[ヨーロッパ−近世]
バロック期を代表するネーデルラントの画家。
光の表現が独特で「光の魔術師」と呼ばれる。
ネーデルラントのライデンで製粉業者の息子として生まれ、
当初は大学に進んで法律家を目指していたが、
大学進学直後に画家に転向した。
数年間弟子入り修行の後に独立し、
若くして頭角を現した。
アムステルダムへ活動の場を移してさらに傑作を生み続けたが、
最も有名な「夜警」作成後に妻子と母を立て続けに亡くした。
さらに顧客の要望と作風に乖離が生じて作品が売れなくなり、
一方浪費と愛人関係の縺れから生活環境も悪化し、
無一文になってしまった。
そこで愛人で妻同然だったヘンドリッキエと息子のティトゥスが共同で画商を開業し、
レンブラントを雇うことで何とか仕事が出来るようにした。
しかし名声はあるものの生活環境はあまり改善せず、
晩年にはヘンドリッキエとティトゥスに先立たれ、
寂しく死去した。
レンブラントは独創的な光の表現方法を編み出した天才的な芸術家ではあるが、
生活力が無く生涯は不遇であった。
この点やり手のルーベンスとは対照的で、
音楽家のモーツァルトに近い。