ローマ神話(ローマしんわ)

[共和政ローマ・それ以降のヨーロッパ]

古代ローマでまとめられた神話。 ローマでは神とはテキトーに拝んでいるだけの存在だったので、 後に入ってきたギリシアの神にキャラクターを「喰われ」た。 ただし、中には双面神ヤヌスのように独自の神もいる。 また、特に「暴れん坊」アレスと「ローマの祖」マルスなど、 同一視されながらも性格の大きく異なる神もいる。 主なローマとギリシアの神の対応は以下の通り。

ローマ(アルファベット表記) ギリシア 分類(ローマでは「後に」の意味が強い)
ユピテル(Jupiter) ゼウス(Zeus) 最高神(にしてはちと情けない)
ユノ(Juno) ヘラ(Hera) 最高神の(恐い)正妻・結婚の守護神
ネプトゥヌス(Neptune) ポセイドン(Poseidon) 海神
アポロ(Apollo) アポロン(Apollo) 詩と芸術の神・後に太陽神
マルス(Mars) アレス(Ares) 軍神
メルクリウス(Mercury) ヘルメス(Hermes) 商業と幸運の神・盗人と博打と嘘つきの神でもある
ヴォルカヌス(Vulcan) ヘパイストス(Hephaestus) 火山と鍛冶の神
ディアナ(Diana) アルテミス(Artemis) 狩猟の女神・後に月神
ミネルヴァ(Minerva) アテナ(Athena) 戦争と知恵の女神
ウェヌス(Venus) アフロディーテ(Aphrodite) 愛と美と金星の女神・ついでにユリウス家の先祖
ヴェスタ(Vesta) ヘスティア(Hestia) 竃の女神
ケレス(Ceres) デメテル(Demeter) 大地と豊穣の女神
サトゥルヌス(Saturn) クロノス(Cronos) 農耕神・かつての主神
ソル(Sol) ヘリオス(Helios) (本来の) 太陽神
ルナ(Luna) セレネ(Selene) (本来の) 月の女神

追記:惑星の名前
日本語 英語
水星 Mercury(商業神)
金星 Venus(愛と美の女神)
地球 EarthまたはGaia(大地母神)
火星 Mars(軍神)・衛星フォボスとダイモスはアレスの息子
木星 Jupiter(最高神)・衛星はゼウスが手を付けた女達 (ガニメデは男だが)
土星 Saturn(農耕神)・衛星はクロノスと同世代のティターン神族
天王星 Uranus(天空神)・衛星はシェークスピアネタ
海王星 Neptune(海神)・衛星は海に関わる神々
冥王星 Pluto(富める者=冥界の王ハデスの別名) ・衛星カロンは冥府のステュクス川の渡し守

天王と冥王はローマに相当する神がいなかった(拝むような神ではない) ため、ギリシアの神名をとっている。 また、地球はともかく他の星の名前が西洋と全く異なるのは、 五行説から名前を付けたためである。 そのため、土星でネタ切れの後は英語の直訳名となっている。 また天王星の衛星のみは例外的にシェークスピアから名前をとっている。 どうしてでしょうね、ハーシェルさん? (←最初にオベロンとティターニアを発見した人)

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