1848年革命(1848ねんかくめい)

[ヨーロッパ−近代]

1848年からヨーロッパ各地で発生しウィーン体制を崩壊させた一連の革命。 諸国民の春とも呼ばれる。 最初にシチリアで発生した暴動が両シチリア王国からの分離独立に発展し、 ウィーン体制に反発する蜂起がイタリア全土、 さらに拡大しヨーロッパ大陸各地で起こった。 その結果フランスでは二月革命が起こってオルレアン朝が倒れ、 オーストリアでは三月革命によってウィーン体制を主導したメッテルニヒが失脚した。 影響はドイツやオーストリア領であったハンガリーやボヘミア、 さらにロシア等に分割されていたポーランドなどに及んだが、 フランスで六月蜂起が武力鎮圧されると他国でも革命機運が萎んで鎮圧され、 何れも元の君主制へ回帰していった。 以後フランスでは帝政への移行、 ドイツ・イタリアでは君主制での統一が進むことになり、 対照的に多民族国家であるオーストリアは 分離独立を求める動きに悩まされ続けることになった。 そして世界は欧米列強が世界中で覇権を争う時代へと移行していった。

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