プレブス

[共和政ローマ]

ローマにおける平民階級。 共和政ローマの歴史は、プレブスが権力を勝ち取る歴史であった。 先ず聖山事件で護民官を設置させ、 また十二表法やホルテンシウス法によって平民の権利が増加していった。 ポエニ戦争後、社会構造の変化によって平民の中でも貧富の差が増大し、 再びローマは混迷の時代に突入したのである。 結局、貴族でありながら平民派に属したカエサル、 その後継者オクタヴィアヌスの勝利により、 平民にも参政権があると見なされるようになった。 帝政時代にも、皇帝を承認するという重要な役割が平民にもあったのである。 また、この階級闘争の過程でローマ以外のイタリア同盟市や 属州民にも権利が拡大し、 ローマは真の世界帝国となったのである。 現に、帝政末期落日のローマを支えたのは 属州の平民から兵士となった軍人皇帝達であった。

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