絵画修行、苦行?


厳しい、辛い、苦しい、いじめ?そんな教え方をするなんて、あなたは本当に
私の血のつながった親ですかいな。と思った時があるような父の私への絵の
指導でした。
絵描になるつもりで美大を卒業した私でしたが、卒業した頃の私は精神的に最
悪の状態でしたお先真っ暗と言うよりお先真っ白。今考えると絵描になるんだ
と言う漠然とした思い方がいけなかったのですね。
絵描になるならどういうジャンルでどうすれば絵だけで生活出来るのか?ただ
父親が絵だけで生活して来たのを見ていて絵がうまくなれば父のように、絵だ
けで生活していけるだろう、という甘い単純な気持ちだったようです。
その甘さで卒業して焦りばかりの私は、父に改めて絵を教えてほしいと頼みま
した。開口一番言われた事、それは教えない!別の生き方を探せどうにでもし
ろとまで言う感じの答えでした。美大にヌードデッサンをする為に行ったわけ
じゃない!(ちなみに男性のヌードデッサンもありました、、、?)
そして二度、三度やっと教えると言ってくれた時の決めせりふは、絵を覚える
までは親子じゃないぞ覚悟しろと言う言葉でした。アーヨカッタやっと息子の
才能にきずいてくれた?でも私は甘かったまさか親だからそこまでひどい事は
あるまいと心のどこかで思いながら弟子入り?したわけです。
厳しい辛いと書きましたが体力的にきついわけでもないし殴られたと言うわけ
ではありません。私の父はお弟子さんを何人も育てた人でしたので、その中で
数少ない優秀なお弟子さんが、私によく言われた事は今でも...もう60歳に
なられますが父からおこられる夢を見て跳び起きると言う事です。
幸せな事に私にはありませんでしたが、私の場合は起きいている間、24時間
の悪夢の様な状態でした。細かい内容は先で書きますが、とにかくこの他人の
ような父親?から絵を覚えて一日でも、一分でも、一秒でも早くこの状態から
脱出したい。その日が来るのを時にはあきらめかけながらも信じて修行を続け
ました。(そう言えば一番厳しい時期に良く見た夢がありました。父親が急な
坂の上で仁王立ちに立っていて、私はそこへ行こうとするのですが坂が急な上
にツルツルすべる。気持ちそのまんまやないか!というような夢です)さて、
どういう指導方法だったかは少しお待ち下さい。



城戸久務独り言