ロマノフ朝(ロマノフちょう)

[ヨーロッパ−近世〜近代]

ロシア帝国を支配した王朝。 リューリク朝の断絶後動乱期を経て 貴族であったミハイル=ロマノフがロマノフ家初代のツァーリとなった。 その後のツァーリは王朝の基盤固めに努め、 ピョートル大帝の代に近代化が大幅に進んだ。 またピョートル大帝はインペラトル(皇帝)の称号を獲得し、 ロシアは正式に「帝国」となった。 反面ピョートル大帝は後継者には恵まれず、 死後に残った男子は孫のピョートル2世のみ、 それも夭折してロマノフ家の直系男子は途絶えた。 その後紆余曲折を経て娘の嫁ぎ先のホルシュタイン=ゴットルプ家からピョートル3世を招き、 以降のロマノフ家は専門家からは「ホルシュタイン=ゴットルプ=ロマノフ家」と呼ばれる。 ロマノフ朝には女帝も多かったが、 パヴェル1世が継承法を変更して男系長子が帝位を継承するよう改めた。 パヴェルの息子アレクサンドル1世はナポレオン戦争に勝利し国威を高揚させたが、 その死後から国内の後進性に対する反感から革命の気運が高まり、 アレクサンドル2世はテロで暗殺されるに至った。 最期は第一次大戦中にロシア革命に至り、君主制が廃止されてロマノフ朝は滅亡した。 さらにその後皇室の主だった者は権力を握ったボリシェヴィキにより処刑された。

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