上杉謙信(うえすぎけんしん)

[日本−戦国時代・安土桃山時代]

戦場において最強と言われる戦国大名。 越後守護代長尾為景の子として生まれる。 頼りにならない兄晴景を隠居させ、長尾家当主となる。 北条氏に追われた上杉憲政に請われて養子となり、 関東管領上杉家の当主となる。 以後、関東の覇権を北条氏康と争うことになる。 また、北信濃から亡命してきた村上義清らの願いを聞き入れ、 北信濃で武田信玄と戦う。 その戦いは川中島の合戦として有名である。 氏康や信玄の死後は主に北陸地方で戦い、 織田軍団を蹴散らしたこともある。 脳卒中により48歳で死去。 その突然の死後、御舘の乱という後継者争いをおこす。
上杉謙信は戦場では武田信玄と並ぶ最高の指揮官である。 その采配は専ら天才的な勘に頼り、 総大将でありながら最前線に立って戦い、 それでいて傷一つ負わなかった。 自ら北の守護神毘沙門天の化身であると信じ、 常に正義のために戦った理想主義者であった。 また大酒飲みでも有名で、それが死を早めたと言われる。 反面政治的手腕はほとんど無く、戦国大名であるにも関わらず謀略を嫌い、 また度々家臣の謀反に悩まされた。 そのためその力量に対して領土はあまり広がらなかった。 それでも後の上杉家にとっては最高の英雄で、 その精神的支柱となった。

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