ネーデルラント継承戦争(ネーデルラントけいしょうせんそう)

[ヨーロッパ−近世]

フランス王ルイ14世が南ネーデルラントの継承権を主張してスペインと戦った戦争。 ルイ14世はスペイン王女マリー=テレーズと結婚していたため、 スペイン王フェリペ4世の死後王位継承権を主張して戦争を仕掛けた。 結婚時の協約ではマリー=テレーズは王位継承権を放棄していたが、 持参金が約束通り支払われていなかったためこれを無効と主張した。 スペイン領であった南ネーデルラント(現ベルギー・ルクセンブルク)・ フランシュ=コンテ(現フランス東部)に侵攻して諸都市を占領したが、 これに危機感を覚えたオランダがイングランド・スウェーデンと同盟して牽制し、 これを受けてアーヘンの和約によって終戦した。 この和約でフランスはネーデルラントの都市をいくつか獲得したが、 あまり多くの領土は得られず最も求めていたフランシュ=コンテも得られなかった。 不満であったルイ14世はこの後戦果を求めて対外戦争を繰り返すこととなる。

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