[ヨーロッパ−近世]
ルネサンスを代表する画家。
とりわけ聖母の描画で高名で、「聖母の画家」と称された。
イタリア中部のウルビーノ出身で、活動範囲もほぼ中部イタリアに絞られる。
若い頃から画家ペルジーノの下で働き、
その才能を示した。
後にフィレンツェ、次いでローマへ活動拠点を移し、
教皇に雇われて宗教画を始めとする多くの作品を作成した。
レオナルド=ダ=ヴィンチと異なり、期限通りに卒なく仕事をこなしたため、
パトロンに気に入られた。
作品もその性格を反映してか、革新的と言うより従来の技法を洗練させ、
高いレベルで調和させるものであった。
絵画のみならずサンピエトロ大聖堂の主任建築家などに任命され、
異例の富と権力を得たが、若くして病死した。
ラファエロはレオナルド=ダ=ヴィンチ・ミケランジェロと共に
ルネサンスの代表的芸術家と目されている。
彼らよりも若かったラファエロは2人の先輩を尊敬していたようで、
「アテナイの学堂」の中で哲学者プラトン・アリストテレスを
2人をモデルとして描いている。