セイム

[ヨーロッパ−中世〜現代]

ポーランドの議会。現代の国会(下院)もセイムと名乗っているが、 特にポーランド王国、ポーランド=リトアニア共和国の大セイムを指すことが多い。 ポーランドには下院に相当するセイムと上院に相当するセナト(元老院)があり、 参政権を持つシュラフタが両者を握っていた。 特にヤギェヴォ朝成立後は王の権力が弱く、セイムが強い権力を握った。 さらにポーランド=リトアニア共和国でセイムが王の選出権を持ち、 王以上の権力を握るに至った。 法の上ではシュラフタ達は平等であったが、 時代が下ると数十の富裕なマグナートが国政を主導するようになり、 より「貴族」的な寡頭制へと変わっていった。 しかし「黄金の自由」と呼ばれたセイムの政治は外国の侵入に対して有効に対処できず、 ポーランドより出身国を重視する外国人王が続いたこともあり、 列強による分割、国家滅亡を招くことになった。

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