紡績機(ぼうせきき)

[ヨーロッパ・全世界−近代〜現代]

産業革命期に発明された糸を作る紡績を行う機械。 飛び杼が発明され、糸から織物を織る工程の効率が改善されると、 糸車による手作業では糸の生産が追い付かず不足するようになった。 そこで複数の糸を同時に作成するジェニー紡績機、 人力を用いずに強い糸を作る水力紡績機が別々に発明された。 さらに両者の特徴を取り入れたミュール紡績機が生まれ、 糸の生産効率も向上し、 下流工程の織物でも力織機の発明を促すことになった。 こうした一連の発明によって綿織物がイギリスの主力産業となり、 従来の主力であった毛織物が好まれない インドなどの熱帯地域での市場が拡大されることになった。 なお紡績機の改良はその後も続けられ、 さらに高速大量生産が可能になっている。

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