スパルタ

[ギリシア−古代ギリシア]

古代ギリシアで隆盛を誇ったポリス。別名ラケダイモンとも言う。 ドーリア人がペロポネンソス半島で 先住民であるアカイア人らを征服して出来た国家である。 始めは2人の王と長老が権力を握っていたが、次第に実権が民会に移り、 古代ギリシア式民主主義国家となった。 少数の支配民族であるドーリア人(いわゆるスパルタ人) が多数派の周辺民(ペリオイコイ=ドーリア系) や奴隷(へロット=アカイア人)を支配するため、 極端な尚武政策を採った。 子供の頃から軍隊で厳しく教育され、 スパルタ教育の語源となっているのは有名であるが、 その中に盗みの訓練なども含まれていることは、 知られていないようである。 ペルシア戦争では陸上戦闘で重要な役割を果し、 ペリクレス亡き後のアテナイを破ってギリシアの覇権を手に入れた。 しかし、スパルタの軍隊は所詮豊かな国土と政治体制を守るための存在で 攻撃には向かないものであり、 覇権を握る事はその能力を超えることであった。 やがてテーベに覇権を奪われる。 マケドニアが覇権を握った後、陸軍以外何の取り柄も無い (都市らしい都市すら無かった)スパルタは衰退し、 やがて歴史の舞台から消滅した。

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