スペイン立憲革命(スペインりっけんかくめい)

[ヨーロッパ−近代]

スペインのボルボン(ブルボン)王朝に対し自由主義者が起こした革命。 革命勃発から鎮圧まで「自由の三年間」とも呼ばれる。 ナポレオン侵攻に対する半島戦争の最中、 南部の街カディスで議会によりカディス憲法が制定されたが、 戦勝後に復位したフェルナンド7世は反動政治を行い憲法も破棄した。 また戦争の影響で中南米では独立運動が活発になっていたが、 これを鎮圧するため鎮圧部隊を招集した。 しかし鎮圧部隊のデル=リエゴ大佐を中心とした幹部は反旗を翻し、 憲法復活を求めて反乱を起こした。 当初反乱は兵士らの支持が得られる失敗するかに思われたが、 反乱は各地に飛び火し、マドリードの王宮を包囲の末、 王に憲法の復活を認めさせた。 ところがフランスを中心とした諸外国はこれをウィーン体制の脅威と見做し、 武力干渉を開始した。 戦いの結果フランス軍が勝利して自由主義政府は崩壊し、 フェルディナントは恐怖政治を行ってデル=リエゴら革命の主導者を処刑した。
立憲革命は失敗し鎮圧されたが、 この後スペインで起こる内乱の始まりに過ぎなかった。 また革命への対応でイギリスは武力干渉に反対し、 以後五国同盟とは距離を置くようになっていった。

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