ウィテリウス

[ローマ帝国]

ローマ帝国皇帝。本名アウルス=ウィテリウス。 専ら媚び諂いで出世したらしい。 後世の創作も考えられるが、皇帝になってからの事跡を考えると、 間違っても立派な功績は上げていないはずである。 ガルバは皇帝になると、保身のため無能なウィテリウスに最強のゲルマニア軍団を任せた。 しかし、ガルバの意に反してゲルマニア兵は勝手に挙兵、 ウィテリウスは彼らに担ぎ上げられて反乱の(傀儡)指導者となった。 その後ガルバが暗殺されオトが敗れて自害するに及び、ローマに入場、政権を奪った。 しかし彼に政治を行う才覚は無く、ひたすら無道を行ったあげくドナウ軍団と 東方のシリア・ユダヤ・エジプト軍団に叛かれ、ドナウ軍団に敗れて処刑された。 カリグラやネロほど暴君として有名ではないが、ウィテリウスの非道は彼らに劣っていない。 ただ余りにも無能であったため、取り上げる事跡に欠けていただけである。

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