定常状態のシュレディンガー方程式は
ただし、ハミルトニアン H は原子単位系では
となります。ここで Δ はラプラシアン、V はポテンシャル、
ψ は波動関数、E はエネルギーです。
ここで、ポテンシャル V を動径 r のみの関数
と近似し、波動関数 ψ を球座標系で動径 r ・経度 θ ・
方位角 φ の関数に変数分離し
とします。動径波動関数を
と置き換えると、各成分の波動関数はそれぞれ
と書き表すことができます。
ここで l は角運動量量子数、 m は磁気量子数です。
この内経度及び方位角については解析的に解くことができて、解は
となります
(ただし、Plm はルジャンドル陪多項式)。
動径については、ポテンシャルを
と分解してそれぞれ計算し、密度汎関数法で数値的に求めます。
ここで VH はハートリーポテンシャル
(電子の場によるポテンシャル)、
VXC は交換・相関ポテンシャル、
Z は原子番号 = 電子の数 = 原子核の陽子の数で、
最後の項は原子核によるポテンシャルとなります。