シャーマンの海への進軍(シャーマンのうみへのしんぐん)

[北米−近代]

南北戦争においてシャーマン将軍率いる北軍によって行われた破壊活動。 西部で戦う別動隊であるミシシッピ方面軍の指揮をグラント将軍から引き継いだ シャーマン将軍は南部の要衝アトランタを陥落させ南軍に大打撃を与えた。 しかしシャーマンは南軍を降伏させるには戦果が不十分であると考え、 敵の継戦能力を奪うため同じジョージア州の港町であるサバンナへ向かって 進軍を開始した。 その際道中にある民家・農園・工場などを悉く破壊・炎上させ、 南部の人々に「海への進軍」の恐怖をまき散らした。 クリスマス直前にサバンナに到着したシャーマン将軍は、ワシントンに 「この街をクリスマスプレゼントに」と打電した。 翌年シャーマンはグラント率いる主力部隊と合流するため北上を開始し、 道中のサウスカロライナ州はいち早く合衆国から脱退した南軍の中核であることから ジョージア州以上に徹底的に破壊し、 要衝チャールストンを降伏に追い込んだ。 そしてリー将軍がグラント将軍に降伏して間もなく シャーマン将軍と対峙していたジョンストン将軍も降伏し、 南軍の組織的抵抗が無くなり戦争は終結した。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る