男の着物の本

男性用着物ブックガイドです。


入門書

「男、はじめて和服を着る」
早坂伊織
光文社新書
初めて和服を着る方には、この「男、はじめて和服をを着る」もしくは、下の「男のきもの雑学ノート」をお勧めします。両者ともに包括的で丁寧な解説があります。
「男、はじめて和服を着る」の早坂伊織さんは「男の着物大全」という有名サイトの主宰者で、大学などで行われる「きもの学」の講師をしておられる方。
「男のきもの雑学ノート -いつか着たい、そのうち着たい、いますぐ着たい貴男へ-」
塙ちと
ダイヤモンド社

「雑学ノート」という書名ですが、内容は純然たる入門書です。(ダイヤモンド社の「雑学ノート」シリーズの一冊のためこの署名)
塙ちとさん(女性)は、きもの関連のベテランライターで、「男のきもの達人ノート」「男のきもの 練達への近道本」という著書もあります。(下で紹介。)
「男のふだん着物
鴨志田直樹
河出書房新社
礼服などの特別な着物をばっさりと切り落とし、普段着のきものに焦点を当てたきもの入門。
掲載されている写真もかわいらしい。
普段着で楽しみたい若い人にはこちらがオススメ。
「男の着物 練達への近道読本
塙ちと
ダイヤモンド社
同じ塙ちとさんの本でも、こちらは、中高年の男性向けのきもの入門書。
“着慣れた感じ”を出すためのコツ、大人の男性のおしゃれとしての着物のきこなしがたくさん載っています。
「男のきもの雑学ノート」と合わせてどうぞ。
「銀座もとじの男のきもの (別冊家庭画報―きものサロンMOOK)
泉二弘明
世界文化社
「銀座もとじ」の社長泉二(もとじ)さんのきもの入門書。
最大の特徴は着付けのDVDが付属していること。
「男のきもの着こなし入門 (別冊家庭画報―きものサロンMOOK)
笹島寿美
世界文化社
雑誌の掲載記事を集めたためか、いま一つ焦点が絞れていない感じがしますが、男のきもののカタログ的な面白さがあります。
写真が多いほうがいいという方にはお薦めかもしれません。
「男のきもの達人ノート -もっともっと着こなし上手になりたい貴男へ
塙ちと
ダイヤモンド社

「男のきもの雑学ノート」の兄弟本。
着物をよく着る人たちへのインタビュー集。
着物にかなり慣れてから、再読するとまたいろいろな発見があります。
「男の着物人生、始めませんか
泉二弘明
リヨン社
「銀座もとじ」ご主人の泉二弘明さんのきものエッセイ。
「男のキモノ
笹島寿美
神無書房
着付けなどに関して多数の著書があ笹島寿美さんの男のきもの入門書。
現在流通している中で最も古いものだけに、裃(かみしも)の着方など他の本に載っていない情報も。
「男の着物事典」
山中典士
講談社
◆絶版
昭和57年に講談社から出版された男性用のきもの指南書。
「装道」の山中典士さんの本。
内容は正統派の入門書で写真が以外に多い。
山中氏考案の和装便利用品も紹介されていて結構楽しめます。
「男のきもの読本 別冊男子専科
スタイル社
◆絶版
昭和56年の出版。「別冊男子専科」の一冊。
古本屋を漁ると今でもあるかも知れません。


男のきもの関係随筆

「男の作法」 (新潮文庫版)
池波正太郎
新潮社
昭和56年にごま書房より刊行された本の文庫版。本書「男の作法」は池波正太郎が、男はいかにあるべきかを語るインタビュー集。
作家池波正太郎は和服愛好家としても知られ、この本でも和服について書かれた文章がありますがたったの6ページですのでそれほど読み応えはありません。しかし、着物に慣れた男性が周囲にいない現代の私たちにとっては、世代が上の人の和服に対する考えというのはとても貴重な意見です。ちなみに「和服」意外の部分も非常に面白く、ためになるオススメの随筆である。
近年、「新編 男の作法」(柳下要司郎編)という本がサンマーク出版から出たのですが、「男の作法」の文章に、池波正太郎の小説の中から関係している箇所を引用し、さらに編者の感想文のようなものを付け足しただけの安易な編集で、和服に関する部分は削除されており、しかも原著の一部を割愛していることには何の言及もありません。時代に合わせたということなのでしょうが、作者にも読者にも失礼な話です。
「男のリズム」 (角川文庫)
池波正太郎
角川書店

「男のリズム」では、池波正太郎自身の和服生活がつづられている。読んでみると、池波正太郎もずっと和服を着ていたわけではないことがわかり、とても興味深い。
ちなみに池波正太郎は1923年生まれ、本書が執筆されたのは1974年だから、年齢は50歳前後である。
その池波正太郎でも着物で暮らすのにはいろいろ苦労していたらしい。
「秘すれば花」 
立原正秋 
新潮文庫
◆絶版
立原正秋(たちはら まさあき、1926年-1980年)は「早稲田文学」の編集長としても知られた小説家。
彼の随筆集「秘すれば花」の中に男の着物に触れた箇所があり、立原正秋の好みは、久留米絣、薩摩絣、結城、能登上布なのだそう。ウールのきものは毛嫌いしていて、ウール好きの池波正太郎とは正反対の趣味だ。
ほぼ同世代の二人の意見の違いが面白い。
「男の衣裳箪笥」 
古波蔵保好 
新潮文庫
◆絶版
昭和48年(1973年)に出版された男の服装に関するガイドブック。この中に「和服」の項目がある。著者は沖縄出身の新聞記者/評論家で、1910年生まれだから池波正太郎や立原正秋よりだいぶ年上。
本書は比較的若い読者を想定していたのだろう、この本で推奨されているのは木綿の絣。
本書は、「和服」以外の部分はもちろん洋服に関して解説しているわけですが、そちらのほうもとても読み応えがあるということも付け加えておきます。
「男の服装術」の類の本は掃いて捨てるほど出版されていますが、それらの多くはいわばブランドのカタログで、30年以上前の本書のほうがよほどためになると思います。


男のきものが載る雑誌

「サライ」
小学館
中高年男性向けの情報誌情報誌ですが、時々男のきものの特集が組まれます。
マメにチェックしてみてください。
「着物Begin」
世界文化社
世界文化社のBeginという雑誌の別冊です。
「助六」
二玄社
自動車と書道に関する出版社である二玄社発行の男性向け和文化情報誌です。
残念ながら現在は休刊状態のようです。

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