東京大空襲(とうきょうだいくうしゅう)

[日本−昭和]

第2次世界大戦末期、アメリカ軍によって昭和20年3月10日未明に行われた空襲の呼び名。 その名に違わず死者・行方不明者約10万人という大きな被害をもたらした。 大戦末期、アメリカを中心とする連合国軍は太平洋各地で 日本から戦略拠点となる島々を奪い占領した。 そこを基地として、航続距離の長いb29スーパーフォートレス爆撃機による 日本本土への空襲が続けられていたが、 さらに打撃を与えるため、首都への大規模な空襲が敢行された。 木造建築が多い日本に対しては、主に焼夷弾による空襲が行われていたが、 この東京への空襲でも多くの焼夷弾が使われた。 東京は日本の都市の中でも特に火災に弱いこともあり、 大規模な火災によって東京は焦土と化した。 それでも戦争は終わらず、さらに5ヵ月間日本は勝ち目のない戦いを続けるのである。
この空襲は結局、多くの犠牲を出したものの戦争終結のきっかけとはならなかった。 戦争終結に果たした役割は皆無ではないだろうが、 その犠牲に見合う効果があったかは疑問である。 今のアメリカを見ていると、どうもあの国は学習というものをしているのか疑問に思えてくる。 アメリカ軍に犠牲を出さないように戦っているらしいが、 外国の犠牲は構わないらしい。相変わらず傲慢である。

余談だが、私の父はこの東京大空襲の最中に生まれた(らしい)。 赤ん坊だった父は生まれてから3日間飲まず食わずで、 最初に口にしたのはお茶だった(らしい)。 父の家族は東京下町の家を失い、八王子に疎開して現在に至っている。 自分の過去の影響か、父は軍事ネタと第2次大戦史が好きである。 私が軍事や歴史に興味を持ったのもそんな父の影響なのかもしれない。

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