球戯場の誓い(きゅうぎじょうのちかい)

[ヨーロッパ−近代]

フランス革命の直前に三部会の第三身分議員が憲法制定を誓った事件。 英語からテニスコートの誓いとも呼ばれる。 フランス王は財政破綻を解決するために三部会を招集し、 特権階級である第一・第二身分に課税しようとしたが、 審議の前に議決方法を巡って第一・第二身分と第三身分が対立した。 これに対し業を煮やした第三身分の議員はアベ=シエイエスの呼びかけで 独自の行動を取ると宣言し、 自分たちを国民議会と称した。 これに進歩的な第一・第二身分の議員も同調し、 危機感を覚えた一派により議場は閉鎖された。 そこで国民議会はヴェルサイユ宮殿内の球戯場 (テニスの原型であるジュ=ド=ポームのコート) に集まり、憲法が制定されるまで解散しないことを宣言した。 その後議会とこれを認めない国王および保守強硬派との対立が続いたが、 緊張の中バスティーユ襲撃が勃発し、 フランス革命が始まることとなった。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る