
このまま行けば今日中に終わるのではないか!!?と思っていたころ、Z2男さんが突然無言に (・_・?)ハテ?

!!( ̄□ ̄;) Z2男さんめちゃめちゃ眠そう!! あれ!!もう時計が3時をまわっているではありませんか!!気づいたとたん、私も目がショボショボしてきてしまい集中力が無くなってきたので今日はここで作業中断することになりました。おつかれさま〜〜


2000.5.21


昼頃、Z2男さんよりi-modeメールが。「ガンマ最高!!!」
おりょ!?電話してみると、なんと!がんま君復活しちゃったみたいです。
さすがZ2男さん。やることが早いっす〜。 本当はすぐにでもがんま君を引き取りに行きたいところだったのですが、本日から東京出張だったのであきらめました。はやくがんま君に乗りた〜〜い!

2000.5.24


東京より無事帰還しました!!会社を早くに切り上げ20時頃にZ2男さんの家からがんま君を引き取りに行きます。
Z2男さんのガレージに元通りになってたたずんでいるがんま君。美しいのぅ。今回はチャンバー、ECU、キャブレター全てノーマルに戻しております。また焼きついてがんま君を不動にしてしまうのも、みんなに迷惑をかけてしまうのももう2度とするわけにはいきません。しばらくはこの状態で走ることにします!!!メーカーが各種の信頼性試験を行って製品化したものです。この状態でまた焼きついてしまったら、お手上げですね。。。

というわけで試乗も兼ねて家まで帰ります。がんま君はキック一発でエンジンが始動します。調子いい〜〜♪本当は慣らしが終わるまで全開は良くないんですが、やっちゃいましたぁ(^◇^;)

(ーー;) 吹けません。。。。
8000回転を超えるとパインっ!!!!と吹けるはずなのですが、だら〜〜〜っと回転が上昇するだけです。むお〜〜っ!!どうしたんだ!がんま君!!! お前はそんなに遅くないだろ〜〜!!

もう外は真っ暗なのであきらめてがんま君を家の裏にカバーをかけて眠らせました。

後日Z2男さんに相談して、プラグの交換、キャブレターが全開になっているか、キャブレターへの配管が間違っていないかを確認してみることにしました。なんと言っても、ほとんど寝ぼけ眼で作業した部分もあるので。。。。

あと一歩!!

2000.6.5


がんま君の復活作業の続きです。

プラグの交換→焼きついた時に使っていたプラグをそのまま使うというその場しのぎの状態だったのでプラグを新品に。右側のプラグがべちょべちょでした。かぶってる!!

キャブが全開になっているか→右側がちょっとだけですが全開になっていなかったので調整。

キャブの配管見なおし→ありゃ!!?ソレノイドからの配管が1本つながっていないっす〜〜!!これが主原因か?整備書を見るとメインエアー通路にエアーを供給する配管らしいです!!

キャブの配管不良が主原因と考え、もう絶対調子よくなると確信して試乗してみることにします。
キック一発始動!!とおもいきやプスンとも言わないっす(T.T)バッテリーがニュートラルランプが点灯しないほど放電しきっているようです。がんま君はバッテリーが無いとエンジンがかかってくれないのです。

また障害か。。。と思っていても始まらないので押しがけしてみます。しかし、押しても押してもエンジンは全然かかりません。。。。私はもうヘロヘロになっているのに、それをあざ笑うかのようにがんま君は平静を保っています。

またまたZ2男さんのヘルプをかりつつ、なんとかエンジン始動!!
アクセル全開!! 「パインッッッ!!!!」 めちゃめちゃ調子いいっ!!!!

がんま君、完全復活!!!めでたしめでたし!!


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