ディエゴ=ベラスケス

[ヨーロッパ−近世]

バロック期を代表するスペインの画家。 スペイン南部のセビリアで生まれ、 11歳頃に当時有名であった画家パチェーコに弟子入りし、 独立後師匠の娘ファナと結婚した。 当初は静物などを中心とした厨房画と呼ばれる絵画を中心に制作していた。 マドリード旅行時に大臣オリバーレス伯の紹介で国王フェリペ4世の肖像画を作成し、 気に入られてそのまま宮廷画家となった。 以後宮廷内で肖像画や装飾用の絵画を中心として作成し、 晩年には宮廷装飾の責任者として王の側近にまでなった。 スペイン領ネーデルラントの外交官であったルーベンスとの親交、 また修行を兼ねた2度のイタリア旅行の影響で画風が変化し、 独自の陰影法を発展させ後に「画家の中の画家」と称されるような作品を残した。 帰国後は王宮の鍵を預かる王宮配室長となり、 役人としての仕事も増えていった。 さらにフランス王ルイ14世とスペイン王女マリー=テレーズ=ドートリッシュの 婚儀の準備を取り仕切ったが、帰国後に病に倒れ死去した。

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