[ヨーロッパ−近世]
ポルトガルの航海者で、
ヨーロッパで初めてアフリカ南回りでインドに到達した人物。
父エステヴァンは総督を務めたとこもあるエリート出身である。
この頃既に喜望峰まで到達していたポルトガルは、
インド到達を目的として4隻の船を送り出し、
ガマに率いさせた。
モザンビークまではアフリカに沿って航海し、
そこで水先案内人を雇ってインド洋を渡りカリカットに到達した。
当時のインド貿易はアラブ人の独壇場であったが、
何とか現地の王から交易の許可を取り付けることに成功した。
帰りは壊血病に悩まされながらも何とか帰国、
持ち帰った香辛料とインドの情報から熱狂的に迎えられた。
その後もインドに2回渡り、
時に海賊紛いのこともしながらポルトガルの権益を拡大させた。
最後はインドのゴアで病死した。
ガマはポルトガルの宿願であった海路でインドに到達した初めての人物であり、
航海者としてはほどほどであったが優れた統率者であったと言われる。
反面、インドでの行動は後の西欧による武力征服の先駆けとも言える
非道な振る舞いも行った。
コロンブスと共に大航海時代の光と影を象徴する人物と言える。